旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

変革の兆しも見えない自民党総裁選挙

2021-09-17 13:48:56 | 政治経済

 

 自民党総裁選挙の告示を迎え、何だか騒がしくなってきた。岸田、河野、高市、野田の各氏が立候補し、男女取り合わせて賑やかにはなったが、結局のところ大きな変化はないのではないか?
 戦後の日本政治を担当してきたのは自民党で、その前半を主導してきたのはリベラル派の宏池会であっただろう。善悪さまざま犯しながらも自由と民主主義を日本に根付かせ、高度経済成長をを通じて分厚い中間層を育てて日本は安定するかに見えた。自民政治の後半は右傾化を強め、最悪は新自由主義を掲げた小泉・竹中路線で、競争主義と自己責任論を中心に経済格差を広げ、ごく一部の富裕層と多くの貧困層を生み出した。中間層は崩れこの二層に分けられた。結果、教育・技術水準も落ちて、日本の世界における地位は低下した。
 この総仕上げともいえる安倍内閣、それを引き継いだ菅内閣の政治を大きく転換することこそが今求められているのではないか?
 折しも出てきたのが宏池会の岸田であるが、今やかつての宏池会にあったキラメキも勢いも彼には見えない。首相の地位欲しさに、裏で操る親分衆にキバを抜かれているのではないか? そもそもキバなど持ってないのか。河野にしても各親分衆に手なずけられ、原発問題を始め改革の旗は降ろしたようだ。
 野田の出馬で票は割れて決選投票となり、岸田の勝利に落ち着くだろう。それに対する野党は、安倍、菅政権の失政の受け皿になり得ていない。内閣支持率が低下する間も、立憲民主党の支持率は10%で動かず、共産党に至ってはここ何十年も3%のままだ。選挙協力で議席は増やすであろうが、政権交代までは無理だろう。
 日本は変わらないだろう。いや、日本人は日本を変えようとはしていないのだろう。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