狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

中国が沈黙するわけ、北朝鮮ミサイル発射、韓国は非難

2009-10-14 06:55:37 | 普天間移設

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北朝鮮ミサイル発射、韓国「決議違反」と非難 (10月13日 11:33)

 【ソウル=前田泰広】北朝鮮は12日、短距離弾道ミサイル5発を日本海に向けて発射した。


 韓国外交通商省は13日、弾道ミサイルの発射を禁じた国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議1874などに違反すると非難し、北朝鮮に決議の順守を求めた。

 北朝鮮のミサイル発射は7月4日以来。複数の韓国政府当局者によると、発射されたのは射程約120キロの地対地弾道ミサイル「KN―02」。東部の咸鏡南道(ハムギョンナムド)・新浦(シンポ)付近から午前に2発、午後に3発、移動式発射台を使って発射された模様だ。北朝鮮は20日まで、日本海と黄海で船舶の航行禁止区域を設定していることから、さらに発射する可能性もある。

 「KN―02」は旧ソ連製短距離弾道ミサイル「SS―21」を改良したもので、核や化学兵器を搭載でき、約5分間で発射態勢に入れるため、韓国軍や在韓米軍にとっての最大の脅威とされる。

 金正日(キムジョンイル)総書記は10月4~6日に訪朝した中国の温家宝首相との会談で、米朝対話を求め、核問題をめぐる6か国協議復帰の可能性に言及。日本や韓国との関係改善の意向も示したとされる。こうした情勢から、韓国政府や北朝鮮問題の専門家の間では、通常訓練の一環との見方が支配的だが、北朝鮮が、国際社会の関心をひくため、硬軟織り交ぜた戦術を再開したとの指摘もある。

 韓国近海では、米韓の海軍が現在、合同訓練を行っており、北朝鮮がこれに反発した可能性もある。

(2009年10月13日11時33分  読売新聞)

                      ◇

日中韓首脳会議に冷や水をぶっ掛けるような北朝鮮の暴挙に韓国が抗議声明を出したのは主権国家としてごく当たり前の行為。

一方の鳩山首相は「友愛の日本海」にミサイルをぶち込まれても抗議の一言も発しない。

まるで他人事のように、「報道は聞いている。これが事実としたら、大変遺憾なことだと思うが、今、それ以上のコメントをする状況にない」(産経新聞)と、あくまでも相手の嫌がることは言わないつもり 以前も北朝鮮大好きの東門沖縄市長が、北のミサイル乱射にコメントを求められ「コメントできない」と言っていたことと重なる。

友愛の海にミサイルを乱射されても、このような脳天気な対応しか出来ないのが、友愛外交の正体である。

北のミサイル乱射は鳩山政権としては初体験だが、今年になってからは既に三回目で、先に大統領に就任したオバマ大統領は、4月に既にその洗礼を受けている。

そのときのオバマは毅然として次のように発言していた。鳩山首相とは大違いだ。

北朝鮮ミサイル発射なら「罰なしでは済まない」…米大統領
 【ストラスブール(仏東部)=黒瀬悦成】オバマ米大統領は3日、北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」名目で長距離弾道ミサイル発射を予告通り実施した場合、「北朝鮮は、他国を脅威にさらす行為に及べば罰なしには済まないと知ることになる」と述べ、関係国と連携して対抗措置を取る立場を強調した。(略)(2009年4月3日22時52分  読売新聞)


鳩山外交が腰抜けなのはともかく、何より不可解なのは中国の沈黙だ。

昨日も書いたが、会談の後、温首相は先に訪朝した際の金正日総書記との会談に言及し「金総書記は米国や日本、韓国との関係を改善したい意向だ」と指摘していた。

これに対し、鳩山首相は「その言葉を信頼したい」と応えていた

北朝鮮のミサイル乱射で最も面目を潰したのは中国のはずだが、これに対し一言の抗議も発していない。

しかも中国は北朝鮮にとって特別の国のはずである。

歴史的に中国の朝貢国であったことは措いても、現在の北朝鮮が中国の援助なしでは生きてはいけないことは周知のこと。

その中国が日中韓首脳会議で「北朝鮮は日本との関係改善は良くしたい」と発言し、日本が「それを信頼する」と言った。

その中国の面子を潰すようなことを北朝鮮がするわけはない。

だとしたらあの北朝鮮の暴走は一体何を意味するのか。

韓国聯合ニュースによると、北朝鮮は12日のミサイル乱射の後、さらに短距離ミサイルを発射する準備を進めている可能性があるという。

これでは中国は世界中の物笑いではないか。

だが、外交では強(したた)かさを誇る中国がミスミスこのような恥さらしをしたまま沈黙を守るとは考えにくい。

中国の沈黙の真相はこうだ。

中国は、「対等の関係」だとか「非核三原則の明文化」だとか青臭い発言を連発する鳩山内閣の成立を見て、同盟関係にある日米の信頼関係に楔を打ち込む絶好機と捉えた。

そして首脳会談に先立って行った金総書記との会談をフルに利用して、あのような「金の伝言」を友愛鳩山に伝えた。 勿論金総書記とは、了解済みの話である。

「金の伝言」を聞いた友愛鳩山は舞い上がってしまい、一瞬次のような号外大見出しが脳裏にちらついた。

鳩山首相、電撃北朝鮮訪問!

