K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

青木繁展

2011年09月10日 | 美術
どもども。
すごーくお久しぶりです。
2週間にわたるインターンが終了し、ようやくブログ書けます^^

ということで書きます!

はい、また美術です!

インターンの合間の日曜日に行ってきました^^

本当はバイトだったんですが、
神田に着いたときにキャンセルの連絡が・・・
あらまー。

でも当日キャンセルだからお給料は出ます^^

何にもしてないのにお給料出ちゃいました^^

テンションあがります。

というわけでまるまる暇になった午前中は、

青木繁展に行ってきました!@ブリジストン美術館

定期圏内だーわーい♪

丁度駒場の三浦先生の授業で日本近代洋画についてやっていたので、
すごくタイムリーな展示でしたね!
もちろんこれがやられることは随分前から知っていたんですが、
結局その日が最終日でした^^

ぎりぎりやね。
てかバイトキャンセル入らなかったら行けなかったしね笑
もう、本当に最近こんなんばかりやわー。。

というわけで、青木繁展は現在やっておりませぬ!!!




というわけで・・・













何も書きませぬ!!!


あ、うん。
だれも得しないうそです。はい。


まあ、冗談はさておき。
青木繁の展覧会行ってきました!

彼は遅咲きと言う点で若干ゴッホ臭いですね。
評価が高まったのは死後の個展というね。

「よみがえる神話と芸術」というサブタイトルがついてましたが、
彼の作品の多くにはやはり神性がつきまっとっていましたね。

個人的には神話と海の画家という感じがしました!
画風としては、印象派の影響を強く受けていたのではないかと思います。
まあ、実際にどうだかはわからないですが・・・
何より彼は色に対するこだわりが強そう。
印象派の特徴である筆色分割の使用が見られますし、
色合わせなんかも行っていたみたいです。

赤のラインを入れる傾向にあったらしく、
独特な雰囲気の筆色融合だなあとか思ったり。
てか筆色融合ってなんやねんww
色彩に関していえばフォーヴィスムっぽい解放の仕方もしていたような・・・

全体的に色遣いが暗いので、印象派の中でもドガに近い雰囲気ですね。
あくまで雰囲気ですが笑
更に細かく言うと直感的ですが、
タッチも非常にゴッホに近いものがありますね。
題材の取り方はジェロームですかね・・・
19世紀末のアカデミスムというか。
いや、もちろん影響云々は全く考えてないですよ笑

ただ、彼の作品には、印象派っぽいものもあれば、後期印象派っぽいものもありますし、
抽象絵画を思わせるような絵画もあります。
そして、満ち溢れる赤のエネルギーからはフォーヴを感じたり。
西欧の画家と比較するのはあまりよろしくないですが、
見てきた数が断然西欧絵画の方が多いので・・・笑


彼のエスキースや書簡などなど。
包括的な展覧会で、とても質の高い展覧会だったと思います。



代表作をいくつか・・・

<海の幸>
青木繁といったらまずこれ。
っていうくらいメインの絵です。
思ったより小さい・・・
てかぼくは壁画並みの大きさを想定していたので笑

古代の漁の様子を想像力で書いたものなのでしょうか。

数人の男が裸で行進し、大きな魚をかついでいく。
全体が赤茶色に支配されており、夕暮れの漁帰りの様子のように思えます。
そこに描かれているエネルギー。
赤い縁取りや下書きなど、絵画としては未熟な側面もあるものの、
描かれている情景はエネルギーに満ち満ちて、見るものを圧倒します。
圧倒的なエネルギーで細部を忘れさせる。

奇抜な構成で細部を忘れさせるダリに似てますね笑

とにかくエネルギーの一言。
本当に心臓をキューっと締め付けるような感覚を覚えます。

そして怖いのが、こちらを見つめる一人の男。
顔は白く塗られており、死人のようにも思えます。
いや、そもそも行進する男たちが既に亡霊に近いという・・・笑

死者と亡霊の行進やん・・・こわっ!

果たして、あの視線が伝えたいのは一体何なのだろう。
<海の幸>というタイトルから窺えしれないものだろうか。
古代から何かを訴えかけられているような感じがします。


<わだつみいろこの宮>
これは、
「古事記」上巻の綿津見の宮の物語を題材とした作品
らしいです。
流石学芸員さま!入念に調べなさっている!

何が良いって普通に質の高い絵です。
ただ、青木独特の赤のラインは見られませんね。
という意味では普通に良い絵ですね。
3人の女性像のバランスの良い配置。
何より透けてる衣服の柔らかなタッチが秀逸です。
こちらも神話のエネルギーを感じますね!


<朝日>
これは彼の絶筆になるのですが、今回最も感動した作品。
彼は高い評価を得ないまま実家の九州に戻り、とりとめのない作品を描いて暮らしていました。
どこにも彼らしさはなく、彼の美術に対する熱意が薄くなってしまったようにさえ感じます。
あるいは美術界に失望していたのかもしれません。

彼はこの絵を最後に絶命してしまうのですが、
この絵の美しさときたら言葉にできません。
言葉にしますけど笑

茫漠と広がる海から朝日が昇っている・・・
ただそれだけの絵を、ここまで魅力的に描ける画家が何人いるでしょう。
海を愛した青木繁ならではの傑作だと思います。
海面は印象派のタッチで描かれ、モネの<印象>よりもずいぶん明るい日が海を照らします。
希望、というにふさわしいその日の出は、ルオーの晩年の絵画のようでもあり、
とても強烈に感動しました。

絶筆の、命を削って書いたという生命の力強さ。

鳥肌ものです^^


あー・・・長くなった・・・
明日バイトなのに・・・orz


てなわけで寝ますねなますて。

hona-☆

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