治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

パクっていいですよ

2012-05-24 09:40:35 | 日記
次々に興味深そうな講演会が開かれて
遠くて参加できないのが残念、というお声がよく聞かれるようになりました。

瀧澤久美子さんとか、大塚由紀子さんをお呼びするのは
とくに関東圏の方には比較的バリアが低いと思われますので
どうぞ企画はどんどんパクってくださいませ。

私つきでも私抜きでもいいですよ。
お二方ともお忙しい方ですが
スケジュールを伺うくらいのお手伝いはします。

なんでこういうこと言うかとですね
お二方とも現実をよくご存知で視野が広いからです。

こういう方たちのお話を聞いて、戦略を立てるといいと思うのですよ。
障害特性を持ったお子さんが、自立性の高い生活を将来確保するための戦略を。

さて、「自閉っ子のための道徳入門」の著者名は
「社会(みんな)の中で生きる子どもを育む会」になっています。

これは私が今回作った会です。会員は今のところゆるーく三名。私以外には、瀧澤久美子さんと愛甲修子さんに参加いただいています。

いずれNPO法人化とか、そういうことを考えようと思っています。そのためにも、7月までは頑張って仕事して、ちょっと8月9月時間がほしいんですよね。

うっすら考えているのは、少人数のお勉強会とか開けるようになるといいかな、とか。
まあ私の地元が中心になると思いますが。

さて、大阪の講演ですが

最近ニキさんにしゃべってもらいたいなあと思うことが、より具体的に見えてきました。

というのも、ニキさんのお仕事を振り返っているのですが
本来怖がりだったニキさんが、どうやって世の中を怖がらずにすむようになったか
それが貴重な情報だなと思ったからです。
このあたりの本が貴重ですね。




身体方面に力を入れてきた花風社ですが、この二冊は認知方面の謎を色々解いてくれます。
自閉っ子が愛しくなります。

自閉っ子が被害者にも加害者にもならずに世の中を渡っていくには
世の中を怖がらない・恨まないことが大事だと思います。

そういう穏やかな状態に至った経緯が当日聞ければなあ、と思っています。

障害者就労は右肩上がり

2012-05-23 07:18:20 | 日記
昨日は雨の中、大塚由紀子さんの会社まで出かけて5月26日の打ち合わせをしてきました。

私は数年前集中して、就労支援関係のセミナーに通ったり、支援者・支援現場に取材したりしたことがあります。
そのとき、若干がっかりした問題が、どんどん解決されてきていることを大塚さんから確かめられて
ああ、よかったなあと思いました。

本当は去年、就労関係の本を一冊出したかったのだけれど、出しませんでした。
自分の中で震災が、それほど大きいものだったのです。
でも昨日は大塚さんに、震災後の状況も教えていただき、なんだか安心しました。

先ほどコメント欄にも書きましたが
「重いから雇ってもらえない」という思い込みも
あと数年前に私が非常に違和感を感じた
「発達障害があるから知的障害がなくてもストレスのない単純労働→低賃金」という二次障害回避原理主義も
どんどん改善されてきているようです。

そして私たちはついついテンプレ的に行政批判をしがちだけど
やっぱり障害者雇用を増やす上で
霞ヶ関の果たした役割は大きかったのだなということ。

障害者就労は変わっていきます。
じゃあそういうところに乗っかるのにどういう修行が必要なのか
これからもそういう方向で考えたいと思います。

あとねえ

色々な支援ビジネスが出てきているんですね。
それぞれの志を持った。

その人たちがうまいことコラボすれば
本当にいいと思いますよ。

私の立場としては
そういうコラボのヒントを伝えるのも仕事かなと思いました。

告知期間が短くて、人が集まるか心配した集まりですが
あと数名で満員というところまで来ました。
お申し込みはお早めに。
本当に貴重な機会になると思います。

前夜
金曜日の夜、大塚さんと私は札幌のどこかでお酒を飲んでいます。

私のケータイご存知の方でジョインしたい方
ぜひ電話ください。

auでもiPhoneでも。

最近auをスマホにしました。
数年前ガラケーで使っていたINFOBARです。
懐かしくて買いましたが、わりと機能も気に入っています。
いかにも日本製の感じで、iPhoneとはまた違った魅力です。



「発達障害者就労のいま、本当の本当のところ」を学ぶセミナーを開きます!

