T.NのDIARY

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1359話 「 「孤独のすすめ」の抜粋 」 9/17・日曜(雨) 

2017-09-17 08:42:07 | 読書

                                                             

 先日から少しずつ五木寛之著の「孤独のすすめ・人生後半の生き方」を読み進めて、ようやく読み終えた。このての本は、どうも苦手で、読書に時間もかかるし、理解できない部分が多い。

 理解できた中から、共鳴、共感したところ、教示を得たところを、もう一度読みながら、以下のように抜粋し、一行の感想を付加した。

                                

 はじめ 

「春愁」という感覚

『「春愁や老医に患者亡き日あり

 私はこの句が好きで、桜の季節になるといつも思い出すのです。

 大病院で名医とうたわれた医師が定年退職後、自宅に診療所を開き、その名医も老いがさらに深まり、患者も殆ど来なくなった。

 老医師は「こういう日が続いて、いつか誰一人訪れる人がいない時が来るんだろうな」などと思いながら窓の外を見ると、桜がちらほら散り始めている。やわらかい陽ざしの中でぼうっとしながら老医師がしみじみと来し方行く末を考えている風景。

 「春愁」という言葉はとてもいい。春爛漫の中で何となく感じる愁い。味わい深いものです。

 人生の最後の季節を憂鬱にとらえるのではなく、穏やかに、ごく自然に現実を認め、愁いをしみじみと味わう。こうした境地は、まさに高齢者ならではの甘美な時間ではないでしょうか。』

[ この俳句の様な境地になれるように心がけたいが、なかなか難しいものだ。 ]

                                      

「孤独」を楽しむ

『孤独な生活の友となるのが、例えば本です。読書とは、著者と一対一で対話するような行為です。本は際限なく存在しますから、孤独な生活の中で、これほど心強い友はありません

 たとえ視力が衰えて、本を読む力が失われれたとしても、回想する力は残っているはずです。

 残された記憶をもとに空想の翼を羽ばたかせたら、脳内の無量無辺の世界が広がっていく。誰にも邪魔されない、ひとりだけの広大な王国です。孤独であればあるほど、むしろこの王国は領土を広げ、豊かで自由な風景を見せてくれる。

[ 確かに高齢者になると、人との交際が少なくなります。しかし、私は週一で小説一冊の読書をしているので、孤独を楽しむ気持ちも分かるし、先日、少年時代までの自分史を書いてみました。確かに誰にも邪魔されない王国を少しずつ持つことができました。]

                             

「前向きに」の呪縛を捨てる

『人生は、青春、朱夏、白秋、玄冬と、四つの季節が巡っていくのが自然の摂理です。玄冬なのに青春のような生き方をしろといっても、それは無理です

 だとすれば、後ろを振り返り、ひとり静かに孤独を楽しみながら、思い出を咀嚼した方がよほどいい。

 繰り返し、昔の楽しかりし日を回想し、それを習慣にする。そうすると、そのことで錆びついた思い出の抽斗が開くようになり、次から次へと懐かしい記憶がよみがえってくるようになる。はたからは何もしていないように見えても、それは実は非常にアクティブな時間ではないでしょうか。』

[私にとって共鳴できるものです。回想して自分に綴ることは私にとって確かにアクティブな時間です。]

                              

― 第1章 「老い」とは何ですか 

「諦める」ということ

『かっては「人生五十年」といいました。しかし、今では五十歳は人生の前半にすぎません。私たちは九十歳、いや、ひょっとすると百歳まで生きなければならないのです。

 そのことをまず、はっきりと「諦めること」が必要です。

 「諦める」はマイナス思考に受け取られがちですが、本来の意味は「明らかに極める」ことを意味します

 そのことをありのまま直視することから、「老い」は始まります。

 まず、自分の衰えや疲れを素直に認めること。「諦める」ことに徹しよう、と心に決めた時期から人生の後半戦は始まると考えています。』

[ 「諦めることに徹する」ことは教えられます。]

                                    

人生の四つの季節

『青春、朱夏、白秋、玄冬の四つの季節を順番に進んでいくのが人生というものです。

 青春から朱夏にかけてが、山を登る時期だとすれば、白秋と玄冬は下山の時期ともいえるでしょう。つまり、人生には、「登山」と「下山」という、大きな二つの相があると考えるのです。同様に社会や経済、国家なども、登山と下山の時期がある。

