治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

キャラバン脳

2015-06-19 09:05:16 | 日記
元芸能人の政治家の人が、公認もらうために党員1000人集めなきゃ、とか愚痴っているのを見て
「親の会と発想同じですね」と言った方がいました。

そう、親の会。
信じられないことに、支援級に入ると絶対入会しなきゃいけないシステムになってたりするらしい。たぶんそれって法的な裏付けはないよね。

でもさあ、そこで「社会の理解ガー」の講演会ばっかりやって、それにつきあうと体調崩すほど嫌な思いをするのなら、入りたくないじゃないですか。
それで断ると「行政に働きかけるときに数が多い方がいいからかたちだけでも入会して」とか言われたりするんだって。

たしかに行政への働きかけって大事なのよ。
そこに親の会が果たしてきた役割大きいのよ。

でもね、行政と交渉していろいろ制度構築に貢献してきた親の会を見て思うことは
キャラバン脳にはなってないですね、必ずしも。

どっかのお医者さんが「障害児を生んだ親は反省しろ!」って言って炎上しているとき
わりと私の周囲では冷静。
もちろん反省もしないけど、「ああ特殊な人が特殊なこと言ってるね」みたいな感じでスルー。
その空気はロンさんがうまく伝えてるかな。

でもここでキャラバン脳が刷り込まれていると反応したりする。
キャラバン脳の人は別に生まれながらキャラバン脳なわけではなく
文化的な刷り込みの結果だと思いますけどね。

「社会が理解すれば、生きやすくなる」という集団誤学習をどれだけ共有してきたか。
それがキャラバン脳になるかどうかを決めると思います。

でもね、よく考えてみたら
社会が理解しても別に生きやすくならないのよ。
どうやれば生きやすくなるかっていうと、障害が改善することはもちろんのこと、制度ができることなの。
そしてそれは社会の理解とは違うものなのよ。
ここを混同しているとキャラバン脳になって、過激なお医者さんに釣られてしまうのではないのかな。

と思い出させてくれたのは、昨日仕事で偶然聞いた瀧澤久美子さんの講演録音ですよ。

横浜の訓練会を隅から隅まで知っているわけではないので、素晴らしい会だと断言する気はないけど、たぶんいい会。花風社もいろいろお世話になっています。
そしてここではいろいろ制度の構築のための行政への働きかけをやってきたんだけど

社会が理解するより、つまり一般の人が障害を偏見の目で見ないようにしてもらうために血道を上げるより、まずは行政が動いてくれた方が当事者保護者は生きやすくなるのよね。

瀧澤さんはそんなにキャラバン脳ではない。
でも行政にはきちっと言っていく。
「普通の暮らしをください」と。

普通子どもはある一定の年齢を超えると自分で学校に行く。
障害児の親にはいつまでも送迎がつきまとう。
一生にしてみるとこれくらい余分に送迎にとられる。

とか数字を出して、そこへの支援を求めていく。
制度は構築していくけど、キャラバン脳ではない。

その一方でキャラバン脳が服着て歩いているようなのがギョーカイメジャー団体ですね。
報道に文句言ったりさ。

だったら炎上中のお医者さんに文句言うかっていうと、そういうことはしないね。

ギョーカイメジャー団体が難癖つける相手は、確実に(かたちだけでも)謝ってくれる人だからね。
確信犯はほっておく。
これは障害がある人にも同じ。

そして「社会が理解すれば生きやすくなる」という集団誤学習を今日も振りまいているわけです。

社会が理解すれば生きやすくなる人はいると思うよ。

でも生きやすくならない人もいると思う。

どこへの働きかけが有効なのか、もっとみんな考えた方がいい。

ということを、「治ってますか? 発達障害」ではやります。


*スクショ。この人、社会の理解が進めば生きやすくなりますかね?
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