2012-05-23 07:14:38 | 日記
告知がぎりぎりになってしまい、大変申し訳ありません。
5月26日、「就労のいま」を知るセミナーを札幌で開きますのでお知らせいたします。

=====

実は、この情報、読者MLで情報をお流ししたのですが
最初にお申し込みいただいたのが、なんと長沼先生です!
こじんまりした会合の中に、長沼先生が参加してくださるようなので
もしかしたら、医療側のご意見も伺うことができるかもしれませんね。
いらっしゃる方は、お得だと思います!

=====

さて、詳細です。

テーマ ずばり、どうなってる? どっちに向かっていく?
「発達障害者就労の本当の本当のことを教えてもらう会」

日時 5月26日(土) 13:40~15:30(13:15分会場)

場所 TKP札幌ビジネスセンターアネックス 7階会議室B
住所:北海道札幌市中央区北3条西3丁目1-6 札幌小暮ビル
札幌駅地下街9番出口直結

ゲスト: 大塚由紀子さん((株)FVP代表取締役社長)
聞き手: 浅見淳子( 編集者 (株)花風社 代表取締役社長)

障害者の職場を開拓し、賃金アップの相談業務を仕事とし、そして自らも障害者雇用をしている(株)FVPの大塚由紀子社長。福祉と経営の融合を目指したその活躍は、全国的に注目されています。
なかなか情報が入りにくい「障害者雇用の今、とくに発達障害者就労の今、本当の本当のところ」をお聞きする時間としたいと思います。
少人数の、率直な実情をきく会にしたいと思います。

内容(予定)

1 全国の障害者雇用はどうなっているのか? 震災前 震災後 で変化はあったか?
2 具体的ケースレポート
3 どんな人が求められているか?
4 重度知的障害のある人の就職状況
5 知的障害がない・軽い人の就職状況
6 障害者雇用において「発達障害者不利」っていう噂は本当?
7 就労移行支援の低賃金は改善されそうか?
8 7のために大塚さん自身が取り組んでいること。
9 ご自身が経営する障害者雇用の取り組みについて

参加費 1000円 (当日お支払いください)

申し込み: 「5月26日講演会に参加申し込みます」と明記の上
住所、氏名、電話番号を花風社あてにメールで送ってくださるようにお願いいたします。
メールアドレス:mail@kafusha.com
*定員を超えたときのみご連絡いたします。

主催 花風社、特別支援教育を考える会、社会(みんな)の中で生きる子どもを育む会

本当にぎりぎりの告知になってしまったので
部屋も小さく、人数は少ないと思います。
その分、普段の講演会より、交流という面では盛り上がると思います。
大きな講演会では聞けないような質問を、大塚さんにたくさん投げかけてみようと思います。
新刊「自閉っ子のための道徳入門」はここで買えます。

お会いできる皆様、お待ちしております!
お近くの皆様は、お友だちにもぜひお声をおかけくださいませ!

この情報は、しばらくトップに貼っておきます。
6月17日の大阪講演会のお知らせが続きます。
二つ下に日々の更新記事があります。
よろしくお願いいたします!


親が自由になる

2012-05-22 09:05:11 | 日記
さて、そろそろ「自閉っ子のための道徳入門」についての情報を花風社HPに載せる準備をしていますが
この本はお母様たちへの取材と支援者・研究者への取材というかたちでまとめられています。

そして、私としては、この本に
重度の知的障害があるお子さんのお母さんに、絶対登場していただきたいと思いました。

重度の知的障害があるから、ルールを守れないとか
教えなくていいとか
そういうのは当人を過小評価しています。
きちんと覚えられるはず。教えている人がいるはず。

見つけるのは簡単でした。
ついったー上でもリアルでも知り合いの「うめさん」がぴったり。
飛行機でうめさんのもとに飛んで行って、お話を伺いました。

今回登場してくださったほかのお母様たちと同じように
うめさんももちろん「がみがみ」としつけて、ルールを教えているのではありませんでした。
重度の知的障害があるとされるご子息のmaru君は、人となじみ、働くことの大好きな青年への道を
着実に歩んでいらっしゃいます。

