沖縄米兵事故に言語道断だと安倍首相 海軍、全兵士の飲酒禁止
安倍晋三首相は6日の政府与党連絡会議で、沖縄県の米軍嘉手納基地(嘉手納町など)所属の海軍2等兵曹が酒酔い運転容疑で逮捕されたことについて「綱紀粛正を進める中、誠に遺憾であり、言語道断だ」と述べた。米軍属が逮捕された女性遺棄事件を受けた哀悼期間中だった点も強調した。在日米海軍は全兵士を対象に、基地内外での飲酒を即時禁止し、勤務時間外の行動に関しても、自宅と勤務先の往復などに制限すると発表した
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読者の「宜野湾より」さんの言葉を借りると「宇宙一の愚かアメリカ人2名」が、県議選直前に起こした愚行が、翁長知事にとっては神風となり、保守勢力にとっては逆風となった。
1月の宜野湾市長選で惨敗を喫し、「オール沖縄」の空中分解が囁かれた「反基地勢力」の首魁・翁長知事は、二人の愚かなアメリカ人によって、ゾンビのように息を吹き返した。
二人の愚かなアメリカ人に対し、安倍首相が「言語道断」と怒り心頭なのはもっともだが、それより以上に怒りが爆発しているのは、シンザト容疑者の愚行を謝罪するため県庁を訪れ、安慶田副知事に深々と頭を垂れ謝罪した在沖四軍調整官だろう。
「事件は全て私の責任」 四軍調整官、県に謝罪 地位協定適用認める
強面(こわおもて)のニコルソン在沖四軍調整官は,できる事なら二人の愚か者を、自らの手で鞭百叩きの刑、いや、獄門磔の刑にしたいくらいだっただろう。
冷静に考えたら2人の愚かなアメリカ人の愚行は、米軍基地が無くても起こり得るが、投票日を狙い撃ちしたような連発弾を浴びては、その影響力を無視できなかった。
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今朝のの沖縄タイムスから県知事選関連の見出しを拾ってみよう。
■一面中段
県選管、当落ミス謝罪
普天間問題 意見割れる
8政党座談会 子の貧困対策は一致
■二面トップ
選挙区別でも圧勝
県議選「支持された」沖縄相、野党1議席増で
■三面トップ
与党 得票数で大差
紙面に躍る大見出しを見る限り「オール沖縄の圧勝」との印象は否めない。
だが、政党別の得票数で一番は、一議席増やした自民党の15万5千票だった。
沖縄は全国に比べ共産党、社民党の最後の楽園といわれているが、今回は共産党、社民党がそれぞれ2議席減らしている。
さらに翁長知事にとって致命的な出来事は、「オール沖縄」の象徴だった那覇市議会の保守系会派・新風会の2候補者が落選したことだ。
那覇市長時代から翁長知事の子飼いの県議が落選したことは、沖縄タイムスにとって相当のショックだったようで、沖縄タイムスは9面で、こんな見出し。
48議席へ熱戦を展開
現職9人、議席守る
「新風会」2氏、票伸びず
見出しだけで判断すると新風会の2人は、「票は思ったほど伸びなかったが、辛うじて当選」とも取れる。
「新風会」2氏、落選、とは書きにくかったのだろうか。(笑)
翁長知事に信任 与党27議席で安定多数 沖縄県議選2016年6月6日 05:04
- 新基地反対を掲げる翁長県政は「中間評価」で信任を得た形に
- 投票率は53.31%で前回を0.82ポイント上回り28年ぶりに上昇
任期満了に伴う第12回沖縄県議会議員選挙(定数48)は5日、投開票され、与党は無投票だった名護市区を含む13選挙区で現有議席を4議席上回る27議席を獲得して躍進、引き続き安定多数を維持した。2014年に翁長雄志知事が就任して初めての県議選で、与党が過半数を得たことは有権者が翁長県政に信任を与えた格好になる。選挙結果が7月10日投開票の参院選に影響を与えるのは必至。翁長知事とともに名護市辺野古の新基地建設に反対を訴えてきた与党の「オール沖縄」勢力の勝利は、県民があらためて新基地建設反対の民意を示したことになる。
与党候補者は翁長県政を支える立場を前面に掲げ、宮古島市区での初の女性県議が誕生するなど「オール沖縄旋風」が巻き起こった。野党の自民は公認・推薦の20人を擁立した。1議席増の15議席を得たが、少数野党の苦しい立場は継続する。
投票率は53・31%で過去最低だった前回を0・82ポイント上回り28年ぶりに上昇に転じた。
選挙戦では米軍普天間飛行場問題を巡り、野党の自民を含め政治的立場を問わず閉鎖・返還を訴えた。与党系候補者は名護市辺野古の新基地や県内移設の断念も強く主張した。
当選者48人のうち辺野古に反対するのは31人で6割以上を占め、普天間問題の行方に影響を与えそうだ。
元海兵隊員の米軍属の男による女性遺体遺棄事件に対する県議会の抗議決議で盛り込まれた在沖海兵隊の撤退や子どもの貧困解消、経済振興のあり方も焦点となった。
当選者の内訳は現職31人、前職2人、新人15人。現職は6人が落選した。最年少は41歳、最高齢は74歳。女性は7人が立候補し、6人が当選した。
党派別は与党は社民6人、共産6人、社大3人で、与党系無所属は12人が当選した。
野党は自民が14人、野党系無所属が1人当選。中立は公明が4人、維新が2人の議席を得た。
県選挙管理委員会での集計作業が混乱し、得票数の確定が大幅に遅れた。
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確かに結果は翁長与党が過半数を確保はしているが、選挙日を狙い撃ちしたような逆風の中で、保守系候補者はよくこの程度の「敗北」(現状維持)で踏みとどまったといえる。
