辺野古新基地建設に抗議する座り込みに対するSNSの投稿が批判されているインターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者のひろゆき(西村博之)氏は7日夜の報道番組で、「人の話を聞かず、自分の主張をしたい人がいっぱいいる」と投稿の正当性を強調した。本紙の阿部岳編集委員らも出演し、抗議の市民が座り込む理由を説くなど討論したが、平行線に終わった。(社会部・島袋晋作)

 ひろゆき氏は3日夕、抗議の市民が解散後の米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪問。座り込みが3011日に達したことを示す掲示板を前に笑顔で写真を撮影し「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」などと投稿していた。

 市民がいない時間帯があるから、3011日の表記は事実ではないという論理だが、インターネットなどで批判の声が相次いだ。

 7日夜、インターネットテレビ局「ABEMA」の報道番組で、ひろゆき氏は同問題をテーマにした討論に参加。冒頭「事実を伝えると怒る人たちがこんなにいっぱいいてすげー国だな」と感想を述べた。

 番組では、4日にシュワブゲート前を再び訪れ、市民が抗議する様子を見るひろゆき氏の映像も放送。機動隊員に排除される市民を離れた所で見て笑いながら「あ、すごい頑張ってる」と声を上げていた。

 これについて本紙の阿部編集委員は「そこで笑うのは安全な側にいると分かっているから。座り込みではない、と圧倒的多数で押し流せると計算しているからだ。多数の力で押し通すことは、基地問題を押し付けていることと同じ」と指摘した。

 これに対し、ひろゆき氏は「思いがあるから誇張していい、うそをついていいというのは良くない」と反論し、「座り込み」という言葉の意味にこだわった。座り込みの日数を記録した掲示板について「誰かが書いた汚い文字」とも語った。

(写図説明)7日のアベマプライムの放送