TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

幸せになってね

2002-02-23 08:54:05 | インポート
里親申込書を提出しに、SPCAへ。

先週の土曜から、私達夫婦は何度も長いこと話し合った。
2頭も面倒が見られるのか?新しい犬が、TABIと気が合わなかったら?
犬種についても、本やネットで調べ上げ、TABIのトレーナーや獣医にも相談した。
そんな私達の様子を、TABIは不安げに見つめていた。

夫の上司や友人、TABIの獣医などに保証人になってもらうよう連絡した。
(里親申込には、最低3人の保証人が必要だ)
みな、快くOKしてくれた。前日の午後、夫がSPCAに電話で確認すると、まだ
犬の里親は決まっていないと言われた。

SPCAは午後4時で閉まるので、夫は一日有給をとった。
私は、チーズ入りのドッグクッキーをたくさん焼いた。
そして申込書を手に、いよいよTABIを連れてご対面の予定だった。

犬舎へ行くと、その子は私達を覚えていて尻尾をちぎれるほど振り、満面の笑みを
たたえて迎えてくれた。しかし。
彼のネームプレートには、「里親決定」のメモが。
そんなバカな、と夫は事務所へ。コンピュータで調べてもらったところ、
すでに里親希望者の面接その他の調査が終了し、引き取られる準備の最終段階だという。

「ウソだ!俺が昨日電話したときには、何も言ってなかったんだぞ!」
と、夫はカンカン。私は、もう一度その子の顔を見に犬舎へ行き、持参した
クッキーを一つあげた。
「良かったねえ、おうちが決まって。今度こそ、幸せになりなさいよ」
金網ごしに私の手をなめる彼を見るうち、不覚にも涙があふれポトリと犬の鼻に
落ちてしまった。キョトン、とした目で見上げる犬。

他の個室も満員だった。一頭一頭にクッキーをあげ、外に出た。
多頭飼いの夢は、あっけなく散ってしまった。
TABIは、もうしばらく一人ッ子として甘えられることになった。


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