治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

セミナー三つのお知らせ

2014-02-17 18:00:53 | 日記
さて、セミナーのお知らせが三つあります。

1。

まず一つ目は

西日本の皆様、お待たせいたしました!
ワクワクセラピー@大阪場所です。
3月9日@大阪 です。

もう今更ご説明する必要もないかもしれませんが
掛け合い漫才あり、実技あり、で
楽しく「コミュニケーション力」を育む方法が学べるオトクなセミナーです。
その雰囲気のよさは、昨日のエントリでもおわかりのとおり。

大阪で、NPO法人ジョブディスカバリーさんが主催してくださいます。
チケットサイトはこちら
ふるってお申し込みください。




2。※満員札止めとなりました。ありがとうございました!

二つ目は、花風社創立18周年記念おしゃべり会@新横浜です。
日時は2月23日午後13時40分から15時20分。
テーマは「アナログなアセスメント」。
今季の巡業で得た気づきのご報告ともいえるかもしれません。

「自閉っ子、こういう風にできてます!」から「発達障害は治りますか?」を経て
今「伸ばそう! コミュニケーション力」を出すに至った花風社ですが
この間、発達障害の治療ということを考えたとき
「資質の開花」とか、そういうヒントをたくさん著者の先生たちからいただきました。

それが「自閉っ子シリーズ」で得たご本人たちの声と結びつき
ニキさん藤家さんはじめ多くの「凸凹だけど幸せに暮らしている人たち」を見て
浅見がたどりついたキーワードが「アナログなアセスメント」です。

このことについてご報告する会です。
定員は20名。
参加費は無料。18年のご愛顧への感謝を込めて無料です。

お申し込みの方は花風社に
「2月23日お勉強会に申し込みます」と明記の上お名前とご連絡先をお知らせください。
詳細をお知らせいたします。


※すでに定員に達しましたが、部屋が大きめのため、2月15日までお申し込みを受け付けます。ご希望の方は2月15日までにお知らせお願いいたします。ご好評につき追加あと二名まで可能です。ご希望の方はお急ぎください。


3。※満員札止めとなりました。ありがとうございました。

三つ目は、先日私が見学した体操教室の講師、栗本啓司さんによる
「凸凹な人たちのためのコンディショニング講座 『気持ちいい』を大切に」です。
3月16日@東神奈川(横浜市神奈川区)です。


見学して、すぐに感動して、これは絶対に読者の皆さんにご紹介したい! と思ったのですが
栗本さんの実践もまた「不器用でも体力なくても友だちいなくても」できる実践であり
「畳のお部屋が借りられるといいなあ」と思って探してみました。
そうしたら畳のお部屋がとれたので、実施できることになりました。

定員は15名。
参加費は3000円です。

こちらに参加ご希望の方は「3月16日セミナー申し込みます」と明記の上お名前とご連絡先を添えて花風社にメールをください。
詳細をお知らせいたします。

*ちなみにこのセミナーは実技を伴いますが、実技には参加していただいてもいたがかなくてもかまいません。そのときのご気分で決めてください。実技に参加するかもと思われる方は、動きやすい服装でおいでください。




しばらくこのお知らせは一番上に貼っておきますね。
日々の更新はこの次をごらんください。

浅見淳子@花風社
mail@kafusha.com

FYI

2014-02-17 17:56:45 | 日記


私はこの記事を、特定の事件を思い浮かべて書くわけではない。
そもそも、自閉症の人には性犯罪を起こす確率が高いと主張する気もない。

ただ、いつか不幸にもどこかで事件が起きてしまったら
いったいどう対応しようかと被害者側が悩む場面もあるかもしれないので
なんらかのキーワードでここにたどり着いてもらえたなら
こうアドバイスしたい。

加害者に障害があっても
福祉を通さずまっすぐ警察に行ってください。
支援者にとって、健常者に人権はありません。
セカンドレイプみたいな不愉快な目にあいますよ。

支援ギョーカイのメジャー団体で鋭意活動しているギョーカイメジャーのツイート貼っておきますね。
被害者の身でこんな悠長なこと、言われたくないでしょう?
だったら不幸にも事件が起きたなら
支援者の介入は拒んだ方がいいですね。




役目は受け身(「永遠の0」を見て)

