長崎屋@津市雲出島貫町:塩ラーメン

この日、四日市の「中華そば らんまん」を出たあとには「Menkouともや」のセカンドブランドとして先月津市にオープンした「ともや2nd」に行こうと最初は計画していたのだが、調べてみると東京での大つけ麺博に出展のため臨時休業中だということがわかっていたので、それならばこういう機会にこそ!とかねてから気になっていた老舗を訪れることにし、四日市から津へ南下。R23をただ単に下るのでは面白みに欠けるので、なにかのテレビ番組よろしくなるべく海岸線に沿って走ってみると、いろいろと面白い風景に出会うことが出来た。

しばらく迷い道などしながらiPhoneの地図が示す現地にたどり着く。と、眼前の風景はこんなであり、

辿って来た道を振返ると、こんな風景。

そして、ふと見ると、民家の軒先に小さな赤い提灯に白い字が。
「あー、やっぱりココだよなぁ...」


目指していたお店は民家の庭というか駐車スペースというか、そんなところにある小屋と、その傍らにある静態保存の手引き屋台だった。


一体、なんちゅうところじゃ!というオドロキ...もちろん、あらかじめ下調べをしてネット上に散らばる数々の画像も確認はしていたところであるが、やはりこういうことは、実際に現地に行ってみないことにはきっと感じ取ることのできないものだ。


 

屋台の奥の小屋がいわゆる客席スペース軒大将の作業場(厨房...というにはラーメンをつくるための設備がおかれていない)となっていて、お年を召された大将が「いらっしゃあぃ。そこのタマゴをおひとつどーぞ。お茶はソコにあるから自分でくんでちょうだいね~。」とむかえてくれる。

(このロケーションから思うに、きっと昔ながらの屋台ラーメンであろうけど)スープには醤油と塩の二種がある。今回は塩ラーメンを選ぶことにした。

すると作業場のところで新聞を読んでいた大将はおもむろに静態保存の屋台の方に移動し、そこでラーメンを作り始めた。

無料サービス(二個目からは有料)のゆでたまごはラーメンのトッピングにしてももちろんいいんだけど、殻を剥いてからではおいておくところがなく、ラーメンがやって来る前に食べた。

「はい、おまちどうさん」と持って来てくれた塩ラーメンがコレ。チャーシューはけっこうタップシ盛ってくれたところにキクラゲ、小口切りのネギ、厚めでタップリなチャーシューとは対照的な薄さの、あくまで飾り付け的位置付けと思えるカマボコ。

スープの味はクラシカルなジャンキーさも持ちつつ、飲んだ後のシメのラーメンとして作られてきたことがうかがえるような味の強さはあるにせよ、甘味も感じるどしっとしたトリのダシのウマミ。

くったりヤワヤワなストレート麺も、このロケーションの中で味わえば、かえってコレが似合っているように思えてくる。
大将はとにかく話すことが好きな方で、私がラーメン食べているあいだじゅう、いろんなハナシをしてくれる。
ふたりのお孫さんがいらして、お一人は〇〇に、もうお一人は〇〇に就職し(二つの〇〇には「世間的に手堅いイメージ」な職種をご想像ください)、家を出て行ってからはなぁ~の張り合いもなくなってしもた。年取るといかんわぁ~...とか、今日は津の街中がお祭りなもんでか、客足がサッパリじゃけん...とかとか。
そんな話し振りの中に九州の出自と思われるイントネーションを聴き、三重県津市に在りながらも「長崎屋」であることの由を知り、さらに私から尋いてみると、この屋台をはじめて今年で57年になるという。
とまあ、そんなふうに今回はこの長崎屋で非常におもしろい時間を過ごした。こういう「!!??」な体験こそ、それがたとえ小さなものであっても「旅」の根源的な面白さだと再認識した。


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【長崎屋】
現地で未確認ですが、食べログに依れば 11:00~24:00 不定休となっています
三重県津市雲出島貫町
P:あり
 

長崎屋ラーメン / 高茶屋駅
昼総合点★★★★ 4.5

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