多見谷裁判長が提案した和解案は当初、県に有利な「暫定案」と国に有利な「根本案」の二案で「根本案」を優先する、というもの。
県は、工事を一時停止し訴訟を取り下げて再協議する「暫定案」には賛意を示したが、辺野古移設を前提とする「根本案」には、難色を示していた。
一方の国は、「根本案」は修正すれば検討できるが、問題が振り出しに戻るだけの「暫定案」には否定的と考えられていた。 国と県の両者の合意が和解案成立の条件というので、和解案は不成立だと筆者も予測していた。
ところが和解は突然成立した。
それも県が有利といわれていた「暫定案」をベースに修正した第三の和解案で。
予想外の展開に、筆者も当初は「工事の多少の遅れ」と「判決の遅れ」はあるものの「急がば回れ」で致し方ないと考えた。
「暫定案」には前向きだった県は、工事の一時停止と係争中の訴訟の取り下げを含む第三の和解案は県に有利と判断して飛びついた。
ところが和解条項を熟読して、「どうも様子がおかしい」と表情を曇らせる翁長知事と「万事予定通り」と余裕の表情を見せるツーショットが社説に引用の安倍首相と翁長知事の握手の写真だ。
社説[辺野古訴訟 和解]政治休戦で終わらすな
- 和解は工事を中断し、一本化した訴訟の判決に国・県が従うとの内容
- 裁判所は「国が敗訴するリスクは高い」と指摘、警鐘を鳴らしていた
- 国が県の考えを取り入れ、計画を見直すことが「唯一の選択肢」だ
国が名護市辺野古への新基地建設をあきらめたわけではないが、それでもなお、沖縄県にとって「地方自治を守り、工事を止める」という2点で、和解の成立は重要な意味を持つ。
和解条項の中には「円満解決に向けた協議を行う」との文言がある。新たな解決策を模索する第一歩にするよう、国に強く求めたい。
翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐる「代執行訴訟」で、県と国は福岡高裁那覇支部が示した和解勧告案を受け入れ、和解が成立した。
これによって国が県を訴えた「代執行訴訟」、県が国を相手に起こした「係争委不服訴訟」が取り下げられ、県が提訴した「抗告訴訟」も連動して取り下げられる予定だ。
沖縄防衛局は、行政不服審査法に基づく審査請求と執行停止申し立てを取り下げることになっている。法律上は、翁長知事が埋め立て承認を取り消した時点に戻り、工事は止まる。
平たくいえば、工事を中断した上で、県と国が争っている訴訟をいったん取り下げて訴訟を一本化し、その判決には県も国も従う、というのが和解案の内容だ。
行政事件訴訟で裁判所側が和解勧告を出すのは極めて異例である。なぜ、裁判所は和解案を提示したのか。
1月29日に提示され、4日に公表された和解案を読むと、国と県の訴訟合戦に対して裁判所が深く憂慮していたことがわかる。
■ ■
とりわけ注目したいのは、地方自治法改正によって国と地方公共団体が「それぞれ独立の行政主体として役割を分担し、対等・協力の関係となる」ことが期待されたにもかかわらず、「改正の精神にも反する状況になっている」ことを指摘し、国におきゅうを据えている点だ。
今後も裁判で争うとなると、えんえんと法廷闘争が続き、「知事の広範な裁量が認められて(国が)敗訴するリスクは高い」とも踏み込んで指摘している。裁判所はそのような状態の異常さを強調し、司法の立場から警鐘を鳴らしたのである。
なぜそのような混迷状況が生じてしまったのか。原因と結果を取り違えてはいけない。
県外移設を公約に掲げて再選された仲井真弘多前知事は、6月23日の「平和宣言」の中でも、県軍用地転用促進・基地問題協議会会長としての政府要請でも、繰り返し「県外移設」を求めてきた。
にもかかわらず、国との「密室協議」を経て、県議会にも県民にも何の事前説明もないまま、唯我独尊の手法で埋め立てを承認した。
これが混迷の始まりだ。
