Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

羨望と矮小、そして私信

2018年06月15日 | 読んでいろいろ思うところが

村上春樹「ラオスにいったい

何があるというんですか?」(文春文庫)を読む

 

 

趣味は何ですか? と聞かれたとき、

 

「カップ焼きそばを喰いまくること」

「野良猫を見つけて悪態をつくこと」

「わざわざ怪しい路地裏を歩いて遠回りをすること」

「リーアム・ニーソンのアクション映画と、

 ドリュー・バリモアのコメディ映画を見ること」

 

なんて答えたら、どん引きされることは明らかなので、

 

「そうですねえ。思いついたら、

 アジアの都市をちょいと散歩したりしてますね〜」

 

と言ってみたい。

でも、もう何年もアジア旅行などしていないのです。

いちばん最近行ったのがヴェトナムの

ホーチミンシティだったけど、

あれも5年ぐらい前のこと。くう。

とてもじゃないけれど、アジア旅行が趣味とは言えない。

貧乏だとか、仕事に追われているとか、

やさぐれてどこにも行く気がしないとか、

いろんな理由があるのだけど、それはきっと行けない理由を

自分で勝手に並べ立てているだけなのだろう。

 

と、マクラが長すぎましたが、

本作はハルキ先生の最新紀行集です。

単行本が出たとき、すぐ読もうと思っていたけれど、

いつでも読めるから別にええじゃろ、

と思っていたらいつのまにか文庫が出ていたという。

 

相変わらず優雅に、そしてクールに旅を楽しむハルキ先生。

いいなあ。ラオスに行ったのか。アジア諸国のなかでも穴場というか。

そうか、ラオス料理って、

中華料理とタイ料理を足して2で割ったような感じなのか。

それは美味そうだ。こちとらカップ焼きそばですけどね、

などというやさぐれた読み方しかできない矮小な自分。

 

フィンランドに行った章では、

ハルキ先生、アキ&ミカ・カウリスマキ監督が

経営しているバーに立ち寄っている。

その名も「カフェ・モスクワ」。

そこでのエピソードが

いかにもアキ・カウリスマキなオフビート感。

ちなみにそのバーの経営方針は

「冷たいサービスと、温かいビール」だという。素敵。

 

ラオスも行きたいけれど、

カウリスマキのバーにもいつか行って

ぬるいビールを飲んでみたい。

同じカウリスマキ好きのS君とも、

昔からいつかフィンランド行きたいねー

と言ってたものだけど、

ハルキ先生に先越されちゃいましたよ。S君、

と個人的な発信のブログになっちまいました。

コメント (2)
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