 私の最近のモットーは、「低成長・高成熟」です。経済的な成長と文化的な成熟には、タイムラグがある。

 高度成長の時代はひたすら登っているので、後ろを振り返ったり、あたりの風景をゆっくり眺めたりする余裕もありません。そこには内面的な成熟もなければ文明の成熟もない。頂上を極めて、やがて下山していく中で、人間や文明の成熟が現れる。つまり高成熟の時代が始まるのではないか。

 高齢期は寂しいとか暗いといった見方をやめ、視点の転換をすればいい。希望と喜びに満ちた下山という発想に切り替えていくことで、新たな視野が生まれてくるのではないでしょうか。』

[今まで、人生は「登山」だと思っていた。頂上へ登ることが登山だと思っていた。下山の中に高成熟の時代が始まる。確かにその通りだと、教えられた。]

                                 

第2章 「下山」の醍醐味 ー 

歴史を「登山」にたとえれば

『人はなぜ登るのか。頂上からの絶景を期待してのことかもしれません。今まで登ったことのない高みに到達した、という達成感を求めてのことかもしれません。

 しかし、それで事足れり、とはいかないのが「登山」です。ひとしきり頂上に佇んだ後、今度はそこから「下山」しなくてはなりません。それを安全、確実にやり遂げてこそ「登山」は成り立つのです。

 山頂という目標に向かった登りと違って、下山は本当にただの付け足しの、退屈で無駄で苦痛ばかりの時間なのでしょうか。私はそうは思いません。下山は、ただの「移動」ではない。むしろ下山こそが「登山」の真髄であり、より重要なプロセスと考えるのです。』

                               

「下りの景色」は、来た道とは違う

『下り道では、登るので精一杯だった時には、振り返ってみる余裕もなかった景色が、広々と目の前に展開しているのです。足下の高山植物に気付いたり、低木の茂みから飛び出した雷鳥に驚かされたりというのも、下山の楽しみに感じられる。

 人はまた、「頂点を極める」という目標から解散され、登って来たときの前かがみとは違う姿勢で麓への道を踏みしめながら様々なことを思うでしょう。自分の人生の"来し方行く末"に想い馳せるのも、下山ならではの営みです。

 言うまでもなく、山には危険が伴います。そうした現実の登山事故が、登っているときよりも、むしろ下山時に多く起こっているのもまた、私達に何かを教えているように思います。』

[ 登山には「下山」がある事を教えられました。 ]

                                                                                

― 第3章 老人と回想力 ―

想像力を回復する

『私が発見したのは、無意識にやってはいけない、ということです。

 立ったり座ったりするときも、無意識でやろうとすると、よろめいたり、場合によっては転んだりしかねない。「今から座るよ」「今から立つよ」と、常に意識と相談することが大事です。

 私の場合、頭を少し前に傾けると、椅子から立ち上がりやすい。傾ける角度を変えたり、手をつく場所を変えてみたりするなどして、「あっ、今回は気持ちよく立ち上がれた」と思うと、面白くなります。

 衰えていく肉体をどうコントロールし、衰えをカバーして、どううまく運用していくか。自分の体と相談しながら工夫することを、ひとつの楽しみにしていく。これも視点の転換であり、高成熟期ならではの知的な活動です。

[ 下山期の人生における視点の転換、面白い、具体的なものを探してみよう。]

                                  

― 第6章 まず「気づく」こと ―

ガラクタも捨てなくていい

『最近の風潮として、とにかく物は捨てたほうがいいとされている。親の家を片づける「親片(オヤカタ)」なる言葉までできている。

 しかし、一見ガラクタであっても、下山期の人間にとっては、すべてが回想の憑代(ヨリシロ)となる。ですから無価値に思えるような物であっても、実はかけがえのない財産なのです。たとえマッチ一箱でも、コースター1枚でも、手にとって回想しているだけで半日過ぎていく。そういう幸せな時間を大事にしたいものです。

[ ガラクタの整理も、捨てる前に一品一品、手に取ってて回想してみようと思う。楽しみな日々が続くだろう。時間はいくらでもあるのだ。 ]

                       終

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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