狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

犬が咬んだらニュースになる!沖縄の侍、同調圧力との戦い

2007-11-18 06:20:40 | ★集団自決

犬が人間を咬んでもニュースにならないが、人間が犬を咬むとニュースになるとは良くいわれる。

平凡なことはニュースにならないが、あり得ない事が起きるとニュースになることを例えた話。

この咬み付き人間ほど極端な例ではないとしても、沖縄で新聞社と違う意見を実名、職業、顔写真入りで投稿するとニュースになるらしい。

9月29日の「県民大会」を目前にして沖縄中が人数動員にヒートアップしていた頃、

新聞論調に真っ向から反抗するように、「県民大会開催に反対する」という意見を新聞のオピニオン面に投稿した公務員がいた。

新聞の投稿欄は概ねその新聞の論調に擦り寄るような意見が採用されやすいというが、

「9・29県民大会」にいたる約半年の間、沖縄の地元紙の読者欄はまるで金太郎飴のような同じ主旨の「声」で埋め尽くされていた。

そんな中、9月9日の琉球新報の「論壇」の宮平修氏の「県民大会開催に反対する」と題する投稿は読むものに新鮮な感動を与えた。

真っ当な読者の意見を新聞社が取り上げただけで本土の新聞にはニュースになるのか、昨日17日の世界日報がこれを特集記事の一環として記事にした。

世界日報は基本的に有料なので全文転載するわけにはいか無いが、その一部を抜粋引用する。

 

≪平成19年11月17日
真実の攻防 沖縄戦「集団自決」から62年 第2部 <24>

(24)同調圧力(下)-「県民大会反対」と投稿した宮平氏/「沖縄県民は保守的」 07.11.17 

 那覇地裁において、沖縄戦集団自決裁判の出張法廷が行われる前日の九月九日。琉球新報「論壇」に、「県民大会開催に反対する/自決は家族愛の尊厳死」と題する投稿が掲載された。筆者は、那覇市内に住む公務員、宮平修さん(42)。

 宮平さんはまず、<日本軍関与の記述の有無が高校生の歴史教育に大きく影響するとは思えない。沖縄戦の悲惨さは日本軍関与の有無とは関係なく十分子供たちに伝わるはずだ>と指摘。逆に、この問題で、<「軍国主義化」「戦前回帰」「戦争のできる国へ」など恣意(しい)的で論理がめちゃくちゃな言葉を述べることが、子供たちの教育に多大な悪影響を及ぼすということになぜ気付かないのか>と、過熱気味の報道・論調を諫(いさ)める。・・・・・・(略)・・・・・・

掲載翌日の月曜日、出勤すると早速、職場の先輩から批判された。

 「あれは右翼でも書かないような記事だね」

 「県民大会絶対反対とは何たる言い草だ」

 宮平さんは、前年度まで職場の労組分会の執行委員をしていたが、労組の先輩がわざわざ職場に彼を訪ねてきて、こう告げた。「君は組合の主張とは意見が違うようだから、執行委員はできないね」

 普段、何気なく挨拶(あいさつ)を交わす知人も、バツが悪そうな顔。宮平さんの親も、内容に文句を付けるわけではないが、世間体を気にしてか困った様子だったとか。≫(世界日報)

更に詳しい記事を読みたい方は、世界日報に各自アクセスしていただくとするが、

幸いにして当日記も上記宮平氏の「論壇」記事が新報に掲載 された翌日10日のエントリー「県民大会開催に反対する」でこれを取り上げていたので宮平氏の「論壇」は全文を読むことが出来る。

以下にこれを引用します。 ↓その前にクリックをお願い。

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                      ◇

いつも地元二紙をブログのネタにさせてもらっているが、今日は新聞の休刊日。

午後から行われる金城重明氏の法廷尋問の記事は夕刊か明日の朝刊を待たねばならぬ。

昨日の新報朝刊には注目すべき記事が掲載された。

一日に一つしか載らない「論壇」に二つの記事が出たのだ。

二つとも「集団自決」関連で、対立する意見を載せて公平を装うアリバイ作りかと思ったが、もしそうだったとしたら編集者の意図は見事に裏切られる結果となった。

先ず一つは新報と意見を同じくする「軍命令あり」の意見。

福岡県在住の九州大学法科大学院生の下地健太氏(23歳)の投稿のタイトルは、

「乏しい論拠で安易な修正 集団自決は軍命令が通説」。

内容の大部分は「通説」を繰り返して沖縄マスコミの意見に擦り寄っているが、最後のくだりが目を引いた。

≪もっとも、集団自決で軍の直接の命令があったどうかについては、関係者の証言はあっても、それを裏付ける確たる証拠や公的資料は決して多くない。 この点、今後の沖縄研究の蓄積に期待するところが大きい。≫