昨日、大相撲観戦行きたい人はご一緒しましょう、なんて書きましたが
うめさんが「いつか上京して大相撲観戦行きたいです」と申し出てくださいました。

うめさんなら、いつかそういう日が来るかも、と思いました。

重度のお子さんをお持ちだと、なかなか自分は仕事につけなかったり
色々な制約があると思います。

でも早期からの適切な支援によって当人の自立度が障害程度より高くなり
問題行動が減っていけば
自由になるのは、親御さんなのですね。

というわけでうめさんは、ご自分もお仕事をされています。
幼いころは考えられなかったことですが
あるとき「これなら仕事をしても大丈夫だ」という状態にまで安定したのですね。
そこに至るまでの工夫を、教えていただきました。

もちろん今でもたゆまぬ心遣いをされていますけど。
そうやって日々の安定を得ていらっしゃるわけですが。

お子さんの安定は、親御さんをラクに、自由にします。
もちろん一番ラクになるのは、ご本人でしょう。

終わったあと

2012-05-21 08:30:48 | 日記
せっかくの千秋楽だから
会場の人々と君が代を歌い、神送りの儀式まで見て帰ろうと思いました。

神送りの儀式というのは、千秋楽、表彰式がすべて終わったあと
本場所前に土俵にお迎えしたお相撲の神様を天にお返しする儀式で
NHKではここまで放映しませんが、相撲協会の配信映像なら最後まで見られます。
(このあとに「ひよの山かぞえ歌」のPVが流れます・笑)

一人の母仲間は、神送りの儀式まで見届けて帰ると言いました。
お相撲の神様に感謝する、と。
次から次へと試練を与える神様ですけど、ありがたいことに変わりはありません。

私もそうしようかなと思っていました。

けれど別の母仲間は、お部屋にむかうと言います。
こういう結果だから、行っておいたほうがいい、と。
ああ、そうかも、と思いました。
一言でもお疲れ様でしたと言いたい、と。

で、お部屋に行ってきました。
一言だけお声をおかけしました。
大関は相変わらずつやつやでした。心中は推して知るべしですが。

帰り道をたどりながら話していたのは
私たちも学んでいかなければいけないなあということ。

今場所わかったことは、今や、これからも何度も何度も、おそらく毎回のように
優勝に絡むお相撲さんになったのだなということ。
そのときに自分たちの仕事をまっとうし、日常生活を乱さず応援する術を
私たちファンも身につけなければいけません。

それにしても稀勢の里ファンの人たちというのは
硬派だなあと思います。
「負け残りのときの、あの悔しそうな顔が最大の収穫」。
本当にそう思います。

この記事を読みました。

二階の最上段っていうのは、昨日私が座った一番安い当日券の席です。

大関のご両親は私たち一般人と同じように
昨日並んで券を買って、二階の最上段の席でごらんになっていたのでしょうか。

こういうご両親に育てられたからこその魅力があるから
硬派のファンが集まるのかもしれません。

私はわりと自分で時間が融通しやすい仕事なので
ついつい切符の取り易い平日に行ってしまうことが多く
千秋楽などは最初から取る気がありませんでした。

でも東の正大関に座る七月は千秋楽の結びの一番ですね。

そしてこれは最後ではないでしょう。

これからは、せめて千秋楽の切符を取ろうとする努力くらいはしようと思いました。

五時に家を出て十一時に帰ってきた昨日ですが
今朝も別に疲れは残っていません。

でも悔しいなあ。

それでも、私は私の仕事をするだけです。

それと
このブログやついったーを通じ、たくさんの方々がお相撲を見るようになったり、稀勢の里関を応援してくださるようになりました。
本当にありがとうございます。

機会があれば、ぜひ本場所にも足を運んでみてください。
平日なら自由席は先着順でも比較的取りやすく、2100円です。
指定席でも3600円からあります。地方場所はレートが違いますが、むしろこれより安いかもしれません。
一般の方々には大相撲観戦はぜいたくなものという印象があるようですが
実はそんなに高いものではないのです。
もちろん高くしようと思えば高くできるのですが(お土産つけたり)。

