高額療養費の改正

2006-09-12 | 社会保険関係
平成18年10月より高額療養費の自己負担額が改正されます。おととしの社労士試験受験者の中には苦い思い出の方もいるのでは・・・自分もその1人ですが

【高額療養費】
 病院等にかかる場合、医療費の一定部分を自己負担しています。長期入院などにより、この自己負担額が一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合には、その超えた金額について払い戻される制度となっています。
 10月よりの改正では、この自己負担限度額が変更となります
(1)70歳未満の方
 ①上位所得者(標準報酬月額56万円以上の被保険者およびその被扶養者)
  自己負担額 = 139,800円 + (医療費 - 466,000円)× 1%
  自己負担額 = 150,000円 + (医療費 - 500,000円)× 1%

 ②一般
  自己負担額 = 72,300円 + (医療費 - 241,000円)× 1%
  自己負担額 = 80,100円 + (医療費 - 267,000円)× 1%

 ③低所得者(市町村民税非課税の方など)
  自己負担額 = 35,400円
  ⇒自己負担額 = 35,400円(変更ありません)

 なお、①の上位所得者の基準についても10月より
  標準報酬月額53万円以上標準報酬月額53万円以上
に変更となります。
 また、多数該当(高額療養費に該当となる療養を受けた付き以前12カ月に3カ月以上高額療養費の支給を受けている場合)の自己負担限度額は、
 ①上位所得者 : 77,700円  83,400円
 ②一般      : 40,200円  44,400円
 ③低所得者   : 24,600円 ⇒ 24,600円(変更なし)

(2)70歳以上の方
 ①一定以上所得者(標準報酬月額が28万円以上である70歳以上の被保険者および70歳以上の被扶養者)
  自己負担額 = 72,300円 + (医療費 - 361,500円)× 1%
  自己負担額 = 80,100円 + (医療費 - 267,000円)× 1%

 ②一般
  自己負担額 = 40,200円  自己負担額 = 44,400円

 ③低所得者Ⅱ(市町村民税非課税の方など)
  自己負担額 = 24,600円 ⇒ 自己負担額 = 24,600円(変更ありません)

 ④低所得者Ⅰ(市町村民税非課税の方などの方でかつ所得が一定の額に満たない方)
  自己負担額 = 15,000円 ⇒ 自己負担額 = 15,000円(変更ありません)

 また、外来による場合の自己負担限度額は、
 ①一定以上所得者 : 40,200円  44,400円
 ②一般        : 12,000円 ⇒ 12,000円(変更なし)
 ③低所得者Ⅰ/Ⅱ : 8,000円 ⇒ 8,000円(変更なし)


 このほか、人工透析を要する70歳未満の上位所得者およびその被扶養者については自己負担額が1万円から2万円に引き上げられます。


 また、高額療養費は申請より2,3カ月後の支給となります。当面の支払いとして高額医療費貸付制度のご利用もお勧めします。
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