TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

東京便り

2013-11-14 15:19:52 | その他
叔母から手紙が届く。

お墓参りに行ってお菓子を供えてきたこと、家庭菜園の大根が大きくなったことなどが、一筆箋にしたためられている。元気そうで、私も安心である。

父のすぐ下の妹なので、私は小さいころからこの叔母にかわいがってもらった。叔母は息子が二人いるが女の子がいないので、娘のように思っていたのかもしれない。子供のころ病弱だった私が入院するたびに、よく見舞いに来てくれた。昨年私が里帰りしたときには、手作りの梅干をたくさん持ってきてくれた。

私が長じて海外に住むようになってからはしばらく疎遠になってしまったが、父の入院と葬儀をきっかけに電話で話したり、手紙のやりとりをするようになった。

叔母は戦時中に育ち、英語は敵国語として学校で教えられなかった世代。アルファベットだらけの我が家の住所を書くのが一苦労らしいので、私はこちらから手紙を出す際にはエアメール用封筒にこちらの住所をプリントしたものを必ず同封する。叔母は、その封筒に手紙を入れて切手を貼って送ってくれる。

それほど頻繁に文通しているわけではないが、お盆や季節のうつりかわりの節目に、お互いの近況を短くしたためて便りを出す。肉親がどんどん消えてゆくなか、叔母からの東京便りが今の私にとっては唯一の、血のつながりがある人からのメッセージなのである。