場所中に上京の機会などあればぜひ。
よろしければ私もご一緒いたします。



体力持つかな

2012-05-20 10:00:34 | 日記
不明を恥じるしかない。
千秋楽の切符なんて、取ろうとも思わなかった。
まさかこんな展開になるとは。

今場所わかったことは
テレビより現地観戦の方が気が楽だっていうことである。
それに、もしも、もしも、もしもだったら
その瞬間現場にいたいではないか。

四時にアラームをセットした。
三時に起きた。全然眠気がない。
始発で来て、二時間並んで、当日券取った。
このエントリは、国技館からの更新です。
今日はここに十時間くらいいます。
自由席で「触法発達障害者への複合的支援」を読んでる人がいたら、私です。

どんな長い一日になるんだろ。

体力持つかな。

もちろん結果次第でしょうね。

すでにたくさんの方をまきこんでいるけれど

他にご贔屓のない方、応援してください!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

自閉症は増えたほうがいいか減ったほうがいいか

2012-05-19 10:15:00 | 日記
私にとってはどっちがいいだろう?
市場の大きさ=収入と考えれば
私個人の利益を考えれば、自閉症の人の数は多ければ多いほどいいことになる。

でも社会全体にとってはどうだろう?
すでに支援校満杯→重度の子の居場所を奪う
などという問題が起きている。
すでに目の前にいる自閉症の人への生涯にわたる支援を手厚くするためにも
社会全体のためにも
減ったほうがいいだろう。

そういう大義の前に
私個人の利益など取るに足りないこと。
自閉症の人が減れば
あっさりと他の分野を探すか、生活を縮小すればいい。
既存の市場の存続に血道をあげることではなく
大義を優先させて仕事をする先にこそ新たな世界がある。
私はそういう考え方をする人間だ。

血液検査で自閉症が早期発見できることの意味は大きい。
言葉の遅れが発覚する前からわかるのだ。
言葉の遅れがない子も早期にわかるのだ。
そうやって介入していけば
本人もラクになり、社会的コストも減る。

だから「予防」を目的とした研究が進んでいるとき
それを世に知らしめる動きがあったとき
それに突っ込みを入れる人の気持ちはわからない。

自分勝手なんじゃないのかな?

でもそうじゃない人々もたくさんいるのだ。
すでに自閉症の人を抱えている家族にとって
「予防」の手段がわかっても得るものは少ないかもしれない。

それでも家族ぐるみで研究に協力し
血液を提供している方々もいる。
次世代のために。

「そういう研究をされると自分が傷つく」
「そういう発表をされるとまた世間から非難される」

と「自分の気持ち原理主義」になる前に

そうやって社会全体のために協力を惜しまなかったご家族がたくさんいらしたことを
どうか思い出してください。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

あと二日。思い切り応援します。

私は心を決めた

2012-05-18 08:30:00 | 日記
「めったに座れる席じゃないですよ」と、案内してくれたお茶屋さんに言われた。
この年になっても色々新たなデビューをするもんだが
昨日はたまり席(いわゆる砂かぶり)デビューであった。
この券が手に入ったとき、一緒に行く稀勢の里母仲間と
「十二日目かあ。どうなっているだろうね。負け越しとか決まってないといいね」などと話していた。
期待しては裏切られて来た歴史が長い私たち。
つい先日も角番かも、という恐怖を味わったばかり。
こう考えるのも自然なことなのである。

それがまあ。
単独トップでこの日を迎えるとは
思ってもみなかったことだった。
稀勢関に優勝争い単独トップが初めてのことなら
われわれファンにだって初めてなのだ。
どう動けばいいのか、わからないことが多い。
千秋楽のスケジューリングとかね。

たまり席は座ってみると
本当に別世界だった。
ここは土俵に近いため、飲食が禁止なので
国技館に酒を飲みに行っているような画伯と行くときは行かなかったけれども
画伯も一度、お酒をあきらめてでもたまりに座ってみるといいと思います。
相撲ファンとしてというより画家として、得るものが多いのではないでしょうか。