安倍政権は仲井真前知事の埋め立て承認を唯一の根拠に、名護市長選、県知事選、衆院選で示された「辺野古反対」の民意を無視して工事を強行した。
そのことが訴訟合戦を招き、混迷を深めたのである。
安倍晋三首相は和解が成立したその日に、記者団に対して「辺野古が唯一の選択肢であるという国の考え方に変わりはない」と語った。あ然として二の句が継げない。
■ ■
6月の「県議選」、夏の「参院選」に配慮し、ソフト路線を演出するだけの、魂の抜けた、権謀術数の和解受け入れであってはならない。
今後、事態は、翁長知事の埋め立て承認取り消し処分に対する「地方自治法に基づく国による是正指示」→「県による国地方係争処理委員会への審査申し出」→「是正の指示の取り消し訴訟」へと進む可能性が高い。
仮に新たな訴訟で県が敗訴した場合、埋め立て承認取り消し処分が取り消され、工事が再開される。裁判の結果に従うことは県も明らかにしているが、知事の姿勢が「辺野古容認」に変わるわけではない。どっちみち裁判が避けられないものだとすれば、和解勧告の受け入れがベターな選択だといえる。
政府が「対話による解決」を望むのであれば、県の考えを取り入れ、計画を見直すことである。それが辺野古問題を着地させる「唯一の選択肢」である。
知事としては判決に従がわざるを得ないので、知事を辞任してキャンプ・シュワブ・ゲート前に駆けつけ、夫婦で「あらゆる手法」で反対しするつもりですかね。
好い加減にしてほしいですね。
弁護士がついていて、指摘は無かったのだろうか?
弁護士が指摘したが、三役で決めたということか?
鍵は、「非公表」。
だが「概要」は流す。
辺野古反対で視野狭窄に陥っているタイムス、新報は、どうにも乗れない辺野古建設の「根本案」、工事中断、再協議の言葉がある「暫定案」なら、「暫定案」を知事、国に迫ってくるのは、見え見え。
知事も国も自分ら(タイムス、新報)の思うままに動かせるという奢りが、墓穴を掘った。
県民の声を届ける新聞ではなくて、県民にタイムス、新報と共産党の言葉を伝える新聞だからこそ、成功できた策だ。
判決が出るまで、今の「敗訴しても~~~」を、翁長知事は言い続けるだろう。
だって、そうしなければ判決まで翁長県政は、もたない。
金秀氏、翁長知事は、参院前に判決が出ることも予想しているだろうが、だからと言って、今、辺野古容認の候補は立てられない。
もし、立てるとしても判決後だ。
だが、立てたその時は「辺野古移設反対」だけでまとまってきた「オール沖縄」は瓦解する。
舞台は、係争委に移る。
係争委が、慎重な審議を進めたとする。
何度も、国、県に質問状を出したとする。
それで時間は稼げそうだが、国、県は時間を稼げない。
なぜなら、
4 原告と被告は、同委員会に対し、迅速な審理判断がされるよう上申するとともに、両者は、同委員会が迅速な審理判断を行えるよう全面的に協力する。
が、あるからだ。
係争委の慎重すぎる審議を、国、県は諫める役割がある。
「辺野古移設賛成」を佐喜眞市長は言わなかったのだから、佐喜眞市長が当選したとしても、市民の民意は「辺野古容認」と言えない
だった。
これは、共産党の分析であり、論理。
だが、佐喜眞氏当確の直後のインタビューで翁長知事は敗戦の弁をこう語っている。
「普天間基地の重圧を何とかしてくれというのは市民としてはあった」とし、「その何とかするということについての考え方が、沖縄県民の今日までの過重な負担とこれからの負担等を考えると、訴えるものとしては届かなかった」と。
タイムス、新報と共産党の
「辺野古移設賛成」を佐喜眞市長は言わなかったのだから、佐喜眞市長が当選したとしても、市民の民意は「辺野古容認」と言えない
は詭弁で、翁長知事はさすが選挙人間と思った。
実は、当の共産党も「辺野古賛成」と言わなかったから~~は詭弁だということは分かっている。