島尻沖縄担当大臣は、県議選の結果について、こう述べている。
「(現有議席から)1議席伸ばし、われわれの訴えが支持されたと見ていいのではないか」
菅官房長官もこう述べている。
「日米同盟の抑止力維持と普天間飛行場の危険除去を考えたときに辺野古移設が唯一の解決策との政府の考えに変わりはない」
自民党の谷垣幹事長は、こう述べている。
「痛ましい事件があった大変厳しい状況の中で、自民党県連はよく健闘した」
【おまけ】
Unknownさんのコメントが参考になります。
渡部篤@watanabeatushi
自民党は沖縄県議選の議席は現状維持である。米軍属の殺人事件とか、辺野古移設賛成とか厳しい状況なのに、自民党は14議席であり、自民党と革新3党との差は6議席から1議席に縮まっている。pic.twitter.com/X3ksfdSC9Q
オフィス・マツナガ@officematsunaga
【沖縄県議選挙:まだ沖縄を見捨てるな】 渡部篤さんがわかりやすく図解。 「社民が8→6 共産7→6 社大5→3なんだよね」と最近知り合いになった沖縄タイムズの記者w そして、自民、公明は現状維持。
【沖縄知事選挙、翁長知事の与党が大勝利というのは、大本営発表】 というのは、前出の沖縄タイムズの記者。 「ま、うちも翁長勝利って打ったけど」w 「注目してほしいのは、社共は議席を減らしている」
今回メールくれた沖縄タイムズの記者さんによると、 「県外の活動家もきて、闇雲に基地反対といっている社共にはうんざりしているが、そこには複雑な心境がある」
「県議選もオール沖縄に追い風 翁長知事の知られざる憂鬱 週刊文春 2016年06月02日 12:02」
http://blogos.com/article/177890/
>一見、順風満帆の翁長氏だが、実は大きなジレンマを抱えている。
>翁長氏の県政運営は共産党と社民党など既存の革新勢力に支えられており、フリーハンドが取りにくい状況が続いています。
>翁長氏としては子飼いの県議がほしい。
>そこで那覇市長時代に共に自民党を離れた2人の前市議を、那覇市・南部離島区から立候補させたのです
>オール沖縄が勝っても、逆に主導権が低下しかねない皮肉な状況。
>知事の試練は続く。
結果は、
2人の前市議
仲松寛 無所属 新 5,538
山城誠司 無所属 新 4,511
落選
新風会の市議2人を、那覇市・南部離島区から立候補させ、共産党と票を争った結果は、負け。
ますます共産党の駒になるしかない翁長知事。
【参考】
「翁長知事の県政運営に勢い 沖縄県議選で与党大勝 2016年6月6日 05:02」
沖縄県議会議員選挙 県議選 沖縄県議選 普天間 辺野古 翁長雄志知事 オール沖縄
>与党系候補者が競合する選挙区では所属政党を前面にした選挙戦も見受けられ「オール沖縄」としての連携や結束に課題も残った。
>また、「オール沖縄」の象徴だった那覇市議会の保守系会派・新風会の2候補者が落選したこともわだかまりを残しそうだ。
タイムスは時々、翁長知事の不利なことも書くが、新報は珍しい。
さらっと書いてあるが、その新報が書いたのだから、県政界の中では、大きなことなのだろう。
昨夜のBSフジのプライムニュースで西銘衆議院議員も、2人の落選に触れた。
これ無期限にやると根をあげるのはどっちだろう。
HNを入れ忘れたことに今朝気づきました!
渡部篤さん・オフィス・マツナガさんのツイートを引用させて頂いたのは私でございます。
大変失礼いたしました、ごめんなさい。
ご興味のある方は、上記の方々のTwitterをご参照くださりますようお願いします。
さて、勝負は勝負ですから数は結果の通りですが、新聞の分析には必ず視野から外しているものがあるという前提で検討する方々がいてくれるのが、本当にありがたいことです。
あと、シンザト・ケネス被疑者の件ですが。
沖縄タイムス6月6日
沖縄遺体遺棄事件 水路で3回目の捜索
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=171929
縁側さんがご自身のブログで取り上げていらっしゃいますが、いまだに「遺棄事件」であり、殺人の凶器等の捜索が続いているようです。
県警特捜には、適切に、しかし頑張ってほしいと言うしかありません。
オピニオン面に一般投稿6本(児童生徒限定の「ぼくも私も」除く)。
「選挙公約ほご 教育に悪影響」の那覇市・久貝英世さん(66)は、4月17日に続き今年2回目の掲載。
「基地と原発は 一部の人潤す」のうるま市・西明雄さん(61)は、1月16日、2月14日、3月18日、4月3、27日に続き今年6回目の掲載。
「半日がかりで 国頭歌碑巡り」の国頭村・宮城欣也さん(70)は、1月5日、3月16日に続き今年3回目の掲載。
「怒りと悲しみ 県民の心思う」の徳島県小松島市・那賀川恵子さん(62)は、4月2日に続き今年2回目の掲載。
「暴走政権にブレーキを」の糸満市・酒屋祐定さん(77)は、4月6日に続き今年2回目の掲載。
「生活温度計」の那覇市・加藤祐三さん(77)は、2013年12月27日以来の掲載。
カギカッコは投稿欄における見出し。
「米軍関係者でなければOK」なんて風潮が未だにあるんじゃ、よそ者ながら危惧してしまう。