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[映画] イコライザー2

2018-10-05 | 映画

「イコライザー2」を横浜ブルク13にて観てきました

デンゼル・ワシントンといえば基本的には文芸路線といいますか、黒人俳優の地位向上を意識した社会派向けの映画を中心に出てた印象なんですが、その一方でトニー・スコット監督とのいかにもハリウッド的な娯楽路線みたいなのも大事にしていて、50代になった頃からは本格的な格闘アクション映画にまで積極的に出演するようになったのは、スタローンをはじめとした高齢化したアクションスターを売り出すメソッドが確立したからなんでしょうか…

前作「イコライザー」は配信サイトで見たんですが、”怒らせたアイツは元○○○だった!”~と、普段は目立たず地味に生活してる風の冴えないおっさんの正体が実は元特殊部隊だったり、元殺し屋だったりで緊急事態にとんでもない能力を発揮するというすっかり使い古されてるパターンではあったんですが、ヒューマンドラマ要素とバイオレンス要素のギャップや、人生の ”酸いも苦いも” 知り尽くした心優しいが容赦ない元工作員役がオレは結構好きでした

要するにおっさん向けファンタジーの一種で、変身願望(ヒーロー願望)みたいなのを非常に上手くくすぐってくる設定なのだと思われますσ(^◇^;)





以下ネタバレ感想:



デンゼルは40年近くにも及ぶ俳優人生の中で続編モノは引き受けないという信条だったのだそうですが、「イコライザー2」を初の続編作に選んだのはなんとなく理解出来る気がしました

前作から引き続き主人公の ”目の前の困ってる人を助ける” 行動は変わらないんですが、”庶民目線” でのトラブル解決は非常に脚本的な自由度が高く、(Uberでお馴染みの)個人配車サービスを生業にしているというのも時代をとてもよく反映したアイディアで、時折見せる虚無的な表情に代表されるマッコールの抱えた ”闇(病み)” がどれだけ深かったのか、残りの人生を ”ささやかな贖罪” に捧げることにしたマッコールと心情的にシンクロする部分もあったりして、 ”その後” を演じてみたいと判断したのではないでしょうか

今作で工作員だった時代の上司や同僚や家族について掘り下げられる事については、個人的には正直蛇足かなと思ってたんですが、デンゼルの芝居がやはり見応えありましたねえ……”たった一人の友人” を殺された恨み(←個人的動機)でかつての仲間達に宣戦布告するシーンはゾクゾクが止まりませんでしたが、そこからの対決に関してはあんまりテンションが上がらなかったのは残念でした

まあ、動機が復讐だったのでどうしても前作のような ”お仕置き” のカタルシスみたいなのは出しにくかったのでしょうし、悪ふざけみたいな展開wも難しかったんでしょう……「2」全体がヒューマンドラマ寄りを志向してた気もしますし、前作での特徴だったストップウォッチで秒数にこだわっていた要素がほぼなくなっているのも、”人間” としてのリハビリが進行してるが故とも解釈出来ますかね

製作陣としては更なる三作目も想定してたりするようですが、全てはデンゼルを納得させられる脚本が出来上がるか次第ですな



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