赤旗「宜野湾市長選 志村氏健闘 得票44・08% 知事“新基地阻止 変わらず” 現職が当選 2016年1月26日」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-26/2016012601_03_1.html
>志村氏を全面的に支援した翁長知事は、「普天間基地の重圧を何とかしてくれというのは市民としてはあった」とし、「その何とかするということについての考え方が、沖縄県民の今日までの過重な負担とこれからの負担等を考えると、訴えるものとしては届かなかった」と分析。
「普天間基地の重圧を何とかしてくれ」に応えるには「辺野古反対」だけでは駄目というのが、民意。
8月の協議で翁長知事は「『普天間の“早期の”危険性除去』は、国も県も同じということが確認できた」と言っている。
今回の和解でも同じことを言っている。
8月の協議直後は、それでも、「辺野古反対」が「普天間の“早期の”危険性除去」からほど遠いことはバレていないと思っていた。
が、宜野湾市長選後は、バレたことがわかった。
その上での「『普天間の“早期の”危険性除去』は、国も県も同じ」は、「普天間の“早期の”危険性除去」に反する“あらゆること”が、ご法度になった。
タイムス、新報は、「辺野古反対」と言うものなら、何でも飛びつくのだ。
その「飛びつき」を共産党は利用し、今回の和解では、国が利用した。
なぜ、タイムス、新報は飛びつくのか?
共産党のような長期展望(革命を起こして、日本を亡くす)という目標を持っていないから。
意識高い系の、大衆より一歩先を行く、一つ頭出ているという選民意識の下、「戦争は悪」であり、「武器さえなければ平和がくる」と、国際情勢の実際を鑑みることなく、空想の理想の世界で、判断しているからだ。
短い言葉で言えば「坊ちゃん育ちのお花畑脳」でしょう。
苦労知らずの良い生活をしているのよ。
共産党が対象にするような低所得でなく、努力しても報われないという人達でない。
親が安定した収入のある家庭で育ち、学生時代は努力家すれば成績は上がりの優秀な人物。
教師もそう。
県民を良い方に引っ張ろうという初志はあるのだろうが、それは新聞の仕事でない。
新聞はなるべく幅広い情報を届け、その情報から導き出される分析を社説に載せるのが仕事だ。
県民を一定方向に追い込む機関でない。
タイムス、新報の記者諸君は、努力家の要素を持っているのだから情報収集なんて訳ない。
デスクが反対するって?
もし、まだ、「県民を良い方に引っ張ろうという初志」を忘れないなら、社内から改革をする。
それが、ここを見ているタイムス、新報の記者へのお願いだ。
安倍総理が朴大統領を中国から米国へ舵を切る口実を与えた「慰安婦問題」の「合意」と重なる。
あれに「不可逆的」と言う言葉ありましたね。
今回の和解にこの言葉をいれるのは、すぐ連想され、あからさますぎるので入れなかったが、要はそういうことだと思う。
オピニオン面に一般投稿6本(児童生徒限定の「ぼくも私も」除く)。
「改憲への動き あまりに無謀」の豊見城市・佐藤悦晴さん(69)は、1月11日、2月10日に続き今年3回目の掲載。
「軽減税率より 抜本的減税を」の高知市・小松憲司さん(57)は、2月17日に続き今年2回目の掲載。
「元気もらった 木梨さん作品」の本部町・比嘉藍子さん(35)は、2月23日に続き今年2回目の掲載。
「挑戦する姿勢 外語塾で体得」の嘉手納町・宇榮原優さん(20)は、2014年12月1日以来の掲載。
「心を結ぶ姉妹都市交流」の那覇市・宮城弥生さん(35)は、今年初掲載。
「『ユクシ力(りょく)』」の新垣隆男さん(68)は、2月20日に続き今年2回目の掲載。
カギカッコは投稿欄における見出し。
沖縄マスコミの逆立ちしたものの見方を表していますね。
それが「唯一の選択肢」だって自身でドヤっているように、埒があかないから仕切り直して最後はお互い判決に従おうねっていう和解合意なわけで。
直前の段落で
「どっちみち裁判が避けられないものだとすれば、和解勧告の受け入れがベターな選択だといえる」