完璧な日だった。
稀勢の里が勝てばね。
しょっぱい相撲を見届け、私の連れは、もうそのまま帰りたくなったそうだが
そのあとまさかと思っていたばると関に土がついて四敗に後退。
優勝争いラインが下がり
横綱も菊関を軽々と倒す。菊関も四敗。
お相撲の神様は、心を決めているのかもしれない。
気づいていないのはまた、本人だけなのかもしれない。
まるでみんなでアシストしているみたいな展開だ(除本人)。
あきれて、そして望みをつないで、帰り道をたどった。

「早く決めてほしかった」と母仲間は言う。
早く安心したかったのだと。
私はきっと、終盤も一波乱はあるなあと思っていたと言った。
あの子が私たちをそんなにやすやすと安心させるわけがないではないか。

元々安定が好きなんだ、と彼女は言う、
本当は地味で地道なお相撲さんを地道に応援しているタイプなんだそうだ。
それを聞いて、私はどうだろうなあと思った。

私の心配事の九割は、仕事と、そして稀勢の里だ。
仕事をやめて、稀勢の里の応援をやめれば、心配がなくなり、心穏やかな日々が続くのだろうか。
そういえば私は、不安定な人生を自ら選んだのかもしれない。
出版社を立ち上げたとき。そして、稀勢の里を応援し始めたとき。
この二つがなくなれば、私は穏やかな人生を送れるのだろうか。

あの子は絶対私たちを安心させないよ、と私は母仲間に言った。
永遠に大関になれないと思った日々があったでしょ。
初めての関脇の場所で大負けしたり。
去年の九州場所、大変な思いで大関獲りをしたでしょ。もう一度やられたら、こちらの身が持たないと思った。
そしてなんとか安心していたのは、一月だけ。
三月は負け越しの恐怖に怯えた。
五月は安泰かと思ったら・・・なんと、優勝争いトップになるという別の意味での胃痛をもたらした。

ベクトルが違うだけなんだね、と母仲間は言う。
そう。そういうもののようだ。
いいも悪いも、とにかく安心させない。それがキセのDNA。
ベクトルが違うだけ。

私自身は心を決めた。
千秋楽の午後六時。このときまで希望を捨てない。
大関獲りのときもそうだった。五敗するまで希望を捨てまい、と思った。
あのときと同じように、精一杯応援して、天命を待ち、出てきた結果を受け止めるだけだ。

というわけで、今日も国技館に行きます。
ちゃんと仕事してからね。
国技館は会社から自宅への帰り道ですから(ウソです)。

私はなんだかんだ言って
花風社というちっぽけな出版社がこの世にあること
稀勢の里というお相撲さんがこの世にいることで
幸せなのだと思います。
きっとね。

心穏やかな日々は、実現しなくともね。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

励ますと伸びるタイプ

2012-05-17 10:45:05 | 日記
一日一番って書いたのに
昨日は一日二番でした。
でもまあ、同体取り直し、となったときには、これはもう大丈夫だ、と安心していましたけどね。
かくりう関は息が上がっていたでしょ。
一番厳しい部屋でやりたい、と鳴戸部屋に入門した稀勢関。
稽古の貯金があるから、体力勝負だったら大丈夫だなあ、と。

圧勝でしたね。

「自閉っ子のための道徳入門」では
自閉っ子たちに社会のルールを守らせているお母さん達が登場しますが
がみがみ叱っている人はいません。
わかりやすく説明したり
物理的に構造化したり
身体の負担を減らしたり
そして「ネタばれ」して「励まして」いる例もあります。

真綿にくるまれるような扱いで安心する子もいれば
励まされて伸びる子もいると思うんですよ。
「活かそう! 発達障害脳」に出ている刺激への反応のタイプ別とか
その子がどうやって社会のルールを守るのか、頑張ることを覚えるのか、に有効な視点だと思うのです。
それを今は「みんな違ってみんないい」と言いながら
自閉症=くるむ みたいな紋切り型対応になって
しっかりと本当のことを教えられていないお子さん多いわね。
でも多くのお子さんたちが大地君の本を読んで励まされているでしょ。
自閉症っていったって色々だし
親御さんや教師の皆さんは
自分と目の前の子では違うのではないのだろうかと想像をめぐらしたほうがいいですね。

