治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

そらパパに感謝を!

2018-11-12 09:05:02 | 日記


昨日夫婦二人でランチにいただいた盛岡冷麺です。
盛りすぎて麺が見えなくなってしまいましたが、つるつるの麺にこれだけの具にも負けないスープ。大変に美味しくいただきました。
夫には読者の方から贈っていただいたこと
そのみるさんという読者の方のこれまで歩んできた道
について話しました。
進路選択時に荒れていて養護学校に行ったこと。
そのあとも福祉に塩漬けにされていたこと。
エネルギーもあり頭がいい人なので、おそらくギョーカイ系支援者にとって都合のいい人ではなかったこと。
おそらくそのせいもあり薬漬けにされたこと。
地元では単独行動を許可されないほど重いと見なされていたけど、鹿児島に一人で出かけるパワーがあったこと。
神田橋先生に「支援と薬が合わない」と言われ、それを抜いて栗本さんのアプローチをしているうちに元気になり、今度、長年の福祉塩漬け生活を経て、自力で仕事を見つけたこと。
バイトだけど、有期だけど、これが本当に本当に大事な一歩だということ。
みるさんの来し方をつるつる麺をすすりながら語りました。
「よかったねえ」
「花風社クラスタの人たちがみんなリアルな社会をこんこんと説いてくれたのもよかった。ハローワークはなるべく仕事したくなくて門前払いする。就労支援はやたら社会は怖いと脅かす。でもそれはウソだ。社会はもっともっと懐が深いしある意味福祉の世界よりずっと優しいし人を育てる気がある、ということを、私だけじゃなくて民間企業で従業員として働いている人とか、色々な人が説得してくれたのがよかった。もちろんちゅん平さんも。ちゅん平さんなんてハロワのやる気のなさをチクったりしてたもんね」(このあたりにご興味のある方は『30歳からの社会人デビュー』をご参照ください)
「藤家君みたいになるかもねえ」
「そうだといいな」

なんていう会話を交わしながらおつゆ一滴も残さず(それほどおいしかったのです)食べ終わりました。社会の普通の感覚の人はね、福祉の内部の飼い殺し軍団と違ってね、会ったことのない人でもやる気のある人を自然に応援するものなのです。だからこそ私は、実社会に出られる人は出た方が健康だと思うのです。

そしてもう一ついいお知らせが。

読者のファル子さんのご子息が志望大学に合格されたそうです。

ぱちぱちぱち。

で終わる話ではありません。ファル子さん曰くご子息は「支援級→支援校→福祉就労」のレールに乗るところだったのですから。親御さんとしても諦めていた大学進学が可能になったのです。

事態が変わったのは八年前。第一次猿烏賊騒動のときそらパパとその取り巻き(当時はたくさんいた)が花風社や浅見や神田橋先生を口汚く罵るのを見て、こっちも見に来た。そして「あれ、こっちのほうが言っていることがまとも」という判断をして鹿児島行ってみた。それから資質が開花して普通高校行って大学進学です。

十歳からの八年は、それほど大きな八年なのですよね。
ここでどっちを選ぶかは重大な問題ですね。

別に福祉就労が悪いわけではないですよ。でも大学に行った方が、今後の職業展開など変わってくるのは事実ですからね。

それもこれもそらパパのおかげかもしれませんよ。
自分ちは治らなくても人んちの可能性を開いた。
ご苦労様でございますですね。

それが2010年のこと。
そのとき取り巻きで「花風社浅見神田橋けしからん」と言っていた人たちはどうなったでしょう。
私は言ったはずです。「五年後十年後を見ましょう」ってね。

そして2010年なんてまだ我が子生まれていなかったわ、とか、生まれていたけど診断ついていなかったわ、っていう人もいるでしょう。
そういう人はラッキーです。
猿烏賊が言う犬の曲芸方面のエビデンスと、みるさんやファル子さんやその他治ったと喜んでいる花風社クラスタの人の生きた証言と、どっちをとるか自分で選べるからです。

それと、新設ブログ、南雲さんご挨拶をアップしました。
題して「支援を捨て、社会へ出よう」

今回はいったん私が受け取って私がアップしましたけど、今後は南雲さんが直接アップしていきます。
今回の原稿も一字一句手を入れていません。
「書字障害」(があった)ということと「文章が書けない」ということは全く違う事象なのだとおわかりいただけると思います。

そういう可能性はね、見いだしていかないといけないと思うのですよ。

ギョーカイが仕事を手抜きするため押しつけてくる絶望は、跳ね返してやりましょう。





追伸

昨日の記事にいただいた373さんのコメントには必ず目を通してください。
とても大事な話です。
とくにみるさんには読んでもらいたい。