日本のメディアは小泉前首相のことを、「ワンフレーズ」で説明不足と、散々批判してきた。
だが安倍首相になると、今度は小泉首相の方が分かりやすかったと平気で手の平を返す。
なるほど、テレビ等で語気鋭く原稿無しでしゃべる小泉首相は魅力があり大衆受けをした。
だが、安倍首相も見かけのソフトさに隠れているが意外と強かな面を内部に秘めていると前に書いた。
◆参考エントリー:安倍総理は見かけよりしたたか
フィリピンで行われた一連の国際首脳会議で安倍首相が示した強(したた)かさは、何故か日本のメディアは報じない。
辛うじて産経が社説でその成果を取り上げただけ。
東京新聞などは社説でこの問題を取り上げながら,
「成果」については一言も触れていない。
さすが共同配信ネットワークと今更ながら寒心(変換ミスだが敢えて放置)する。
共同配信の琉球新報も見出しは、
東アジアサミット
「盟主」へ日中駆け引き
将来像示せず形骸化
と、全て否定的印象。
で、実際はどうだったのか。
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産経新聞
【主張】安倍アジア外交 「拉致」などで成果あげた
フィリピンのセブ島で行われたアジア各国による一連の国際首脳会議、個別首脳会談が幕を閉じた。当初、昨年12月に予定されていた今回の会議は、台風を理由に約1カ月延期されるなど波乱含みだったが、終わってみれば、実りも多い結果となった。安倍晋三内閣の外交成果とも評価できよう。(略)
成果は各分野でみられた。日本にとって特筆すべき成果は、何といっても拉致問題への理解と協力の拡大だ。温家宝・中国首相との会談では、拉致問題で温首相から初めて「必要な協力を提供する」との公式発言を得た。中国が過去、拉致問題に関し「理解」を示したことはあったが、「協力」にまで踏み込むことはなかった。
日中韓の共同声明にも「国際社会の人道上の懸念にかかわる問題への対処の重要性を強調した」と、拉致問題を含む北朝鮮の人道問題が初めて盛り込まれ、東アジアサミットの議長声明でも初めて言及された。
日中韓が北朝鮮の核問題で、何とか連携を確認し合ったことも前進だ。日中首脳の相互訪問、日中韓3カ国の高級事務レベルの協議メカニズムの創設などでも合意した。(略)
(2007/01/16 05:01)
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日本のメディアが報じない安倍首相の「強かさ」を朝鮮日報が見事に報じてくれた。
朝鮮日報 記事入力 : 2007/01/16 08:30
盧大統領、欠席の原因は「安倍首相との“拉致”攻防」!?
クッキーニュース報じるhttp://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/01/16/
20070116000013.html
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が14日、フィリピン・セブ島で行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(韓中日)首脳会談終了後の公式夕食会を欠席したのは、夕食会の前に行われた韓中日3国の首脳会談で、北朝鮮による日本人拉致問題をめぐり、日本の安倍晋三首相と神経戦を繰り広げたことで、精神的・肉体的に疲れがたまったためだと、インターネットメディア「クッキーニュース」が15日付で報じた。
クッキーニュースによると、韓国政府関係者は「夕食会で盧大統領は安倍首相と同じテーブルに着くことになっていた。盧大統領は夕食会の前に行われた首脳会談で安倍首相と熾烈(しれつ)な神経戦を繰り広げたことで心身ともに疲れ、また風邪を引いていたこともあり、夕食会を欠席することにした」と伝えたという。
盧大統領は14日朝から、韓国とASEAN諸国、韓中両国、韓中日3国、ASEAN諸国と韓中日3国の首脳会談に相次いで出席するというハードなスケジュールをこなした。
特に韓中日3国の首脳会談では、安倍首相が拉致問題を3国共同の報道発表文に盛り込むよう粘り強く主張し、盧大統領と意見の衝突があったと、この関係者は述べたという。盧大統領は討論で、韓国側の論理を展開し、拉致問題は別個の問題だと主張した。
盧大統領と安倍首相の意見の対立は埋まらず、中国の温家宝首相が「拉致問題」に代えて「人道的な事案」と表記することを提案し、ようやく報道発表文の作成にこぎつけたという。また、韓国と中国が韓中日3国の首脳会談の定例化を提案したが、日本が慎重姿勢をとったため合意に至らなかった。
盧大統領が外遊中に過労などを理由に公式の行事を欠席したのは今回が初めてだ。この日の夕食会の主催者は、今回の会議開催国フィリピンのグロリア・アロヨ大統領だったが、盧大統領は主催者側に了解を求め、夕食会を欠席した。
だが、盧大統領は15日に行われた東アジア首脳会議(EAS)には出席し、スケジュールを消化した。青瓦台(大統領府)の尹勝容(ユン・スンヨン)広報首席秘書官は「盧大統領はコンディションは正常な状態だ」と述べた。
ところが、アロヨ大統領の主催で行われた昼食会には出席せず、帰国の途に就いた。盧大統領のほか、安倍首相、インドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領も昼食会を欠席したが、温首相は予定通り出席したという。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報JNS
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やはり安倍首相は見かけより強かだった。
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