狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

5月決着は絶望!普天間移設

2010-04-11 08:26:10 | 普天間移設

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鳩山政権が普天間移設に関する日米合意を一方的に破棄したことにより、日米同盟の信頼関係にヒビが入ったという報道がある。

これに対し、その手の話は新聞のためにする報道であり、実際の日米関係は存外うまく言っているという説もある。

新聞が推測で結論付けた記事を書くため、物事を針小棒大に書くことは良くあることなので、この「日米関係良好論」もむげに否定することは出来ない。

だが、松本清張の「点と線」に倣って、報じられる事実を点として、それを線で結んでいくと、自ずと物事の実態は浮かび上がってくるもの。

普天間移設に関する点(事実)を羅列するとこうなる。

(1)移設先は辺野古、という日米合意を鳩山政権が反故にした。

(2)日本側の迷走に比べ米側の主張は「現行案以外に選択肢はない」と終始一貫している。

(3)昨年来日したオバマ大統領との首脳会談で「トラスト・ミー」と囁いておきながら、これも反故にした。

(4)4月12日、13日にワシントンで開催の核安全保障サミットに参加する鳩山首相がオバマ大統領との個別の会談を希望したが、拒否された。

(5)一方でオバマ大統領は日米同盟のパートナーである日本との個別会談を断っていながら、次の諸国の首脳とは個別会談に応じている。(大統領が個別会談をする国⇒アルメニア、中国、ドイツ、インド、ヨルダン、マレーシア、パキスタン、南アフリカ、カザフスタンの計9カ国)

(6)オバマ大統領が、会談申し入れを断った代わりに、夕食会では隣の席に座る恩恵を与えた。

 夕食会では「普天間移設」などの重要課題は論じないのが建前とのことだが、KYの鳩山首相が強引に、立ち話のような「非公式会談」に持ち込むことも考えられるが、会談の内容はともかく外交上「非公式」と「公式」の間にはその持つ意味は大きいと言う。

(7)ルース駐日大使が、週明けにワシントンで日本側が開催予定の日米実務者協議への参加を拒否した。

米側は、政治主導を標榜しながら何一つ決められぬ鳩山政権の素人閣僚が官僚に丸投げし、後で言を翻すことを見抜いてのこと。 ルース大使は、政治的な決定がなされていない現段階では受け入れられないとする方針を伝え、米側の参加を拒否した。

さて、以上列した7つの点を線で結ぶと何が見えてくるか、この期に及んでも「日米関係は良好」だと言い張る人はよっぽどのノーテンキだと思うが、読売新聞が早速「五月決着は絶望的」との記事を書いた。

これも「ためにする論」なのだろうか。

普天間「5月決着」絶望的、実務協議断念へ

4月11日3時7分配信 読売新聞

 沖縄の米軍普天間飛行場移設問題は、鳩山首相が公約する「5月末の決着」が10日、ほぼ絶望的となった。

 政府がまとめた新たな移設案は実現可能性が低いとして、米側が実務者による協議入りを拒否し、日本側が同日、協議開催を当面断念する方針を固めたためだ。

 首相がヘリ部隊の移設先として重視する鹿児島県・徳之島でも、地元首長が政府関係者との会談を拒否したことが同日判明するなど反対が広がっている。

 移設問題は、対米、国内双方の調整が行き詰まり、打開のメドが立たない状態となった。鳩山首相の政治責任が厳しく問われるのは確実だ。岡田外相は10日夕、日米間の実務者協議について、「必ずなければいけないものではない。実務者同士でなくとも、移設案を詰めるやり方はある」と述べ、当面断念する考えを示した。神奈川県横須賀市内で記者団に語った。

 実務者協議は、普天間の移設先を具体的に日米共同で検討する場で、日本政府は、早期開催を米側に求めていた。しかし、ルース駐日米大使は9日に外相と会談した際、日本側が説明した案について〈1〉米軍の運用面で現実的でない〈2〉受け入れ先の地元合意がない〈3〉移設実現の期限が不明――などと指摘し、協議開始は時期尚早だ、との考えを伝えた。

 一方、政府案で移設先に選ばれた沖縄県や徳之島では反発が日増しに強まっている。徳之島では、政府は関係自治体に移設の打診すら実現できていない。

 同島にある伊仙町の大久保明町長は10日、防衛省幹部からの会談申し入れを8日に拒否したことを明らかにした。 最終更新:4月11日3時7分

                                               ◇

追い詰められた岡田外相は、日米間の実務者協議について、「実務者同士でなくとも、移設案を詰めるやり方はある」と述べたらしいが、政治主導で決められないから実務者に丸投げしたのではないか。

政治主導でもなく、実務者でもなかったら一体誰が政府案を煮詰めると言うのか。  細木数子にでも相談するつもりなのか。

 

