これらは今回泰安で、中国で定番のテキストの後ろのページに
書いてあった広告を見て、きちんとした楽器屋さんで
注文して買ったものだが、これすら本物かどうか分からない。
NHKに出演するに当たって、ちょっと気になることがあった。私は現在泰安にいるのでスタジオでフルスを吹くことができなくて、劉さんに演奏を依頼した。劉さんは中国人だから、演奏の時、中国で市販されているフルスの伴奏曲の入ったCDを使うかもしれない。
それで、NHK担当者の方との打ち合わせの時に「劉さんは中国製のCDを使うかもしれません。中国製は本物か偽物か分からないので、どうでしょうか。その日になって、これはだめですと言われても困ると思いますが、………。」と、聞いてみた。
そしたら、「NHKは外国で生産されたCDは使ってはいけないことになっています。もし、必要なら、伴奏者を連れてくるか、自分で、伴奏を作ったものを使ってください。」という返事だった。
もちろん、外国の音楽は使ってもいいのだが、外国で制作された媒体がいけないという意味だろう。ちっとも知らなかった。前もって聞いてよかったと思った。
そこで、結局私が作った演奏会用の伴奏曲CDを劉さんにも渡していたが、それを使って演奏するようだ。これなら著作権の問題はない。曲そのものの使用料はNHKが著作権協会を通して払うはずだ。