2014-02-17 10:18:55 | 日記
さて、念願だった「永遠の0」をようやく見に行った。
夫は「ジャニーズが主人公なんて演じきれないに決まっている。行かない」と言っていたのだが、「坂の上の雲」をヘビロテしていた私としては
「かつてジャニーズだったもっくんが秋山真之をあれほど見事に演じるくらいなのだから、たまにはジャニーズでも化ける人がいるんだろうと思う」といって誘い出しに成功したのです。
ある一定の年齢層以上の男性には、「ジャニーズ」ってマイナスブランドになるんだなと痛感しました。香取慎吾の近藤勇等を見て、うんざりしちゃったんでしょうね。それともちろん、キムタクの時代劇とか。

そして、とにかく感動! とか言う話を聞いて、泣く気まんまんでハンカチ二枚もっていきましたが

結論から言うと、ハンカチの出番はありませんでした。
もっともこれは、直前に「坂の上の雲」をヘビロテしていたせいかもしれない。
比べると、いかにも薄っぺらい。画像もね。
それともっくんは岡田君より段違いにうまくて(年の功もあるでしょう、もちろん)
ついでに司馬遼太郎と百田直樹氏の格の違いも感じました(あ、言っておきますが私は百田氏は別にキライではありません。原作は映画より感動した。ただ「坂の上の雲」のヘビロテの後では、っていう話)。

ついでに触れておけば
「永遠の0」も「坂の上の雲」も好戦的な映画ではなく
むしろこの両作品を見たあとでは「戦争はやってはいけない」と強く感じると思いますよ。
そのために憲法が現行のままがいいのか、改憲した方がいいのか、意見は分かれると思いますが。
これは百田氏に同意するところ。

むしろ私としては、なぜこの映画がそれほどの感動を人々の中に巻き起こしたのか、そっちの方が興味ありました。
そして思ったのは
案外「職務は受け身。そして全うする」ということをやりきれてない人が多いんじゃないかな、と。

そして映画を見る前に見つけていたこのこのブログ



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発達障害の支援業界の人は、「発達障害者は『変われない』。耐えられないなら離婚するしかない」というばかり。

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というギョーカイの死んだふり支援を改めて思い出した。
本当にこのギョーカイ人は「発達障害者は変われない」と思っているんですかね?
だとしたら、ずいぶんバカにした話ですね、発達障害者を。

それから、報酬の高い児童デイケアばっかりできて移動支援がないという保護者の嘆きとか
そしてそれを福祉の人に言うと、自分たちの売り上げのせいでそういう産業構造になっているにも関わらず「行政ガー」と他人のせいにして逃げることとか

行動障害を伴う人の引き取り手がないとか
そういう人を本気で治そうと思う人が愛甲さんみたいにレアな人に限られているとか

ルサンチマン系で何十もコメントつけてごねるような当事者を「発達障害を理解してください!」という青い東京タワー系の団体が加入させないとか

1 治さない医療
2 伸ばさない療育
3 就労させない就労支援

でみんな平気みたいだとか

そう思うと、自分の職務を、時代の要請の中で受け身に捉え遂行している人って現代にとてもレアで
だからこそ宮部久蔵がやった「ものすごく当たり前のこと」に感動するんだなと思いました。

若干ネタバレになりますが
最後にあそこで飛行機とっかえるのは、人として当たり前だと思います。
私はそう解釈しましたけど、それが当たってるかどうかしらない。
ついったーで百田氏に直接きいてみたい気もするけど、アンチ対応でお忙しそうだから遠慮して、自分の中にとどめておきます。

もう一回、「自閉っ子と未来への希望」から引用しておきますよ。
こう考えている私にとって
「永遠の0」は、ごく普通の人たちの物語なんです。



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今後、私がどこまで発達障害にかかわるのか。
裁判のあと、私はこれについてくどくど、考えた時期がありました。
でも気づきました。
それは私が決めることじゃない。自閉の神様が決めること。

それは私に限りません。
障害があったってなくたって、無駄な命は一つもない。
何か役目を持って生まれてくる。
自分がこの時代にどういう役割を果たすのか。
それは一人の人間が小ざかしく決めることではないでしょう。
天職とはそういうものです。
だからcallingと呼ばれるのでしょう

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もう一個皆さんが感動した理由は
日本に生かされていることが、どれだけ貴重だということだと思います。

まあともかく
NHKの回し者ではありませんが
オンデマンドなら980円で見放題なので
「永遠の0」で感動した方は「坂の上の雲」全13回を見てみてください。

「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」は
私たち三人の「坂の上の雲」になると思います。