一方沖縄の識者の中には「鳩山首相は言葉が丁寧なので誤解されるが、実際の信念はブレてはいない」という説がある。

昨年の暮れ沖縄で講演をした言論封殺魔こと佐藤優氏が述べた説がそれだが、概ね次のような鳩山支援論である。

「鳩山首相は、アメリカに留学経験があるのでアメリカ人との対応には慣れており、日米合意の破棄などはっきり主張したことは逆にアメリカ側は評価している。 議論が対立して一見険悪に見えてもアメリカは最後はわかってくれるから、沖縄県民が首相に手紙を書いて応援すれば力になる」(要旨)

情報分析の専門家と称する佐藤氏の意見だが、あまりにも鳩山首相を買いかぶりすぎで、本気で言っているのか沖縄左翼に媚をうる出まかせなのか、凡夫には理解の外である。

仮に佐藤氏の「分析」が正しいとしたら、普天間移設に関する鳩山首相の変に自信に満ちた態度も理解できるのだが。

凡夫ながら筆者の「分析」によると、鳩山首相の自信満々の態度は、「迷路に入り込んで、進退窮まり、やけのやんぱちの空威張り」と見て取れる。

この期に及んで「対等な日米関係」主張しているが、高学歴でもバカはバカ、という見本を兄弟で国民に知らしめた功績だけは買うべきであろう。佐藤氏のアドバイスでも受けたのか、この自信過剰は何だ↓

首相「米の言いなりにならない」 米誌インタビューで

 鳩山由紀夫首相は9日までに米タイム誌のインタビューに応じ、日米関係について「日本にとって最も大事な関係」としながらも、「今までは米国の主張を受け入れ、従属的に外交を行ってきた」と指摘した。その上で「一方的に相手の言いなりになるよりも、お互いに議論を通じ、信頼を高めていく」と強調した。(産経新聞)
[記事全文]

日米首脳会談なし、代わりに隣り合わせの夕食会
4月8日14時43分配信 読売新聞

 【ワシントン=小川聡】ワシントンで開かれる「核安全サミット」の12日の夕食会の際、鳩山首相とオバマ大統領が隣り合わせに座り、非公式に意見交換する方向で日米両政府が最終調整していることが、わかった。

 米政府は6日、同サミット期間中の日米首脳会談の予定はないと発表したが、日本側が会談を希望していたことに配慮した形だ。複数の日米関係筋が明らかにした。

 夕食会には、47か国の代表らが出席するとみられ、多数の国が参加する夕食会では通常、政策的な協議は行わず会話の中身も公表しない場合が多い。

 ただ鳩山首相は日本時間の7日夜、「私から(大統領に)意思を伝えたい。今の経緯を申し上げたい」と記者団に述べるなど、沖縄県の普天間飛行場移設問題を首脳間で協議する意欲を示している。

 首相は昨年12月にコペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)関連の晩さん会でも、隣に座ったクリントン米国務長官に、普天間移設問題の決着を翌年に先送りし、新たな移設先を検討する方針を説明。会談後、記者団に「十分に理解を頂いた」と述べ、米側に否定された経緯がある。

                      ◇

冒頭部分に掲げた七つの点を線で結んだら、

日米の信頼関係はかつてないほど危機的状況という結論が導き出される。

その帰結として普天間移設の五月決着は絶望の様相だが、鳩山首相は辞めれば済む・・・いやいや、辞めれば済む問題ではない。

寝た子を起こすように騒動に巻き込まれた沖縄の迷惑はどうしてくれる。 

ビビの入った日米関係はどうしてくれる。

首相の気まぐれで、引っ掻き回された国民はとんだ大迷惑な話だ。

 

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お知らせ】

    元国土交通大臣・文部科学大臣

 =中山成彬  沖縄講演会=

平成16年に文部科学大臣に就任して以来、日本の教育の現状を憂い、教育再生に取り組んできた中山成彬氏は、日本教職員組合(日教組)と戦ってきた。平成20年9月、国土交通大臣に就任した中山氏は、日本の教育に問題があるとして、「日教組を解体しなければならない」と発言。同月に辞任したものの、日教組を追及する姿勢を変えていない。今、教育問題を抱える沖縄県民に中山氏が直接語りかけます。

演 題 『今こそ、真っ当な教育を』

~なぜ日教組の強い地域は学力が低いのか~


【日 時】 平成22年4月25日(日)
      午後1時受付 午後1時30分開会~午後3時30分

【会 場】 浦添市てだこホール 大ホール
   浦添市仲間1丁目9番3号  電話 0988〈942〉4360

【会 費】 1000円

【主 催】 中山成彬沖縄講演会実行委員会

【後 援】 日本会議沖縄県本部、日本女性の会沖縄県支部
      「建て直そう日本・女性塾」沖縄県支部

【連絡先】 沖縄実行委員会 担当 敷田、錦古里
電話:090-9379-3483〈敷田〉、090-9780-7272〈錦古里〉
      FAX: 098(868)3073 

 

【懇親会のお知らせ】

中山成彬氏を囲む懇親会にもお気軽にご参加下さい。

日時:4月25日 午後5時~7時 

会場:パシフィックホテル沖縄【カネオの間】

会費:4000円 連絡先:090-9780-7272(錦古里)

 

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