治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

誰も教えてくれなかった

2014-08-12 09:55:01 | 日記
一冊のご注文の方にも、届き始めているようですね。
賢ママさんがコメントくださいましたから、愛知県までは行っているのでしょうね。

ということで今日も読んだ方からのお便り。

つま先立ち。

なぜつま先立ちをするのか、専門家は誰も教えてくれなかった。
謎がとけないまま、お子さんは成人した。

でも今、やっとつま先立ちする理由がわかった。

重度の方だとつま先立ちっていうかたちで出るかも知れない。
同じ不具合が、ニキさんやちゅん平さんだと「脚がなくなる」というかたちで出ています。

そして、それが睡眠障害とも結びついていたんですね。

ちゅん平が、眠剤飲まないと入眠できないのには理由があったんです。

そして治す方法はあった。
それが「自閉っ子の心身をラクにしよう!」の発刊でようやくわかった。
賢ママさんは横浜に一回来て、それを身体で覚えて帰りました。

ずーっとずーっと伝承されてきた知恵です。
それを自閉症の世界は採り入れていなかった。つま先立ちする人も、睡眠障害の人も、たくさんいたギョーカイにもかかわらず、東洋的な知恵を一切拒否していたから、その解決方法にたどりつけなかった。
きっと「トンデモ」とか呼んでいたんでしょうね。

やっとつま先立ちの理由がわかった読者の方はこうおっしゃいました。
「息子は成人だけど、今からでも楽にしてあげたい」
親としては当然だと思います。

ていうか人間として当然かも。
赤の他人の私ですら、10年前赤い本を作ったときから、自閉っ子のへんてこな身体感覚をどうにかしてあげられる方法はないのだろうかと問題意識を持ち続けてきたのだから。

そして岩永先生、神田橋先生、愛甲さん、森嶋さん、栗本さんと出会いました。

今回の本、まっさきにご注文くださった方が
「浅見さんの嗅覚には毎回びっくり」と書かれていましたが

嗅覚じゃないんです。
「この人たちをラクにしたい」と思い続けたことなんです。出会いをつれてきたのは。

私にとっては「自閉っ子をラクにしたい」と思って出した著者の本を
「トンデモ、トンデモ」と言い続けてきた人の言葉です。




いやあ、なんか信じられないわ。
珍しいと思う。人間として。

こういう人は読まなくていいです。
自分の主張する療育方法の正しさを証明することが、我が子の苦しみを解くより大事、っていう人は読まなくていい。

台風が来るたびに苦しむ我が子を前に、それでも平気でいられる人は読まなくていい。

楽にしたい人は、読んでみてください。

「ジムに行って鍛えれば?」って10年前は思っていた私が
やがてそれすら自閉っ子には無理なことに気づき、たどりついた一つの到達点が今度の本です。
コメント欄にもあるように、ご夫婦で、ご一家で取り組まれているという声も続々です。