狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

【追記】あり 高校サッカー 那覇西三回戦へ 心強い沖縄の若者の奮闘

2007-01-03 07:40:21 | 未分類
当日記は沖縄の若者の活躍を発信することもテーマの一つにしているが、昨日の全国高校サッカー二回戦での那覇西高の活躍は県民に大きなお年玉プレゼントになった。(那覇西はクジ運に恵まれて二回戦から対戦)

テレビ中継を見ていて、野球にせよ他のスポーツにせよ、かつての沖縄代表高校が全国大会で見せていた、ある種のモロさを吹き飛ばす那覇西の粘り強さ、しぶとさに今昔の感概深いものが有った。

試合経過をネットで探っても今日現在那覇西の活躍を伝えるネット配信はない!

肝心の沖縄二紙のサイトを見ても1月1日付けで眠ったまま。


しからば記憶を頼りに振り返ってみよう。

試合は前半那覇西仲田の「俊介」もビックリのファーサイド・ポールギリギリでカーブする絶妙のミドルシュートで先取点。

だが後半同点に追いつかれた。 これで、≪同点、PK戦に持ち込まれ逆転負け≫・・・又何時もの沖縄パターンかと、不吉な気になった。

だが、最近の沖縄の若者は違った!

すぐに那覇西内嶺のこれも絶妙なヘディングで勝ち越し、

ロスタイムに入った時は、「やった!」とテレビに向かってガッツポーズ、・・・と思った瞬間、こぼれ球を押し込まれて同点!・・・・。

悪夢だ! 勝利目前でなんてこった! 「ドーハの悲劇」で頭を抱え込んで倒れこんだ中山ゴンの姿が脳裏をよぎった。

≪これでPK戦で最後は負けか!≫

いやいや、那覇西の粘りはここからだった。

結局、那覇西のキーパー又吉の活躍でPK戦を制して那覇西は三回戦に進んだ。

猛追及ばず惜敗した前橋育英は今期Jリーガー内定者を出しており、過去にも35人のJリーガーを輩出した強豪高。

下馬評では前橋育英の方が数枚上だと見られていた。

それに競り勝った那覇西は凄い!


年末に念願の「花園での一勝」を果たしたラグビーの名護高は強豪・東福岡の前の0-61で散った。

8強の壁は厚かったが、後輩に捲土重来を託そう。

君達が作った道を後輩達がきっと通ってくれる。



琉球新報 元旦号「社説」の一部抜粋

■心強い若者の奮闘
 沖縄にとって救いは、好調な観光と健康ブーム、地域再生の動き、スポーツ・芸能分野での若い人たちの活躍などだろう。
 女子ゴルフは宮里藍と諸見里しのぶが米国ツアーに本格参戦し、宮里美香はアジア大会で銀メダルを射止めた。サッカーでは我那覇和樹が日本代表に入り、県少年男子は国体を制した。甲子園での八重山商工の離島旋風も記憶に新しい。県出身ミュージシャンはヒットチャートをにぎわせた。
 次代を担う若者たちの奮闘は心強い。すさんだ社会にピリオドを打ち、新年は沖縄から新しい風を吹かせてみたい。 (12/31 10:14)


【追記】2007年1月3日 11:48

沖縄タイムス 1月3日

2007年1月3日(水) 朝刊 1・17面



那覇西辛勝16強/全国高校サッカー

きょう丸岡戦
 サッカーの第八十五回全国高校選手権第三日は二日、2回戦が行われた。県代表の那覇西は千葉県の市原臨海競技場で前橋育英(群馬)と対戦。2―2の同点の末、PK戦4―3で勝利し、二年ぶりに十六強入りを果たした。那覇西は第四日の三日、同会場で八強入りを懸けて3回戦で丸岡(福井)と対戦する。
 那覇西は前半29分、ボランチからFWにコンバートされた一年生仲田一斗選手の鮮やかな右足シュートで先制。1―1に追いつかれた後半29分、ボランチ内嶺将吾選手の豪快なヘディングシュートで勝ち越した。ロスタイムにコーナーキックで失点し、再び追いつかれたが、PK戦で那覇西は四人が成功。GK又吉修史選手の好セーブで勝利をものにした。