って言っているが、どんなことが起こると思い浮かべて、誰にとって「ベターな選択だ」といっているのかしら。
とっ散らかっている社説だけれど、中がとっ散らかっているのだろうなぁ。
東子さんが3月8日にご紹介された、高野孟の作文。
「ウラ事情」なのに裏取り取材して書いたと見受けられないのは様式として、
>「中国が今にも尖閣を盗り、島伝いに沖縄を攻め、日本に侵略してくる」かのごとき妄想的な「中国脅威論」の横行をどう潰すか
ココに微苦笑。
「中国脅威論」は反論・反証すべきものでも議論すべきものでもなくて、「潰す」べきものだって白状するほどお困りだと。
説得はできないと知っているから「どう潰すか」なんだよねぇ。怖い怖い。
反日な人々やパヨクな人々が言うことの逆がだいたい正解、というちょっと乱暴な定立は、彼らが自身でどんどん証明していくみたい。
なので我が家の子供たちのようなぼんやりでも「これヤバくね?」と気がつく。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-236007.html
>出直し後に敗訴すれば新基地を容認する、と誤解した向きもある。
誤解した向きwww
なぜ、菅官房長官の名を出して、官房長官は誤解していると非難しない?
国は言葉を弄して、県民に誤解させると非難しない?
菅官房長官を非難するほどの自信がないのかな。
背負った言い方をすれば、狼魔人日記の主張を気にしている。
>知事は「基地を造らせないことはこれからも信念を持ってやっていく」とも述べている。
>だから今回の表明は、和解時の意思を再び表明したにすぎないのであろう。
「あろう」に自信の無さを感じる。
>ただ、注意すべきは和解条項の9項だ。
>「是正指示取り消し訴訟の主文と理由の趣旨に沿った手続きを実施し、その後も同趣旨に従って互いに協力して誠実に対応する」とある。県が敗訴した場合、国はこの和解条項を盾に取ると予想される。
>「判決の趣旨に従ったその後の協力」を約束したではないか、と詰め寄ってくるに違いない。
注意すべきは和解条項の9項www
「こういう風に判断に迷う文があるから、だから、あれだけ密室協議はいけない(広く知恵を借りろ)」と言ったのに、と翁長知事を非難しないのは、なぜ?
>和解勧告文で「オールジャパンで最善の解決策を合意」するのが「本来あるべき姿」と指摘したのは重要だ。
私もそう思う。
もし、県が敗訴したら、「オール沖縄」だからと言って、判決が出ても妨害をし続けるのは、「オールジャパン」に反する。
>地方自治法改正の精神に反する状況との指摘も重い。
指摘の具体的な対応が、改正された地方自治法に従っての「是正指示」でしょ。
「勧告文を素直に読めばそうなる。」
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=157916
>政府が海上工事を中断したことを受け、16日以降の早朝抗議を継続するか、現場の状況をみて判断することになった。
機動隊はいないから座り込みし放題だけど、あの「牛蒡抜き」のワッショイがたまらないのであって、何も起こらないのは、話題性無しでつまらないものね。
あれだけ、国に「工事を中止しろーーっ」って叫んでいたが、いざ実現してみると、喜んだのは束の間、つまらない毎日だけが来た。
ブロック積み上げ事件の捜査以来、関わりを恐れたサヨクがだいぶ引いたとの噂を聞く。
ゲート前行動が沈静したら、伊波氏は、どこでアジればいいの?
県庁前?
容認の仲井真前知事が居るなら効果があるが、反対の翁長知事が居る県庁前?
保守のデモが盛り上がらない理由を、知っているかしら?
デモは反対してこそ盛り上がるが、応援のデモは盛り上がらないのよねぇ。
反対は不満があるからエネルギーを結集しやすいけれど、賛成は不満がないので穏やかなのよ。
サヨクは、やっと保守の苦労を知った?