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Western Quest

2017年05月11日 23時49分27秒 | 小説
第4章 青龍覚醒

ある夜。
満十郎は目を覚ました。
「ここは…俺は一体…」
病院のベッドから起き上がり窓の外を眺める。
月夜に照らされた世界が広がっていた。
「一体俺に何が?」
するとカーテンが開き誰かが入って来る。
「君はぬらりひょんに憑依されていた。」
それは鬼龍院だった。
「そういうことか。だから俺は…」
「帰ろう。皆待ってるから。」
鬼龍院は笑顔で手を差し伸べた。
そして翌日屋敷に満十郎は帰って来た。
晴斗たち全員が集まった。
「てなわけで満十郎君も復帰したことで今日から皆で頑張ろう。」
鬼龍院の言葉に唯と明菜、道三郎が拍手する。
晴斗だけは目を逸らしていた。
満十郎の復帰に豪華な食事が振舞われた。
「皆、今日は俺のためにありがとう。」
「もう心配したんだからね。」
「お兄ちゃんに助けられたくせに。」
「晴斗、今回だけは礼を言う。だがこれからは俺と真剣勝負だ。」
「それより教えてくれ。俺に対する恨みって何だかをな。」
その言葉で周りは静まり返った。
「いいだろう。話せば長くなる…だから先に飯だけでも。」
その言葉に全員がガクッとずっこけた。
一方妖賊百鬼魍魎軍も動き出していた。
「鵺ちゃんってばもう2連敗ねぇ。情けないわ。」
「まさか2人目まで出てくるとはな。」
「まぁいいわ。ぬら様に貢献するのは私なんだから。」
「お前も思い知って来い。夜叉。」
その言葉に夜叉は不気味に笑った。
「最高に楽しいお遊戯にしてみせるわね。」
こうして今日も魔の手は人間界に伸びたのだった。
そして晴斗は満十郎を庭に呼び出していた。
唯と明菜も集まる中2人は向き合う。
「教えろ。俺に対する恨みって何だ?」
「決まっている。お前に勝てないことだ!明菜ちゃんを俺の物に出来ない。
いつだってコテンパンにされるだけ!」
「そりゃそうだ。こんなイボ饅頭に明菜はやれん。」
「その名で呼ぶな!」
それを聞いていた唯が晴斗に尋ねる。
「イボ饅頭ってどういうこと?」
「こいつイボ痔でそのイボが饅頭並みにデカくてな。」
「貴様!よくもバラしたな!」
満十郎は怒りが爆発した。
「そうだよ!そのことで恨んでいた!そんな時にやつは俺に!」
そう言うと彼は黙った。
しばらくして口を開き言った。
「俺の心の隙に入ってきたんだ。つまり俺のせいで…」
その時だった。
屋敷の扉が開いた。
「晴斗さん!今日こそ僕と勝負を!」
小虎だった。
「てかこいつ誰?」
満十郎は驚く。
「俺たちと同じ陰陽師だ。」
「いつの間に!」
「お前が寝てる間にだ。」
「晴斗!俺といざ尋常に勝負だ!」
満十郎は晴斗に襲い掛かる。
しかし晴斗は華麗に避けた。
後ろに回り両手を合わせ両一指し指を立て満十郎の尻に一発入れた。
「具オーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
満十郎は悶絶する。
「まだまだだな。イボ饅頭君。」
「おのれ…」
満十郎は健闘も空しくKOした。
「次は僕とお願いします!」
小虎は頭を下げ言った。
するとそこに鬼龍院が駆け付けて来た。
「晴斗君、妖怪が出たよ!出動しよう!」
「なら僕の出番ですね。」
「彼は?」
「話は後だ!行こう。」
晴斗たちは走り出した。
街では妖怪が暴れていた。
百鬼兵たちが市民を襲い皆逃げ惑う。
兵士たちの後ろで1人の人物が踊っていた。
赤い着物に扇子を持ち白粉を塗った花魁の格好をした男だった。
「ちゃんちゃかチャンちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃんちゃんちゃかちゃん
ちゃんちゃちゃんかちゃんちゃん…畜生ーーーーーーーーーーーー!」
そう歌いながら優雅に踊っている。
そこに晴斗たちが駆け付けた。
「そこまでだ!」
そして腕輪にボールをセットし変身した。
「妖術陰陽変化!」
変身し妖怪に向かって行った。
兵士たちを次々に剣と爪で切り裂き撃破する。
「晴斗さん、やりますね!」
「お前もなかなかだぜ。」
