治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

ジャニオタ責任論に思うこと

2023-04-19 05:20:51 | 日記
ここに来て一部の識者が、ジャニオタに責任があるかのような言動を始めたのでそれが当たっているかどうか考えようと例のBBCの番組を見ました。アマプラで期間限定で無料公開ということでしたが、巧みにBBCのサブスクに誘導する感じでめんどくさいのでそっちは使わず、普通に検索したら字幕なしの動画があるのがわかりました。英語は字幕なしだけど、日本語はついています。つまり海外の人向けのアップロードだったようです。

そもそも男性アイドル界隈に興味も知識もない私としてわかっているのは
・ジャニーズっていうほぼ独占的に男性アイドルを輩出してきたコングロマリットがあり
・そこの入り口はジャニーさんに気に入られる美少年であるということであり
・合宿を名目にとめられた場所でジャニー氏による性加害が常習化
・それは割と知られている事実なんだけど文春以外のメディアは黙殺
・今でもジャニーズのタレントなしにエンタメ業界は成り立たない

ということですかね。
なんとなく今までは、双方合意で性交渉が行われたような気がしていましたが、よく考えたら15歳にも満たないような少年たちに対する行動だったんですね。それはやはりよくないんじゃないの? まだ判断力がないし、何しろ権力が非対称的すぎます。

で、そういうことを記者会見しちゃった元少年に対し、ジャニオタの皆さんがセカンドレイプみたいな発言をしていたということなので、それはジャニオタいかん、と思いました。アリーナ地元民としてはもともとジャニオタにいい印象をもっていないこともあいまって(街中の女子トイレ占拠しすぎ)。

でもこの性加害についてジャニオタに責任があるかどうかは別問題です。

で、番組見て「ジャニオタには責任はないだろう」というか、「ジャニオタにも責任がある、ポリコレ棒がついに女性に向いた、と言っている識者はちょっと違うだろう」と「私は」思いました。
なんでかっていうと、年端もいかない少年に対する加害行為はたしかにあったけど、少年たちにも下心があって(親も含め)やってしまったことだし、ジャニオタの皆さんはその結果として提供されるコンテンツを気に入って課金して買っているだけだからです。

昔からまことしやかにささやかれていた説によると、ジャニーさんは少年愛の人だから審美眼があって、それでどっかの芋っぽい少年でも将来性を見抜きスカウトして育てあげるのだということでした。

私に言わせればそれは「見る目がある」というより、「ジャニーさんのお眼鏡にかなう人とジャニオタは趣味が一致している」という風にしか見えず、まあその人数の多さが「見る目がある」ということなのかもしれませんけど、全く別の世界の出来事なので関係ない、っていう感じでした。

スマップとか嵐とかはまだ「コンテンツとして優れているなあ」と思いましたが、柏木学生の年代になると、もうどっちかというと「気持ち悪い一群だ」と感じる昭和のおばさんです。

それでもうちの親戚筋でも「母娘で見に行っている」とかいう人もいますけどね。

地元で見ていると、精いっぱいおしゃれしてマスクで台無しにしてまでやってくるジャニオタが奴隷に見えましたが(おまけに結局失敗に終わったCOCOAも入り口でぱちんぱちんしていたし中では金魚鉢までかぶらされていたらしい)

ジャニーズのHP見ていたら「アーティストを守るために」みたいに推し心を人質に取られており、そもそものジャニーさんと少年たちとの性愛←→下心関係からの非対称性がファンに対しても繰り返されており、愛着障害のループなんだな、と思いました。「〇〇してほしければこの条件のめ」を最初にジャニーさんが少年たちに言って、事務所がファンに言っているわけ。それがジャニオタが押しかけてくる地元住民からみると気持ち悪い一群になるわけ。

それでもきれいな()男の子たちが歌ったり踊ったりするのをみるのが好きな人たちにとって、実質他に選択肢のない時代が続いたようなので(これもまたパワハラをかけて他業者を潰したとBBCは伝えていますが)、実はオプションがなくファンをしていた人も中にはいると思います。

で、今回のテーマ「ジャニオタに責任はあるのか?」ですが

結論としては「ファンはこの加害行為に関係ないわ」と思いました。

いやもちろん、海外メディアの前で記者会見した元少年を罵倒するようなセカンドレイプをしているたちの悪いファンたちはその行為に対しての責任があるかもしれないけど

たとえ入り口が性犯罪であれ、気に入ったコンテンツに課金することはなんら問題ないでしょう。たとえば非常に興味深い本が出たときその著者が犯罪犯していても買う人は買う。自分にとってほしい情報かどうかだから。

だからジャニーズに課金するファンに罪はない。ただ「ジャニーさんと趣味が同じだった」というだけです。

それよりファンを責める言動に私はちょこっと女性蔑視を感じたな。

そもそも悪いのは誰よ?

ジャニー氏。

そもそも受け入れたのは誰よ?

(元)少年たち。

その少年たちの中には、事務所を辞めて今回告発側に回った人もいるけど、芸能界で大出世した人たちもいるわけで

その人たちが何も語らないのに、何も語らせようと誰もしないのに、なのにコンテンツが気に入ってお金出しただけのファンを責めるなんて筋違い、と思いました。

それって芸能界で出世した大物を責められないから小者をいじめているだけで

まあ分かりやすく言うと『発達障害は治りますか?』が出たときに気に食わない連中が神田橋先生を責められず全ての非難を私という小者にぶつけてきた現象のすごいでかいやつだと思います(我田引水)。

ファンに罪があるとすればただ悪趣味なだけ(あくまで個人の意見です)。
でも悪趣味は別に罰則の対象ではありません。
他人から見て悪趣味でも自分でいいと思ったら楽しめばいい。それが自由な社会。楽しむ自由もあれば悪趣味と呼ぶ自由もある。
そしてジャニーズの場合には仲間がたくさんいるでしょ。

それにしてもアリーナ地元で見ていて思うのは、コンテンツ提供されすぎじゃないかっていうこと。
女の子たちが押し寄せてくるジャニーズ。そして女性アイドルの時には男の子たちが。
お互い見る目が肥えてしまって、美男美女しか見えなくなり、みんなが発達障害の人のように「視覚優位」で「首から下で判断しない」感じになっているんじゃないかと思います。
美男美女に課金するのではなく、同年代の相手とサイゼリヤでデートする若者が増える方が国としては健全じゃないかな~なんて思いますけどね。

コロナ禍での音楽方面のコロナ脳っぷりと最後まで脱コロナできない様子を見ていると
音楽方面の人は繊細なんだろうし
私という人間は、繊細な人が嫌い、というより
繊細で食っている人が嫌いなんだろうな、と思います。

だから私は音楽関係の人には魅力を感じない。
だからどうでもよかったジャニーズ。

だいたい美意識オリエンテッドな人は私、普段から信用しないしね。

結論から言うと

ジャニオタに罪はない(セカンドレイプ組は除き)。
でも悪趣味(だと私は思う)。
というか「ジャニーさんと趣味が同じな人たち」という認識。
そしてコンテンツ買っているだけの人を責める人のポリコレ棒もすごいなあ(褒めてません)。
そのポリコレ棒を、ぜひ芸能界で成功している人たちに向けてもらいたいもんですわ。そしたら「どうする家康」も打ちきりですね。

それが困るから叩きやすい人を叩く、みたいな風潮には同調したくないなと思いました。

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