ん? このくだりを読む限り、「軍命令なし」派とも取れる非常にバランス感覚のある方と見た。

だが、あえて正確を期すと「・・・それを裏付ける確たる証拠や公的資料は決して多くない。」ではなく「・・・それを裏付ける確たる証拠や公的資料は皆無である。」が正しい。

「軍命あり」派が唯一の物的証拠としているのが手りゅう弾であるが、これでもって「軍が命令した」証拠にするには説得力に欠ける。

何よりも今日の法廷証言者の金城重明氏も手りゅう弾ではなく石や棒を使ったし、自殺のために殺鼠剤を探し回ったという証言もあるくらいだ。

筆者の下地氏は福岡在住なので地元の異常な熱気に毒されずに冷静に判断できたのだろうか。

 

一方「軍命令無し」派の意見は、那覇市在住の地方公務員の宮平修氏(42歳)でタイトルは、

「自決は家族愛の尊厳死 県民大会開催に反対する」。

タイトルから見て集団自決を賛美する極端な「軍命なし」派かと思いきや、これも要点を網羅した実にバランスの取れた意見である。

特に、「・・・沖縄戦における集団自決の歴史教育に軍関与の記述の有無など大した影響はないと言え、県民大会の開催など絶対反対である。」の部分は公務員でありながら堂々と「県民大会反対」を述べた勇気には拍手を送りたい。

全県の公務員も見習ってほしい。

言うまでもないが,当日記はイデオロギーまみれの「県民大会」に断固反対する。

当日記が御託を並べるより以下に全文を引用するので熟読していただきたい。

県民大会開催に反対する

自決は家族愛の尊厳死

沖縄戦の集団自決における日本軍関与の教科書記述が、教科書検定により削除された問題で、大多数の方々が政府や文科省を批判しているが、日本軍関与の記述の有無が高校生の歴史教育に大きく影響するとは思えない。

沖縄戦の悲惨さは日本軍関与の有無とは関係なく十分子供たちに伝わるはずだ。 それよりもこの問題に対する一部世論が、「軍国主義化」「戦前回帰」「戦争の出来る国へ」など恣意的で論理がめちゃくちゃな言葉を述べることが、子供たちの教育に多大な悪影響を及ぼすということに何故気がつかないのか。 また、県議会が撤回を求める意見書を可決し文科省に撤回要請し、各労組や市民団体も撤回を求めて県民大会まで開催する勢いになっているが、このまま問題を拡大すると「沖縄蔑視の本土人」対「被害者意識から脱せ無ない沖縄人」の戦いにすり替わる可能性もあり、沖縄を戦前以上に日本から乖離させるもので厳に慎むべきだし、繰り返すが沖縄戦における集団自決の歴史教育に軍関与の記述の有無など大した影響はないと言え、県民大会の開催など絶対反対である。

翻って筆者は「軍の間接的関与」はあったのだろうと思うが、「軍の命令」があったとは思えないし、軍命があったと主張する方々に言いたいのは「死者を冒涜するな」の一言に尽きる。 当時、サイパン玉砕など伝え聞いた住民が、先人君の訓(おし)えと相まって「事ここにいたっては・・・」の精神状態になったとすれば無理からぬことであろう。

また、一般住宅に寄宿していた軍人から「捕虜になるより玉砕すべきだ」と説教を受けていたという話も聞くが、それもあったのだろう

これらを踏まえても軍命があったということにはならないし、仮に軍命により自決したとすると「肉親の命より軍命が大事」という結論に達しはしないか。 皇民化教育下でもそんなことはあるはずもなく、断じて認めるわけにはいかない。

彼らの死は、生き残ることにより死よりつらい生き地獄が愛する肉親に降りかかることを恐れての行動であり、家族以外の何物でもなかったのだろうと考える。

その彼らの尊厳死を強制集団死と貶め、「命どぅ宝」や「反戦平和」を声高に叫ぶ方々には、何をか言わんやである。

反戦平和は結構な事だが、それなら米国や中国に向かって運動すべきところを、その覚悟もなく集団自決は軍国主義や皇民化教育によるものだと、過去に生き、当時を生き、未来に生を受けるであろう同胞を守るために立ち上がった方々を批判し卑下する人々がわれわれと同じ日本人であるのかはなはだ疑問である。

筆者の祖父も守備隊に徴用されて戦死しているが、すべての戦没者の犠牲の上に現在の安定した社会が成り立っていることに感謝し祈りをささげることのみが、今日を生きるわれわれに必要なことではないだろうか。(那覇市、地方公務員、42歳 宮平修)≫

 

琉球新報さん、この「論壇」の掲載は気の緩みがなした業ですか。

アリバイ作りにしては宮平さんの論旨は明快でインパクトがありますよ。

これを掲載したのは失敗では無かったですかね。

それにしても宮平さん、お見事。

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