沖縄タイムス 2007年5月26日(土) 朝刊 23面
「軍命捏造」証言に反論/「集団自決」訴訟
【大阪】沖縄戦時に慶良間諸島で起きた住民の「集団自決」をめぐり、命令を出したとの記述で名誉を傷つけられているとして、当時の戦隊長らが作家の大江健三郎さんや出版元の岩波書店に損害賠償などを求めている訴訟の第九回口頭弁論が二十五日、大阪地裁(深見敏正裁判長)であった。
岩波側は、元琉球政府職員が「渡嘉敷村の『集団自決』に援護法を適用するため軍命を捏造した」との証言を掲載した産経新聞報道を、原告側が証拠として提出したことに書面で反論。「産経新聞に掲載された証言は信用できない」と主張した。原告側は弁論でこの問題に言及しなかった。(略)
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「捏造」証言の元援護課職員
人事記録で指摘
国の方針決定時 担当外
原告側が証拠として提出した、元琉球政府職員が渡嘉敷村の「集団自決」に援護法を適用するため、軍命を捏造したという内容の二〇〇六年八月二十七日付産経新聞記事に対し、被告側は法適用の方針が明確になった時期に同職員が援護課に在籍せず、調査する立場にはないと指摘。被告側は同職員の採用時期が証言にある昭和二十年代後半ではなく昭和三十年で、援護課職員ではなく中部社会福祉事務所職員として採用されたことなどの人事記録を証拠として提出、「元職員の証言は信用できない」と反論した。また、元職員が戦隊長とともに自決命令文書を書き、厚生省(当時)に提出したという証言に対し、情報公開請求の結果、厚生労働省に文書がなかったと指摘した。
産経新聞記事で元職員は、昭和二十年代後半から琉球政府社会局援護課で旧軍人軍属資格審査委員を務め、援護年金支払いのため渡嘉敷島で聞き取りを実施、住民の誰一人として「集団自決」が軍の命令だと証言しなかったとしている。
しかし、被告側が今回提出した琉球政府の人事記録では、元職員は一九五五年(昭和三十年)十二月に、琉球政府の中部社会福祉事務所に社会福祉主事として採用された。その後、五六年十月南部福祉事務所、五八年二月社会局福祉課と異動、五八年十月には社会局援護課に勤務している。
これまでに被告側が証拠として提出した琉球政府資料によると、五七年五月に日本政府は「集団自決」犠牲者も援護法の対象とする方針を明示、同年七月に処理方針を決定。被告側は「五八年十月まで援護事務に携わる援護課に在籍していない元職員が、渡嘉敷島住民から聞き取りをしたり、援護法適用のため自決命令があったことにしたとは考えられない」と指摘した。(以下略)
>「捏造」証言の元援護課職員
どういうわけか沖縄タイムスは産経新聞では公表されている最重要証人・照屋さんの名前を伏せてこのように報じている。
これではまるで、元援護課職員(照屋さん)が「捏造証言」をしたとの印象を与える。
印象操作だけではない。
ついには経歴詐称しているとして、証言に疑問を呈する。
>「五八年十月まで援護事務に携わる援護課に在籍していない元職員が、渡嘉敷島住民から聞き取りをしたり、援護法適用のため自決命令があったことにしたとは考えられない」
沖縄タイムスが言いたいのは、最重要証言者である照屋さんは、経歴詐称をしており、その証言は信用できないということ。
これに対して産経新聞那覇支局長小山さんのブログ「今夜も、さーふーふー」が強力爆弾で一瞬にしてこれを粉砕してしまった。
当日記でクドクド述べるより例によって丸ごと下記に引用させてもらいました。 多謝!
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「今夜も、さーふーふー」引用
http://koyamay.iza.ne.jp/blog/
2007/06/13 13:17
5月26日付の沖縄タイムス朝刊社会面です。
大阪地裁で続いている「集団自決」訴訟の第9回口頭弁論に関する記事が掲載されています。
記事の内容を要約しますと、
渡嘉敷島の「集団自決」に関して、「援護法を適用するために軍命があったことにした」と告白した元琉球政府職員は経歴を詐称しており、その証言は信用できないとする被告側の主張を紹介しています。
具体的には、昭和20年代後半から琉球政府社会局援護課職員として渡嘉敷島で聞き取り調査をしたと話していることに対し、
この職員が採用されたのは1955年(昭和30年)で、しかも中部社会福祉事務所職員だった▽援護課に勤務したのは1958年(昭和33年)10月だった-と指摘。
従って、昭和20年代後半に聞き取り調査をする立場になく、証言そのものの信用性がないとするものです。
さて、わたしの手元にこのような資料があります。
ご本人が保存していた書類です。
1954年(昭和29年)に援護課への勤務を命じるとの辞令が残っていました。
昭和20年代後半から援護課職員として聞き取り調査をしたというバックグラウンドに矛盾はありません。
この辞令も「捏造」なのでしょうか?
ご教示いただければ幸甚です。
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◆沖縄タイムスが経歴詐称していると報じる元琉球政府援護課職員照屋昇雄さんの証言に関するエントリー:
★「軍命令は創作」初証言 渡嘉敷島集団自決
★渡嘉敷島の集団自決 「大尉は自ら十字架背負った」
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◆【動画】
「軍命は無かった」と証言する、照屋さんの動画(照屋さんは②と③に登場)
①http://www.youtube.com/v/P16oG_3X89o
②http://www.youtube.com/v/1S-aZzzt4Mw
③http://www.youtube.com/v/WawZhQ1bv_w
④http://www.youtube.com/v/K3zwIZur6Wg
【追記】琉球政府で援護業務を担当して渡嘉敷島の村民の聴き取り調査をした照屋昇雄氏は、「古波藏村長は、住民を集めて全部死ねと言って演説もしているが」、自己の責任を否定し、軍に責任をかぶせることに奔走した結果、村民から信用がなくなった事情を明らかにしています。(沖縄集団自決冤罪訴訟・準備書面)http://blog.zaq.ne.jp/osjes/article/25/
これホント紛らわしいですよね。
経歴詐称の記事はタイムスウォッチャーの姉から聞いて知ってましたが、やはりタイムスの自爆で終わりですか。^^
タイムス記者は「辞令」の証拠にどんな反論するんでしょうね。
改めて沖縄メディアの異常さを感じます。
本気で「歴史を"市民運動”で変えられる」とでも思っているのでしょうか。
>タイムス記者は「辞令」の証拠にどんな反論するんでしょうね。
「辞令」は捏造した偽物とでも言うのでしょうかね。