治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

選べない理由

2013-12-30 09:19:32 | 日記


朝食のレストラン。
日本人の男の子が「パパ、見たことないものばかりだから何食べていいかわからないよ」と言っていた。
その言葉で私は、十年以上前のちゅん平さんを思い出した。

経緯は覚えていないけど、梅永先生という方を訪ねて先生が当時勤務されていた大学に二人で行った。
あの頃は私、ギョーカイアレルギーじゃなかったんだな(遠い目)。
そして経緯は覚えていないけど、学食で立食パーティーみたいなのがあり、ちゅん平さんは食べたいものが選べなかった。
だけど特別支援教育を志す学生さんたちが、ちゅん平さんのお皿に食べ物を取り分けてくれた。

もともとのちゅん平さんは、食べるという行為を憎んでいるのではと思われるほど、食べなかった。
好きな食べ物なんてなかった。
おまけに解離性障害の中で青春を過ごした。
驚くほど、食べ物の種類を知らなかった。

今朝、「パパ、見たことないものばかりだから何食べていいかわからないよ」とはきはき言う男の子を見て
定型発達の子は、小さくても言語化ができるのだと感心した。
これはやっぱり、脳みそそれだけラクだよね。

男の子のお父さんは
「大丈夫。パパは全部知ってるから」と言っていた。
もちろんお父さんだって、全部は知らないかも。
でも経験値があると、普通の人は汎化が効いて、「これってたぶん茄子の親戚」とか、なんとなく類推が効く。だから並んでいるものが怖くない。そして子どもに、怖くないよと教えてあげる。すごく普通。でもギョーカイでは、この普通のやり方が嫌われる。

自閉の人が持っている恐怖感を否定しない。でも肯定もしない。
それが支援だと思うんだけどなあ。

世界を怖がる自閉の人と一緒に世界を怖がるか。
それとも怖くないよと伝えるか。

そこで私とギョーカイは、袂を分かったのだろう。

その経緯を知りたい方は「自閉っ子と未来への希望」をどうぞ。

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