更に撃破しついに全て片付けた。
「陰陽師、あちき妖賊百鬼魍魎軍妖怪雪女こと小雪太夫でありんす。小雪日記
どうぞお聞き下されーーーーーーーーーーーーーー!」
そう言い雪女は妖怪に変身した。
その姿は長い黒髪に白い着物と青い唇をした能面のような顔をした怪物だ。
変身するや否や2人の前で踊りだす。
「紅茶を冷まそうとフーフーした~ら~紅茶が凍りま~した~畜生!」
そのギャグに2人がシーンとなった瞬間雪女は口から吹雪を吐いた。
2人に攻撃が命中した。
「ぐっ…何て寒い技だ!」
「晴斗さん、ここは炎で!」
そう言われ晴斗は妖術を放つ。
「妖術鳳凰烈火!」
妖術を放つと雪女は避けようとせず攻撃の前に立った。
「寒くて炎の前に立って~温まろうとして炎が凍りま~した~畜生!」
攻撃を前にして歌って踊る。
すると晴斗の妖術は凍り水になって落ちた。
「何!だったら化灯篭!妖術火炎車輪!」
晴斗は勢いを増した炎を纏って回転し向かって行く。
またも雪女は攻撃の前に立ち歌い踊る。
「タクシーを止めようと前に出た~ら~路面凍結でスリップしま~した~畜生!」
すると妖術が凍って起動を逸れ壁に激突した。
「ぐあ!」
「僕だって!妖術白虎烈風!」
小虎の攻撃が向かって行く。
「春風受けてリフレッシュのはず~が~北風に変わってま~した~畜生!」
雪女攻撃に小虎の妖術も凍り付き敗れた。
そして雪女は畳み掛けた。
「ちゃんちゃかチャンちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃんちゃんちゃかちゃん
ちゃんちゃちゃんかちゃんちゃん…畜生ーーーーーーーーーーーー!」
その攻撃に2人は凍り付き変身が解けた。
その様子をビルの屋上から夜叉が高見の見物をしていた。
「やるじゃない。さぁあとはとどめを刺すのよ。」
2人は絶体絶命に思えたその時だった。
そこに駆け付ける足音がした。
「妖怪め!この俺が成敗してやる!」
満十郎だった。
「お前、無茶するな!」
「無茶じゃない!俺は妖怪が許せないんだ!」
そう言い満十郎は腕輪に青龍ボールをセットした。
「妖術陰陽変化!」
変身した彼は青い線の入った白装束に青い烏帽子とマスクの戦士だ。
「激流の妖術使い青陰陽師!」
満十郎は変身すると陰陽青龍矛で雪女に向かって行く。
「行きなんし!」
雪女は再び百鬼兵を放つ。
しかし満十郎は勢いに乗り矛で切り裂き撃破しながら突進する。
その勢いは凄まじくあっという間に全て片付け残るは雪女1体だ。
満十郎は矛で突き攻撃し雪女は扇子でガードした。
攻撃はぶつかり合い2人は距離が離れる。
しかし満十郎はその間に妖術を放った。
「妖術青龍激流!」
凄まじい水が雪女を襲い流す。
「畜生ーーーーーーーーーーーー!」
雪女は倒れるも立ち上がる。
満十郎は再び同じ技を放った。
「妖術青龍激流!」
再び激流が雪女を襲うも雪女は攻撃の前に立ち歌い踊る。
「サーフィンしようと海に出た~ら~波が凍ってしまいま~した~畜生!」
すると満十郎の攻撃は凍り付き巨大な氷壁が出来た。
しかし満十郎はそれを利用し攻撃に出た。
腕輪にボールをセットした。
「ろくろ首!」
すると体が伸縮貸し壁の上から体を伸ばし矛で一撃を入れた。
「畜生!」
雪女に攻撃は命中し逆に仇となった。
「お前らも今のうちに!」
「わーってる!妖術陰陽変化!」
「畳み掛けましょう!妖術陰陽変化!」
2人は変身し腕輪にボールをセットした。
「子泣き爺!」
「一目連!」
小虎は壁の向こうを透視し場所を特定し壁を破り突撃した。
小虎の爪での攻撃が命中し次に晴斗の鋼鉄化した体でのタックルが決まる。
「畜生!」
そして猫又ボールが光った。
晴斗が取り出すと2つに分裂した。
「使え!」
小虎はパスを受け取り2人でセットした。
「猫又!」
すると晴斗には大きな爪が生え小虎は足取りが軽くなった。
そして2人で爪で乱舞し攻撃する。
晴斗は強大なパワーで切り裂き小虎は素早い動きで翻弄するように切り裂く。
「おのれーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
雪女は中に舞い上がる。
