治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
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ご挨拶問題で問題になるのはご挨拶じゃないんだな

2013-10-05 15:35:36 | 日記
さて、相変わらず「コミュニケーション力」について考えていたら
「道徳入門」にご登場くださったうめさん(重度自閉っ子maru君の母)からmaru君の満面の笑顔の写真が送られてきました。

どうやらmaru君の通う支援校では、実習に出かける前に「決意表明式」みたいなのがあるらしく
重度の子たちにそういうもの、意味があるのかなとお母様としては思ったこともあったけれど
そこでしっかりと笑顔で決意表明をしているmaru君の姿でした。

三年間の流れを見ていると
「就職がいいから」と支援校に入ってきた軽度の人が必ずしも実習先に継続的にかわいがってもらっているわけでもなく
そしてやはり、軽重にかかわらず適応のいい子の方が実習先は見つかるそうです。

だろうね。

学校に継続的に通い続ける。他害がない。
こういう人の方が実習先に恵まれるのは、まあ別に驚くことではありません。

そして送り出す学校側から、心得としては当然ですが
「ご挨拶がちゃんとできること」と教えられます。

このご挨拶問題もね、あまり言うと重度の人が嫌がると言うことを控える支援者もいるけど
まあどこ行っても言われますわね。

でも昨日maru君の笑顔を見て、コミュニケーション力同様
ご挨拶、っていうのももしかしたらおおざっぱに使われている言葉なのかもしれない、と思いました。

ご挨拶、ってなんでしょ。

って改めて考えると

それって「場の共有の合図」だと思うんです。
それをまとめて「ご挨拶」って言ってるんじゃないかな。

朝職場に来て「おはようございます」っていうのは
「さあ来ました。今日も一日場を共有させていただきます。よろしくお願いいたします!」っていうことだし
それに対して「おはようございます」って帰ってくるのは
「こちらこそ一日よろしくね」なんだと思います。

そんなの言わなくてもわかるんですけど
一番全員にわかりやすいのがご挨拶なんだと思います。

だからご挨拶を教えるっていうのは
「この人たちと場を共有するんだよ」っていうことを教えるっていうことかもしれません。
構音障害があるかないかとか関係ない気がします。
言葉がしゃべれなくたってだから、ご挨拶はできます。
聞き取りにくいおはようございますでも、笑顔でも、ご挨拶です。

「この人たちが今日一日、場を共有する人たちなんだ」
ということがわかってくると
ノンバーバルでもコミュニケーションが成り立っていくんだと思います。
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