toast日記

朝食べるパンはおいしいものに限る。それを楽しみに毎朝頑張って起きるのですから。

5月の通勤読書 「邂逅の森」

2008-05-10 13:10:20 | ○月の通勤読書
きました。すごいです。

2004年直木賞、山本周五郎賞ダブル受賞作
邂逅の森。

時代は昭和初期、秋田のマタギの話。
小さな山あいの集落で生活をし、
クマやアオシシ(ニホンカモシカ)を追い、
貧しいながらも山の神様を尊び生きている。

欲も弱さも強さも人との関わりも全部ひっくるめて
人間臭さが詰まっています。

「邂逅」というのは、めぐりあい、思いがけなく出会うことだそうです。
私は勝手に償いみたいな意味だと勘違いしてて、
でも、これがわかってやっとこさ
この小説の展開や伝えたいことに合点がいきました。

描写力が力強く、描かれている場面が頭の中でくっきりと想像できてしまうほど。
登場人物ひとりひとりの気持ちの移り変わりまで。

そして、クマ巻きの方法や雪山で気をつけるべきことが
実用書的につまっているというお得感。

こちらは作者の声。これを読むと絶対読みたくなります。
http://www.bunshun.co.jp/jicho/kaikou/kaikou.htm


■邂逅の森 熊谷達也著
所要時間 通勤3往復+1日
場面描写力  ★★★


(★3つが最高点)

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