     ◇     ◇     ◇     

後半猛攻弾いた耐えた


 下馬評が高かったのは前橋育英。J2札幌の加入が内定しているMF岩沼やJ1神戸入りが決まっている左サイドバックの三沢らテクニックに優れた選手が多く、後半のダイレクトプレーの攻撃は迫力があった。

 前橋以上の気迫を見せたのは那覇西主将のGK又吉修史だ。神懸かり的な好セーブの連発でチームを16強に導いた。

 又吉は「ビデオで見る限り自分たちが強い自信があった。これで波に乗れた」。

 後半9分、ペナルティーエリア前の危険な位置での直接FK。前橋・岩沼がけったボールは壁の上を巻きながらゴール右下ぎりぎりを襲う。だが又吉は「スピードもなかった」とボールを両手で弾き飛ばした。

 同12分には守備陣の思わぬファウルでPKを献上。キッカー藤倉を「ビデオで研究していた」と話す又吉は思い切ってゴール右隅に横っ跳び。ゴールマウスを守ると「手応えがあった。うれしかった」と力強いガッツポーズ。仲間の士気を鼓舞した。

 ロスタイムにはコーナーキックから失点したが、最後のPK戦も1人防いで勝利を手繰り寄せた。

 自身もGKの松田邦貴監督は「よく頑張ってくれた。気負い過ぎても良くない。『普通通りにやるしかないだろ』って話していたら、切り替えがうまくなってきた」と目を細める。

 又吉は「チーム一丸となって監督を信じて、走り勝てれば次も絶対勝てる」と闘志を燃やした。


光った攻撃の連動性


 後半29分、途中出場のFW下地真生がハイボールに競り勝つと、左サイドを駆け上がった1年生MF仲村將希がそのままドリブル。「中に走り込んでいると信じていた」と仲村がクロスを上げると、3年連続選手権出場のMF内嶺将吾が頭で豪快に合わせて、勝ち越しの2点目を挙げた。

 内嶺は「日々の走り込みの成果が出た。もう最高です」と声を弾ませた。両サイドバックを上げて攻め続ける前橋育英の逆を突いた。狙い通りの得点だった。

 12月27日に千葉入りした那覇西イレブンだが、練習での調子は良くなかった。課題だった連動性がかみ合わず、先発メンバーも固定できない日が続いていた。

 それだけに大舞台で見せた「連動したプレー」は驚きだった。内嶺は「互いの距離が近くなり、タイミングが合うようになった。今日は楽しかった」と笑顔を見せた。

 県大会より組織化された守備と粘り強さ。松田邦貴監督は「積極的に行けた。相手はテクニックがあってスピードに乗せると厳しい。寄せて粘り強い対応をしていこうと話していた」と振り返る。

 3回戦の相手は同じくPK戦を勝ち上がった丸岡。センターバックの桑江創と池野亮輔は「もっとカバーリングを良くしたい」「最後の失点を修正したい」と課題を話す。成長著しい那覇西イレブンが目標のベスト4へ駆け上がる。(吉田伸)



【追記】2 1月7日 11:53
琉球新報 金口木舌

 スポーツ競技で県勢が敗れた場合の理由として、たびたび「粘り」が足りないとの指摘がなされる。本紙が実施した県民意識調査でも示された「のんびりしている」などの県民性が、影響しているとも言われる
▼全国高校サッカー3回戦で丸岡(福井)に敗退した那覇西。試合は優勢に進めたが、PK戦で涙をのんだ。この試合から今後の課題を「粘り」と言うのはたやすい
▼「敗戦から課題を学ぶ」。スポーツの世界でよく言われる言葉だが、勝った試合の中から、あらためて長所を確認し、それを伸ばすことも大事だ
▼那覇西が2回戦で破った前橋育英(群馬)は強豪だった。相手に攻め込まれていたが、那覇西は堅守を発揮、少ないチャンスをものにした。後半ロスタイムに追いつかれたもののPK戦の末、勝利した
▼かつて「突破を楽しみ、シュートを楽しむ」と、著名評論家に称された那覇西のプレースタイル。例え守勢でもそれを貫くことが、2得点を挙げた前橋育英戦では証明され、これに「意識を持って攻める守備」が加わった
▼この2つの長所を粘り強く磨くことが、那覇西サッカーを進化させるとともに、県内のレベル向上にもつながる。県勢が国立競技場の晴れ舞台に立つ日は、そう遠くないはずだ。

(1/7 10:57)




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