TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Full Moon

2002-09-21 10:03:48 | インポート
日本で中秋の名月という今宵、こちらでもきれいな満月が見えた。

お月見にお団子とススキをそえ、秋の月を愛でる風流さはカナダ人にはない。
でも、この地に昔から住んできたネイティブ・アメリカンは、それぞれの部族で
様々なセレモニーを満月の夜に行うらしい。

前の州に住んでいた時、ネイティブのセレモニーに呼ばれたことがある。
月は女性の守護神なので、セレモニーは男子禁制だった。女性だけで集まり、外に
出て月の光を浴びながら歌を歌ったり薬草を焚いたり、不思議な雰囲気の夜だった。

月を見上げて思い出すのは、「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出でし月かも」
と歌った阿倍仲麻呂だ。
彼は遣唐使として中国に渡り、そのまま帰国がかなわず客死した。当時としては
エリート中のエリートであった彼も、故郷が恋しくてかなわなかったのか。
一度帰国を試みるが、暴風にあいベトナムに流れ着いたという。まー当時のオンボロ船
じゃあなあ。鑑真も航海の苦労で失明したっていうし。

でも阿倍仲麻呂なんか、帰ろうと思えば帰れたんじゃないの?
なんで唐に残ったか。こりゃウラがあるぞ。遣唐使や遣隋使なんて結局スパイだしな。
あー名月から007になっちゃったよ…