TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

人生の選択と寿命

2014-03-17 08:28:08 | その他
医者からもらった薬は、胃の痛みにはあんまり効かない。

だけど、これを飲んでいる限り食事の量を増やしてもなんとか大丈夫なことがわかった。前はおかゆをお茶碗に少し食べただけで苦しかったので、どんどん痩せたし、かゆ腹では台所に立っていても掃除をしてもめまいがして何もはかどらなかった。主婦の悲しさで、体調が悪くたって家事はしないと家中が滅茶苦茶になるから、なんとかがんばるしかない。

が、薬を飲みだしてからはおかゆじゃなく普通の食事も入るようになり、体力が回復してきた。まだまだ小食だけど、以前よりはずっとマシだ。


お米で作ったプロバイオティクス

プロバイオティクスもとってみたが、今回は下痢とかじゃないのであんまり変化はない。私はベジタリアンだから繊維質の多い野菜を毎日たくさん食べるため、便秘はしたことがない。だから、胃はともかくわき腹の痛みは腸と関係があるかどうか?卵巣のう腫で手術する前の痛みにちょっと似ているのだが、このわき腹の痛みそのものはもう一年前から続いている。

当初は子宮内膜症か何か婦人科系かと思ったりしたが、医師は「あなたの年齢の女性にはよくあることだから」、つまり治療を必要とするような病気ではないということで、検査も何もなし。カナダの医療は州政府がまかなっているので、予算を減らすためにはなるべく検査や治療をしないよう政府が指導しているとか。

「病気になっても診てもらえないなんて、大変ね」と日本のお友達によく同情される。確かにねえ。私も夫の顔を見ると「この男のために、こんなクソB級国カナダに永住決めてしまって人生台無し!」と腹が立つときがある。実は先日も夫に「アメリカの四年間は最高だった。アメリカに帰して!」と当たり散らしてしまった(笑)

手遅れになって亡くなった人々を周囲で見てきてるので、私もいずれはあんな風に死ぬのか、と思う。だけどまあ、この人生を選んだのは私だし、自分の責任だよね。あきらめるしかない。人生の選択を誤ると寿命も縮むという、いい見本が私だ。

ところで、飼い主がダウンすると犬も真似するのか、昨日はTABIがゲロゲロで下痢だった。理由はハッキリしている。夫がTABIに豚の脂身をしこたま食べさせたからだ。消化できなかったらしく、TABIは自分で庭の草を食べてはゲロ、食べてはゲロ。上からも下からもどんどん出してしまい、絶食もさせたので今日は元気。私が飲んだ残りのプロバイオティクスも飲ませた。

今日のお昼から、自家製の鶏スープ(肉や脂分をとりのぞいたもの)を食べさせて様子を見ている。今のところ、TABIのおなかは落ち着いたようだ。犬さえ元気なら、私はハッピー。


診療所での診察

2014-03-13 10:05:43 | その他
今朝、胃の痛みの件で診療所に行って来た。

ここは予約してない急患を扱うところなので、日によって医師が違い、いい先生もいればそうでないのもいて玉石混交。私は一度、間違った処方箋を書かれて薬局で困ったことがある。でも今日は、運よくいい先生に当たった。ドイツ訛りの初老の医師で、他の先生が休暇中にたまに助っ人に来る人である。前にも診てもらったことがある。

診察の結果、やはり胆石の疑いが濃厚らしい。
胆石というと"4 Fs" (Female Fat Fertile Forty)に当てはまるとヤバイと言われる。医師は、「君はやせているし、和食を含むヘルシーな食事をしているし、胆石と縁遠いタイプ。だけど、可能性がないわけじゃないから」と言った。やせてる人にできる胆石というのも、数少ないがあるのだ。

ハッキリと診断するためにはエコー検査が必要なので、検査申し込みをしてくれた。「大至急」と明記してくれたので、うまくいけば半年以内には予約が入るかもしれない。が、へたをすると検査ができるのは来年か再来年になってしまう。胆石だとすると、待っている間に疝痛が起きる可能性があるので、脂肪分の少ない消化のいい食事をとるようにと言われる。ま、私は一般のアメリカ人やカナダ人のようにフライドチキンだのハンバーガーだの食べないから、そのへんは大丈夫そうだ。

また、痛みは胃炎が原因である可能性も否定できないので、制酸剤を処方してくれた。OTCよりずっと強いやつだ。今日、お昼に飲んでみた。でもあんまり効かなかった。いちおう数日試してみよう。

それにしても、うちの犬が病気したり怪我したりすると比較的すぐに獣医さんに診てもらえるし、レントゲンやら血液検査やらもその場でできて、結果もすぐに出る。なのに、人間サマは検査すら何ヶ月も待たなきゃならない。人間より犬猫のほうが、カナダではずっと優遇されてる。

