最後の3つの章を読み出すには、かなりの時間が必要だった。みすゞが自死する内容の章だというのが分かっているだけに、それまでのみすゞ、雅輔、周囲の、絡み合った「死をもたらしたもの」による結末を先伸ばしにしたい気持ちがそうさせたのだ。
この伝記的小説は、みすゞの弟である上山雅輔から書かれたもの。
おそらく、みすゞにとっては、一番自分をさらけ出せる存在だったろう。
窮乏、窮地に立たされたみすゞは、遠回しながら、弟に何通もの手紙を送る。しかし、雅輔は東京での新境地に有頂天になっている最中であり、返信も、自分の昇り調子の報告と、みすゞへの軽い鼓舞をしたためるばかり。
彼は、このことで生涯、後悔を引き摺ることになる。
もちろん、自死の理由はそれだけではないはずだが。
ここまで書いて、残りの章を一気に読む。辛い章だった。
この伝記的小説は、みすゞの弟である上山雅輔から書かれたもの。
おそらく、みすゞにとっては、一番自分をさらけ出せる存在だったろう。
窮乏、窮地に立たされたみすゞは、遠回しながら、弟に何通もの手紙を送る。しかし、雅輔は東京での新境地に有頂天になっている最中であり、返信も、自分の昇り調子の報告と、みすゞへの軽い鼓舞をしたためるばかり。
彼は、このことで生涯、後悔を引き摺ることになる。
もちろん、自死の理由はそれだけではないはずだが。
ここまで書いて、残りの章を一気に読む。辛い章だった。