そこに満十郎は飛び上がり矛で斬撃を入れ更に妖術でも攻撃した。
「そんなに寒いのが好きならくれてやる!妖術氷結吹雪!」
凄まじい吹雪に雪女は氷付けになった。
そしてそこに満十郎の矛と2人の爪による斬撃が入った。
氷が割れ雪女は倒れる。
「こうなったら逃げるが勝ち!」
雪女は逃走するも満十郎は逃がさない。
指で五亡星を描き雪女を拘束する。
「にっ逃げれない!」
そして止めを刺す。
「妖術青龍激流斬!」
満十郎の矛から青い龍が現れ雪女を襲う。
「もう散り時なのは知ってますーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
大爆発が起こり雪女は死んだ。
3人は変身を解き落ちたボールを満十郎が拾った。
「これが初めてだな。お前に勝ったのは。」
「それ以前に俺は3体1人で倒したんだ。お前より俺が上だ。」
「まぁまぁ喧嘩はさておき僕らで頑張りましょうよ。」
小虎が仲介する。
「そうだよ。君たちは同じ仲間だろ。」
鬼龍院も仲介に入るが2人はデッドヒートを繰り広げる。
「いいか?安倍家の方が真の陰陽師だ。だから蘆屋家は呑まれ合併した。」
「だが蘆屋の力なくしては先祖もやつを封印出来なかった。」
「その蘆屋のどら息子がやつを解き放ったがな。」
「その安倍家にこんなシスコンがいるのは恥じゃないのか?」
「助けてやったのは俺だぞ?」
その言葉に満十郎は言葉を失った。
そして一瞬で気持ちを切り替え話を切り出す。
「まぁいい。これは序盤に過ぎない。真の勝負は分かるな?」
「ぬらりひょんの首を取った方が勝ちだというか。イボ饅頭。」
「馬鹿にするならしろ。だがやつを討ち取るのは俺だ。」
「いいだろう。ならば俺の妹を賭けよう。」
「勝ったら俺にあっさりくれると?」
「貴様に出来たらの話だがな。」
「その勝負乗った。」
「せいぜい足を引っ張るのは勘弁してくれよ。」
「その言葉そっくりそのまま返すよ。」
そう言い2人はそれぞれ別の方角へ歩き去っていく。
小虎は晴斗を追い鬼龍院は満十郎を追いかけた。
晴斗は戎橋の手すりに両腕を置き道頓堀川を見下ろしため息をつく。
「晴斗さん、喧嘩はやめて下さい。僕ら仲間でしょう。」
「誰があんなやつ…」
「何がったか僕には分かりませんが協力することが今ですよ。」
「じゃああいつに伝えてくれるか?明菜は俺の妹だ!」
その言葉に小虎はひっくり返った。
「シスコン…ですね…」
一方満十郎も同じだった。
「明菜ちゃんは絶対俺の嫁にしてみせる!そう伝えておけ!」
その言葉に鬼龍院も苦笑いしていた。
「ハハハ…またそれですか…」
そして戦い終えた2人は似た者同士だった。
「てか…安心したら…」
「腹が減った…」
すると小虎と鬼龍院は笑顔になって答えた。
「晴斗さん、王将行きましょう。餃子食べたいです。」
「俺も天津飯食いたいな。」
「満十郎君、王将行こうよ。今日は退院祝いだし好きな物食べていいよ。」
「だったら杏仁豆腐たらふく食ってやる!」
こうして2組は王将に入った。
そこの玄関で鉢合わせ同じテーブルに着く。
料理が運ばれるや否や晴斗と満十郎は一気に食事を口に運んだ。
「美味っ!戦った後の飯は格別だな!」
「何言ってんだ!戦いの後は甘い物だ!」
そう言い2人は一気に完食した。
「お替わり!」
そして更に食べてはお代わりし皿が山盛りになる。
「僕の財布に大ダメージ…」
鬼龍院は食いっぷりと増えて行く料金に頭は真っ白だった。
すると小虎もだった。
「僕も餃子お替わりしても?」
「ご自由に…」
こうして楽しい食事になった。
「あ~腹いっぱい!」
「俺も久々の杏仁豆腐は最高だった。」
「日本の餃子もクオリティ高いですね。」
満足な3人とは別に鬼龍院は泣いていた。
「僕の給料が…」
「それよりお前誰?」
満十郎は小虎を指差し聞く。
「僕は神小虎。中国から来た陰陽師です。皆さん、よろしくお願いします。」
小虎は立ち止り頭を下げ笑顔で言った。
「じゃあ小虎の歓迎会もしようぜ。二次会だ!」
「勘弁して!」
鬼龍院の声が闇夜を裂くように轟く。
こうしてまた仲間は増えた。

続く


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