日本は病院へ行けばその日のうちに診てもらえるし、アメリカでも専門医はともかく一般医ならそんなに待たされた経験はない。やっぱ医療は、日本かアメリカだな。


胃の痛み

2014-03-12 08:39:08 | その他
胃の痛みがまだ続いている。

先週からおかゆと半熟卵くらいしか食べてないので、やせてしまってジーパンがぶかぶか、ベルトをしないと落ちてしまう。もともとやせ型なので、体重が落ちるのは困る。

読者の方が心配して、メールを送ってくださった。
遠い日本から私の体調を気遣っていただいて、もうすごく感激してしまった。このトシになると、親は死んじゃったし自分が病気になっても心配してくれる人が少なくなってしまうので、このように親切にしていただくと心から嬉しい。

この方によると、胃の痛みは胆石の症状でもあるという。
確かに中年女性に多いと言われる胆石だし、みぞおちから背中も痛いということは十分可能性がありそうだ。教えていただいて、ありがたい。

問題は、この医者不足のカナダではすぐ医者に診てもらえないことである。先週から痛みがとれないので、私もさすがに主治医に電話してみたが、四月まで予約がいっぱい。しかたなく、ウォークインクリニック(予約なしで診てもらえる簡易診療所)に行くことにした。そういうクリニックでは応急処置しかできないので、あまり期待できないが、鎮痛剤くらいは処方してもらえるかも。

へばっている私とは逆に、TABIは元気いっぱい。
外へ出て遊びたくてしょうがないらしい。が、私は立つとめまいがするので、こうしてパソコンに向かって座っているのがやっと。ごめんね、ママが元気になるまで待ってね。


ともに老いるということ

2014-03-09 14:07:28 | TABIと暮らす日々
今日からまた、夏時間が始まる。

何年こっちに住んでも、この「いきなり時計の針が一時間進む」という習慣になじめない。軽い時差ぼけのような体調不良は、こちらで生まれ育った人にも起きるらしい。交通事故が多発するのも、夏時間が始まった週明けなのだそうだ。

ま、それと関係ないと思うがここ数日は胃の痛みが続いて気分がすぐれない。ここのところの疲労とストレスが原因か、食べ過ぎなのかわからないが、食欲はあるが食べると胃が痛くて眠れない。夫の胃の薬をもらったが、効かない。昔から消化器官は強いほうだったのだが、トシをとったということか。

観念して二食ほど抜き、しばらくはおかゆをとって胃を休めることにした。薬ばかりに頼っていても、拉致があかないからだ。食事を抜くとすぐにやせるタイプなので、体重はすでにガクンと落ちてしまったが仕方ない。

無理をしてもお腹だけはなんともなかった若い頃が、なつかしい。が、加齢による変化は誰にも起きるし止められない。従容として受け止めるしかないのだ。アンチエイジングとか言って反発すると、結局は徒労に終わり玉砕する。

「若いねえ!」と周囲から言われるTABIだって、さすがに14歳なので加齢にともなう変化は起きている。私は自分がトシを感じる年頃になって、良かったと思っている。TABIの気持ちを少しでもわかってあげられるからだ。犬はもちろん人間より楽観的なので、いちいち落ち込んだりしない。が、「若いころできたことが、今はちょっとむずかしい。それなりに工夫して対応しなきゃいけない」ということを納得して生きているようである。


「早くお散歩行こうよ!」

TABIの視力が落ちたことを確認したのは、つい最近である。
もともと犬は視力が悪いので、目が見えなくても聴力と嗅覚でおぎなって生きていける。だから、愛犬の視力が落ちているのを飼い主が気づくのに時間がかかることは良くある。この子の場合は、今は夜暗いところだとかなり見えにくいようだ。寝るときはTABIは私達の寝室に来て、私達のベッドの上で眠る。が、数日前、ベッドのきわまで歩いてきたTABIがいまにもジャンプしそうな姿勢のままじっと立ち止まっていた。

「おいで」と呼んでも、じっとしている。また肩が痛くてジャンプできないのかと思ったが、そうではないらしい。TABIパパがベッドの上を叩き、手を上下させてみたら「あ、そこか!」と気づいたようにTABIは、軽々とベッドに飛び乗り、丸くなってすぐ寝息を立てた。照明を消した夜の暗い寝室では、段差が見えないのだ。明るいリビングなら、平気でカウチに飛び乗れる。この子の場合、動体視力はまだ大丈夫なので、暗い場所でも動くものは目で追えるらしい。だから、人間が手を大きく動かして「ここだよ」と教えてあげれば、位置の検討がつく。

階段の上り下りも、明るいところや昼間ならTABIは全く問題ない。が、夜の暗がりの中で段差のある場所だと、段差が見えないから怖いのだろう、フリーズしてしまう。だから非常灯をつけたり、懐中電灯で足元を照らしてあげると喜んで上り下りする。

フリーズ姿を最初に見た時は「ボケちゃったのか?」とあせったが(笑)、そうではなくて単に視力低下のため見えなかっただけだった。人間だって、トシをとれば新聞など細かい文字は老眼鏡をかけて見る。犬も老犬となれば目が悪くなるのは自然のなりゆきなので、周囲が気をつけてサポートしてあげれればいい。「かわいそう」と同情する必要もない。犬はほとんど気にしていないからだ。