TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ささやかな食卓

2007-08-02 05:25:45 | インポート
一人でご飯を食べる日は、たまに「貧乏メニュー」にする。

キャベツの外葉を千切りにして炒めてお醤油だけで味付けしたのとか、もやし
をサッとゆでて酢醤油とか。どこを向いてもグルメ、グルメで、高級素材を
これでもかと使った料理があふれている昨今、こんなシンプルなおかずという
のは滅多にお目にかかれない。だけど、炊きたてご飯にあっさりしたおかず
だけの食卓も、それはそれでなかなかいいと思う。

思い出すのは、子供のころ。
小学校は公立だったので、近所の子とかせいぜい徒歩20分圏内の子とよく
遊んだものだ。いろんな階級の子供たちがいた。たまに遊びに夢中で遅くなる
と、友達んちのお母さんが「お腹すいたでしょ。うちでご飯食べていきな」
と夕ご飯をご馳走してくれた。そんな時代だった。

丸いちゃぶ台(死語だね)の上には、大きな中華鍋が一つ。サヤエンドウと
魚肉ソーセージの炒め物かなんか。それにヌカ漬けの小鉢と、お茶碗とお箸。
そこのうちのお母さん、お婆ちゃん、子供たちがちゃぶ台をかこみ、お鍋の
中のおかずをつつきながらのご飯。色とりどりのおかずの皿が並ぶ自分ちの
食卓とはだいぶ違っていて、ちょっととまどった。でも、みんなで食べるご飯
は美味しかった。

あのころは、質素だが、みんなが正直で働き者、どこのうちの子も自分の子と
同じようにかわいがっていた。そんな時代はもう来るまい。

なつかしい昔を思い出しながら、貧乏メニューをしみじみ味わう。