安倍外交の総崩れを見事に証明した今日の大手紙の三つの記事
2019-05-21
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地球儀俯瞰外交と自画自賛して安倍首相はこの6年半の間、外交に専念して来た。
しかし、その結果がこれだ。
きょう5月21日の朝日が報じた。
まもなく国賓で来日するトランプ米国大統領との首脳会談で、日米両政府は共同声明を出さない見通しであるという。
これは前代未聞なことだ。
もちろん安倍首相は共同声明を出したいに違いない。
しかし、出せないのだ。
トランプ大統領は日本に乗り込んできて米国ファーストの要求を迫り、その成果を世界に誇示したい。
しかしそんな事を共同声明で発表したら選挙を前にして安倍首相はおしまいだ。
だから密約で逃げるつもりなのだ。
トランプ国賓来日のを成果を胸を張って国民に発表できないのだ。
相撲やゴルフや自衛隊艦船の上に乗せるというパフォーマンスでごまかして終わるのだ。
これほどの不毛な外交はない。
そう思っていたら、やはりきょう5月21日の東京新聞「視点」というコラムで、外報部の常盤伸記者が驚くべき事を教えてくれた。
6月に大阪で開かれるG20首脳会合に向けた最後の準備の為にモスクワで5月10日に日ロ外相会談が行われたが、そこでもあらためて北方領土を巡る歴史認識や安全保障にについて対立が浮き彫りになったという。
その外相会合の模様を、ロシアの経済紙RBKは、ロシア外務省幹部の話として次のように書いたという。
「大統領府の原則は、島の交渉に関し、日本側が受け入れられない条件を出して日本に拒否させることだ」と。
常盤伸記者はこの記事をこう解説している。
「これはプーチン大統領の対日方針と読み替えてもよい」と。
30回近くも首脳会談を重ねたプーチン大統領が、まったく安倍首相の北方領土返還要求を、相手にしていなかったのだ。
これ以上の首脳会談の失敗はない。
そして「正常な軌道に乗った」と自画自賛している日中関係である。
きょう5月21日の読売が教えてくれた。
習近平主席との首脳会談は大阪で行われることが分かったと。
つまり習近平主席は東京に立ち寄ることなく大阪で開かれるG20の後とんぼ返りするというのだ。
安倍首相はその大阪で、今度は国賓にするから年内にもう一度東京に来てくれと招待する事になっているというのだが、習近平主席は、会談したいなら、その前に、今年の後半に中国で開催する番になっている日中韓首脳会談があるから、それに出席すればいい、と言っているという。
これを要するに習近平主席の訪日は来年以降だと言っているのだ。
何が日中関係は「完全に軌道に乗った」かだ。
首相になって6年半もたって、首脳の相互訪問すら実現できないままなのである。
韓国や北朝鮮との関係悪化は言うまでもないだろう。
米中ロという三大国との外交に行き詰まり、朝鮮半島との関係は最悪だ。
これ以上の外交失敗はない(了)
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