イギリスの田舎とB&Bめぐり

留学中の娘を訪ねた45日間のイギリス旅行記。月1間隔でUPしていく予定なので、ゆっくり・じっくり読み進めてください。

Sailsbury(ソルズベリー)パート2 6月3日(土)

2009-02-11 20:20:02 | イギリス旅行記
  昼食の後、ソルズベリー大聖堂の方角へぶらぶら歩き始めた。町のどこからでも大聖堂の尖塔が見えるので迷うことは無い。本当に美しい町だ。住宅も美しい。どの家も門から玄関まで広い庭をとり、芝生なり花壇なり思い思いに手入れが行き届いている。家のデザインも凝っていて、裕福な人たちの区域であることが見て取れる【写真1】。
  
  その中の一軒で、年配の婦人が二人で門にポスターを結び付けているのに出会った【写真2】。
何をしているのかなと尋ねると、「明日、この庭でガーデンパーティーを開くので、そのお知らせよ」「お茶とケーキも出すの。あなた達もよろしかったらどーぞ」と言われてしまった。イギリスでは、慈善を兼ねたこの種のパーティーが珍しい事ではなく、通り掛かりの人も歓迎されるようだ。非常に興味があるが、残念なことに明日は移動日なので、その時間が取れない・・・

  大聖堂への道すがらにもう一つ、「モンテッソン・ハウス」という18世紀の大商人の屋敷が公開されていたので見学した。何度か持ち主が変わったが、現在は「ナショナルトラスト」所有で、家具、調度品、絨毯まで、まるで住人がいるような温もりを残して保存されていた。

  そして、いよいよ大聖堂に向かった。これまでに訪れたすべての町々で、ローカルな英国国教会を目にして来たが、それらいくつかのローカル教会を統括する大聖堂(Cathedral)を見学するのは初めてである。さすがに規模が大きい。そして、先のとんがった塔(尖塔)を持つのは大聖堂だけである。
中へ入る前に、芝生の前庭の端から全体像を眺める。この尖塔は123メートルあって、イギリスで一番高いそうだ。しかし、例えばドイツのケルン大聖堂は157メートルもあり、ヨーロッパ大陸のゴシック大聖堂群(私は写真やTVでしか見たことは無いが)と比べれば可愛いものである。外壁の彫刻もなく、シンプルで威圧感がないところが大変良い。
中に入ると、夕方の賛美歌礼拝が始まっていた。数人の観光客と一緒に後ろの方に腰掛けて、澄んだ歌声にしばらく聞き惚れていた。礼拝の邪魔にならないように、足音を忍ばせて会堂内を見て回り、大聖堂に必ず付いている四角い中庭とそれを取り囲む回廊(cloister)に出た。回廊の柱の優美な曲線にしばしうっとり【写真3】。

  ささやかなソルズベリー散策を堪能した後、夕食を済ませてタクシーで宿に帰った。
そうそう、夕食後のデザートにはびっくりしてしまった。好奇心に駆られて「リンゴのチョコレートかけ」というのを注文してみた。赤くて真ん丸い焼きりんごに、チョコレートソースがかかった物を勝手に想像したのだが、現れたお皿を見た途端に後悔した。皮をむいて棒状に刻み、トロトロに煮たりんごにドロドロのチョコレートがかかっていて、まるでライスカレーのような一皿(※写真を公開しようと思ったが余りにもグロテスクなので、自粛)。恐る恐る一口食べてみたが、史上最悪の味!もうそれ以上口にするのは無理だった。「たまには、こんな事もあるんだ・・・気を付けなければ」と自分に言い聞かせた次第。
  
  明日、私とミチは更に西へ向かい、ユッチンとマッツンの二人はコッツウォルズのどこかで一泊してから、ロンドンへという計画だった。
ところが、思いがけないことに、彼女たちはこのB&Bとソルズベリーがすっかり気に入ってしまい、もう一泊の延長を宿に交渉した。幸い、宿の側にも何の問題も無く、彼女たちは、明日もゆっくり市内観光をする事となった。
例のガーデンパーティーにも参加できるし、ちょっと羨ましい…と、後ろ髪を引かれつつ、私達はソルズベリーを後にして、再び2人旅を始めたのだった。


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