金総書記、横田めぐみさんの帰国を確約!

そして、友愛鳩山は思わず中国と北朝鮮が望んだ次の一言を口走ってしまった!

今までややもすると米国に依存しすぎていた。日米同盟は重要だが、アジアの一国として、アジアをもっと重視する政策をつくり上げたい

満を持してその一言を待っていた金総書記はミサイル乱射で鳩山の夢を一瞬にして打ち砕いた。

温首相は、オバマ大統領が訪日する前に日米同盟に楔を打ち込むという当初の目的を果たした。

北のミサイル乱射は金総書記から宗主国中国への祝砲であった。

鳩山首相、外交は「友愛」なんて青臭い言葉ではやっていけないと言うことを「日中韓首脳会議」から学ぶべきである。

何にでも「友好」と言う言葉を冠し相手を油断させ、その一方では強かに相手国の資源を収奪している「友好大国」がお隣にいるではないか。

【追記】10:00

日米同盟に楔を打ち込む中国の目論みは、岡田外相がわずか6時間のアフガン視察の後、あっさりと「インド洋の給油活動の中断」を発言をしたことによりさらに前進した。

日本の離脱は、「アメリカへの反逆」を意味し、日米の同盟関係に入った亀裂は、鳩山首相や岡田外相の想像よりもはるかに大きい。

だが、素人内閣がこれに気がつかない。

これは日本の不幸である。

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5 コメント

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北朝鮮ミサイル発射の謎 (屋根の上のミケ)
2009-10-14 11:48:16
北朝鮮のミサイル発射に適切なコメントを発せられないハトぽっぽは無能さを改めて印象づけたことになります。北朝鮮がさらに追加のミサイル発射の準備を始めたとの外電もあるようです。もし、北朝鮮が再度、ミサイルを発射した時にはハトは、どのような態度を取るのか興味深いものがあります。ミケ
Unknown (涼太)
2009-10-14 12:05:52
狼魔人様

完全な出来レースだと思います。
物凄く妄想的な意見を書きます。
ハト総理のあまりの危うさに、中国が叱咤したのかも知れません。
中国の日本、台湾の解放計画はもう少し先です。
それまでは日本には、もう少し頑張ってもらって、CD役をやって貰わないと困ります。
それまでは、日本、北朝鮮両方を巧く利用したほうが得です。
何か最近はそこまで考えてしまいます。

今日、平成22年度の概算要求が出たみたいです。
過去最大の90兆円になると報道していますが、何のことは無い。無駄を削って財源確保は大嘘です。
正直恐いですね。

「報道で知った」 (KOBA)
2009-10-14 18:27:46
 北朝鮮のミサイル発射に際して鳩山首相が記者達に対して行った返答。
 本来こういう有事は報道機関に先んじて掴んでおかなければならないのが政治家なのに、怒りも呆れも通り越して爆笑物ですね。
 半年前のテポドン騒動の時、誤情報がどうの、伝達系統が出来てないだのと麻生内閣を散々罵倒した同一人物とは思えない発言です。危機感が無い、というよりは完全に痴呆症にかかっているのやもしれません。これが自民政権だったら・・・と言う仮定ももう飽きました。
 本来なら対策本部を設置してもおかしくないのに(台風の時もそうでしたが)、鳩山内閣はさも何事もないかのように構え、マスゴミも何時もの通りスルー。
 何度も繰り返すようですみませんが、こういう内閣を支持する人間の心理状態が皆目理解できません。
Unknown (狼魔人)
2009-10-15 07:00:32
屋根の上のミケさん

民主党は以前から安全保障がアキレス腱だといわれていましたが、最近のドタバタぶりを見ると内政もアキレス腱だらけですね。

無駄を省いたあげくが90兆の新記録ではお笑いのネタですよ。


涼太さん

臨時国会の日取りが決まったようですが、自民党はツッコミどころが多すぎて、焦点がボケるのが心配です。

日米同盟もインド洋撤退、アメリカ外しの東アジア共同体、それに普天間県外移設では、来月のオバマ来日の頃は、オバマとの友愛はどうなっているのでしょう。

大体世界中飛び回って友愛の連発では「友愛インフレ」で誰も相手にしません。
Unknown (狼魔人)
2009-10-15 07:10:08
KOBAさん

>半年前のテポドン騒動の時、誤情報がどうの、伝達系統が出来てないだのと麻生内閣を散々罵倒した同一人物とは思えない発言です。危機感が無い、というよりは完全に痴呆症にかかっているのやもしれません。これが自民政権だったら・・・と言う仮定ももう飽きました。

そういうことがありましたね。

マスコミは細かいことを取り上げて「平和ボケ」みたいなことで政府を攻撃していました。

いまの民主党は「平和ボケ」どころか「平和白雉」ですか。

そういいながら私も飽きました。(笑)

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