狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

六カ国協議 BDAの「銀行取引停止」 たかが三十億円!

2007-03-24 07:55:36 | 外交・安全保障

東海新報 世迷言 ☆★☆★2007年03月24日付

 
 「駈け引き」という言葉は日常何気なく使っているが、辞書を引くと「戦場で、時機を見はからって兵馬を進退させること」というのが本義であったことを知る。だが、北朝鮮の辞書には「どこまでも押し通すこと」とあるようだ▼マカオの銀行にある凍結資金の入金が確認するまでは協議に応じられないとして、北朝鮮主席代表がさっさと平壌に戻ってしまったから、残る五カ国はすっかり袖にされた格好で、大国のメンツもどこへやら。フンドシかつぎがちゃんこも作らずおあずけさせている相手が横綱たちというのはどう見ても漫画だ▼約三十億円の凍結解除は「人道的、教育的分野に使う」という北の言いなりに従ったものだが、誰もそれははなから信じていない。解除すれば多少は譲歩してくれるだろうという甘い期待があればこそだが、約束通りに使われないことは、入金の確認を急ぐ焦りに見事表れている。将軍様のために使われない金など後でゆっくり回収すればいいからだ▼そもそもかの国に「人道的」という言葉があるのかどうか。ないと知りつつ凍結を解除するのは、アメを与えておいて言うことを聞かせようという大人がよく使う手だが、相手は役者が一枚上だった。こうして拉致問題解決抜きに妥協せずと孤塁を守った日本が実を取り、残る四カ国は北に翻弄される格好となった。北が再開協議に応じるのは入金確認後と見られるが、待たされる側こそいい面の皮▼アメとムチは駈け引きの重要な道具だが、その使い分けは相手による。拉致問題解決にはその両方が必要だと説く意見も国内にあるが、アメだけ手に入れて逃げる相手にそれをするのは、針のない釣り糸を垂れてコマセだけをまいているようなものである

                  ◇

 

将軍様はマカオの銀行の隠し金、約三十億円が世界に大っぴらになった上、未だに手に入っていないのが我慢ならんようだ。

ホリエモンの個人資産百数十億に比べると、世界を手玉に取る将軍様の隠し金にしては大した額では無いようにも思われるのだが。

将軍様の焦りは、それだけアメリカの資金凍結が効いていた証だ。

送金が遅れているいる理由の、

「銀行の事務手続き上の遅れ」

も、ここに来て、

「中国の商業銀行である中国銀行はBDAに凍結されている北朝鮮資金の受け入れを拒否している」(朝鮮日報)

違法活動に関連した凍結資金を受け入れれば、国際金融界での信頼が下がるのでは」(朝鮮日報)

と言った報道のとおり、「隠し金」の取り扱いをアメリカにまる投げされた中国の銀行の思惑にあるようだ。

銀行の売り物は信用である。

これは洋の東西を問わない。

将軍様の黒い金に関わって国際信用を落とせば、国際銀行としての「コルレス取引き」勘定を持てなくなる。

そうなれば銀行として大きなマイナス点となる。

コルレス取引きが出来ないと国際決済の要である「信用状」の発行が出来なくなる。

で、「信用状」とは?

お後がよろしいようで、以下「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』」の解説で。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E7%94%A8%E7%8A%B6

≪信用状(しんようじょう)とは、貿易決済を円滑化するための手段として、銀行が発行する支払い確約書。英語はLetter of CreditL/C(エルシー)と略す。(単にCreditということや、DC(Documentary Credit)ということもある。)

貿易取引は、相手が遠隔地にいるため、商品を発送しても買い手がちゃんと支払いをするかどうかを確証する手段に乏しい。このために発達した手段が荷為替手形という方式であるが、これに銀行による信用供与を加えてさらに確実にした手段が信用状決済である。信用状取引により、輸出者は船積みと同時に輸出代金を回収することができるほか、輸入者にとっても、輸入代金を前払いする必要がなくなる。≫


アメリカは将軍様の黒い金の隠匿に手を貸したと言う罪状で、マカオの銀行BDAに対し、アメリカ主要銀行との取引停止を宣した。

取引停止といってもピンと来ない人もいるだろうが、企業にとっては営業停止、いや死刑宣告にも等しい。

中国は経済では資本主義を目指しているので、その中核をなす中国の銀行が将軍様の黒い金を扱うのは国際信用に関わるし、手続き上疑念が生じればコルレス取引きを拒否する欧米主要銀行が出てきてもおかしくはない。

ホリエモンにとってはたかが三十億円、将軍様にとってはされど三十億と言ったところか。

【追記】18:40

隠し金はBDAの三十億以外にも隠匿されている雰囲気が・・・。

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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こんにちは (FXマスター)
2007-03-24 09:10:00
こんにちは

いつも役立つ情報ありがとうございます


私もサイトを開設しましたのでもしよろしければ

一回見に来てください


ではこれからも良い情報待っています


ではがんばってくださいね
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よろしく (狼魔人)
2007-03-24 18:32:58
FXマスターさん

ご来訪ありがとう御座います。

サイト開設とのことおめでとう御座います。

訪問させてもらいます。

こちらこそ今後ともよろしく。
返信する
こんにちは (ロンド・ベル)
2007-03-26 18:01:51
「コルレス取引き」でググって飛んできました。よくわかる解説で勉強になりました。

口座は開いてあげるけど、受け入れの口座を開設できない。米財務省もやりますね。ヒルの国務省は朴年を演じているだけなのか。イラクの国防総省組に実績アピールしないとカッコつかないだろうに。

TBさせていただきました。今後ともよろしくお願いします
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コルレス取引き (狼魔人)
2007-03-27 05:45:31
ロンド・ベルさん

コメントありがとう御座います。

お褒め頂き恐縮です。 一寸照れますが・・・。

貴ブログを訪問させていただきました。

面白い視点で勉強になる記事満載ですね。

早速お「気に入り」に加えさせていただきました。


国際銀行としてはちっぽけねBDA。

そこを舞台に、はした金・30億円を巡る北朝鮮、アメリカ、中国の駆け引きは今後も興味津々で今後も注目したいです。

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