4Jun
2016
「いまや日米はこころで結ばれた」と語った安倍首相
いつから日米同盟は「心で結ばれた」関係になってしまったのか。
まるで恋愛感情にある男女関係のごとくだ。
二国間の軍事同盟関係を、安倍首相はここまで情緒的に語ったというのだ。
これでは「日米同盟 命」と言っているようなものだ。
それを教えてくれたのがきょう6月4日の毎日新聞だ。
一段の小さな記事で書いていたのを見つけた。
そこには、安倍首相は6月3日、東京都内のホテルで開かれた日米の安全保障の有識者会合で、日米はいまや心の紐帯で結ばれた同盟国となった、とあいさつした、と書かれている。
こんなあいさつを日本の首相がするような「日米の安全保障の有識者会合」とは一体どんな会合か。
この毎日新聞の記事ではどこにも書かれていない。
その他の各紙は、そもそもこんな会合が6月3日に東京都内で開かれていたことすら報じていない。
そう思っていたら、日経新聞がひとり大きく取り上げていた。
安倍首相のあいさつの全文まで掲載していた。
レセプションでは安倍首相のほかに岸田外相やキャロライン・ケネディ大使らが出席した事を報じていた。
この会合こそ、「富士山会合という名のジャパンハンドラーの集まり」である。
すなわち日本経済研究センターと国際問題研究所が共催する日米政財界の要人を集めた会合だ。
日本経済センターは日経新聞のシンクタンクであり国際問題研究所は外務省のシンクタンクである。
それぞれ、理事長は経済企画庁や外務省の官僚の天下りだ。
政財界に加え官界も入ったいわゆる「政財官」による会合だ。
いわば、この国の政策決定者たちの集まりだ。
その集まりにゲストで呼ばれた安倍首相が、オバマ大統領の広島訪問の意義を訴えて、いまや日米同盟関係はこころで結ばれた関係になった、と言ったのである。
この国の対米従属関係はここに極まれり、である。
これが日本の現実なのである。
この国の左翼や野党政治家や市民団体やSEALsが、いくら安保法廃止を叫んでも、びくともしないはずである。
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