ちゅん平も大地君も励まされて伸びるタイプですね。
ニキさんは強い刺激がないほうがいいかもね。

今日の画伯ブログに貼ってある東京新聞の記事によると
先代親方は「土俵の外は千尋の谷と思え」と教育していらっしゃったんですね。
それがあの粘りにつながった。

そういうタイプの子もいますよ。自閉症でもね。
でも自閉症の周囲の大人が怖がりのこと多いわね。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今日もいってきます(←バカ)。

作業所の工賃を上げるという試み

2012-05-16 09:45:15 | 日記
札幌でお話いただく(株)FVPの大塚さんが
ブログ、「おおつかゆきこの障がい者のはたらく場日記」に
「札幌で浅見淳子さんとトークセッションをやります」という記事をあげてくださいました。

大塚さんとのそもそものご縁の始まりは何かというと
きわめてオーソドックス。
日経新聞で大塚さんの会社の活動を知った私が、ふつうにぐぐって
「起業家塾」みたいなのをやっているのを知り
ふつうにお金を払って受講してみたのですね。どういう会社だろうと思って。

「工賃アップ」って言う言葉に惹かれたんです。
一ヶ月働いて一万五千円とか、そういう福祉作業所の報酬。
それをどうにか上げようよ、っていうことを大塚さんの会社はやっていらっしゃったんです。
まあそのほか、ご自分でお店作って障害者の方を雇用したり
色々やっていらっしゃるんですけど。

もちろんそのときには私はすでに、花風社をやっていたんですけど
今お勤めの方とか(障害児をお持ちの保護者とか)
大学の先生とか
いずれ障害者の働く場を作りたいという希望を持つ方たちとご一緒して。
楽しい楽しい二日間の受講でした。

それから逆に講演のオファーをいただいたり
結果的に営業になったんですけど
これはニキさんが、花風社の翻訳講座を受講して、そこからご縁が始まったっていうパターンと似ていますね。
(そのあたりの経緯を詳しく知りたい方は「自閉っ子と未来への希望」をお読みくださいませ)

まあともかくね、どうして今回大塚さんにお願いしたかっていうと
白くま母さんたちからつねづね
「本当のことが知りたい。なかなかそういう情報がない」って言われていたからです。

就労支援関係のセミナー行っても、しゃべるのは福祉サイドの人だと
「社会の理解」と「二次障害を避ける」みたいな話が多いんだそうです。

それを否定するものではないけれど
実際に企業がどう障害者を見ているとか、そういうことがわからない。
たとえば、親たちはどうしても「重いと雇ってもらえない」と決め付けていたり
「障害が軽ければ仕事はあるだろう」と変に自信を持っていたりとか
そういう傾向があるけど、それ本当なの? とか。

大塚さんのように、全国で障害者雇用の現場を見ている方に、そのあたりの率直なところをお話いただきたいと思ったのですね。
そうしたら学校も保護者も、どういう準備をすればいいか、ヒントになるでしょう。

というわけでセミナー開催に至ったのですが
これは北海道の人に「北海道は情報がない」と言われて企画したわけです。

でも

大塚さんが持っていらっしゃる情報は、別に東京だから流通しているというわけでもないと思いますので
全国どこでも企画されるといいと思いますよ。
って勝手に売り込みしていますが私。別に花風社にコミッションは生じませんよ。
ただ、もっと皆さんが「現実」を踏まえておいたほうが、お子さんたちの未来につながると思うからです。
もちろん成人の方もね。

当事者の将来を思いながら、福祉の外に視点がある方というのは貴重です。
私もそうなんだけど、障害者の方々によりよい未来を実現するために頑張っている人が
福祉の外にもいるっていうこと、皆さん知ってくださいね。
そしてそういう人の話を聞くといいと思います。

ご縁のある方は
5月26日、札幌でお会いしましょう。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆

一日一番。
あと五日。
精一杯、応援するだけです。