TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

コヨーテとの遭遇

2006-01-25 17:02:56 | インポート
山の散歩道で、一匹コヨーテを見る。

夫とTABIとで雪を蹴散らしながら歩いていたら、前方100メートル先くらいに
うす茶色い動物が。「狼かな?」と夫は聞くが、このへんの狼ならもっと
大きいし、彼らは人間が通るこのあたりに姿を見せることはまずないだろう。
ふさふさした尻尾を下げて歩く歩き方、体型、私たちを見ても驚きもしない
態度から、コヨーテだと感じた。前にもこのあたりで、姿は見えなかったが、
特徴あるコヨーテの鳴き声をよく聞いたものだ。

「ほら追いかけろ、TABI」とけしかける夫をあわてて止める。
野生動物を追うクセがついてしまっては困る。コヨーテは子馬でも狙えば必ず
仕留める。繁殖期の今はメスならお腹が空いているはずで、TABIなんか簡単に
獲物になってしまう。そうでなくても、野生動物と喧嘩になると生き延びても
怪我がすごい。一昨年だったか、カナダでクーガーにやられたハスキーが結局
怪我がもとで死んでしまった。このあたりでは猫などの小動物も、外に出して
おくとよくコヨーテの餌食になる。

「TABI」と呼ぶと、私のもとに来てきちんとお座りして前方のコヨーテの姿を
目で追う。コヨーテは、そんなTABIをしばらく見ていたが、森の向こうへ去って
行った。私たちは回れ右をして、止めてある車のほうへと向かった。ところが
ふと振り向くと、森の木々の間に隠れながらさっきのコヨーテがついてくる。

私たちは、一瞬顔を見合わせたあと、歩調を変えずに黙々と歩きだした。
山の日暮れは早く、どんどん暗くなる。真っ暗闇では、野生動物に有利だ。
走るなよ、と心で命じたのが通じたか、TABIも、私たちにぴったりついて歩く。

やっと車に戻ったが、夫はすぐそばの凍った湖で石投げをして遊びたいと言う。
このボケナス、狼に食われちまえ!コヨーテは、あいかわらず森の中から
こちらをうかがっている。私は車に残る。ライトをつければ、そう近くには
来るまい。数分後、湖から上がってきた夫とともに車で走り去った。
その時にはあたりは完全な闇で、コヨーテの姿は私たちには見えなかった。

これから山歩きには、ショットガンの携帯が必要かもしれない。


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