人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネットワーク)は28日、オンライン集会「レイシズムとの闘い」を開いた。国連の特別報告者として沖縄を訪問した経験があるドゥドゥ・ディエン氏(セネガル)が登壇し「日本はまず国内の、沖縄、アイヌの人々への差別をなくし、差別反対を基盤に近隣国との関係を改善すべきだ。外交上の利益にもかなう」と説いた

 集会は人種差別撤廃に関する2001年の国連「ダーバン会議」から20年を機に開かれた。同会議では、人種差別と闘う義務を国に課した宣言と行動計画が採択された。

 ディエン氏は米国で起きた警官による黒人殺害事件に触れ「人種差別は害悪であるだけでなく実際に人を殺す」と強調。「会議で行動計画を承認した日本には宣言や行動計画を実行する道徳的、法的な義務がある」と述べた。

 沖縄国際人権法研究会の親川裕子氏は、ディエン氏が06年に沖縄を訪問した意義は「大きかった」と説明した。「国内法で解決が難しい基地問題は、普遍的な人権問題だと認識されるようになった」と20年間の変化を振り返った。

 在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑氏は、朝鮮学校を高校無償化の対象から除外するなどの差別政策を挙げ「差別を社会全体に蔓延(まんえん)させ助長している」と政府の責任を問うた。登壇者からは包括的な人種差別禁止法の制定を求める意見が相次いだ。

(写図説明)オンライン集会で発言する元国連特別報告者のドゥドゥ・ディエン氏=28日