アブラナ科タネツケバナの名前は種籾を蒔く前に水に漬ける頃に咲く花というところから付けられたことが示すように今満開の時期をむかいておりますが、湿地を好んで生育する在来種のタネツケバナより繁殖力の旺盛なヨーロッパ原産のミチタネツケバナが近年(1970年代から)急速に広がって至る所で見られるようになってきています。
私が通勤で通るコースから少し逸れた場所にある耕作前の水田にタネツケバナが、それと道一つ隔てた耕作前の畑にミチタネツケバナの群落とが見られましたのでその画像と、タネツケバナとミチタネツケバナの違いを示す画像とを供覧したいと思います。
耕される前の水田で開花したタネツケバナの群落
作付け前の畑で開花したミチタネツケバナの群落
根元から20~30本に株分かれし、高さ15~25cmに延びる。
ミチタネツケバナには根生葉が残っているが、タネツケバナには花期 には残っていない。
茎頂に総状花序、白色4弁花を付ける。円柱状の花柱、雄しべは ミチタネツケバナでは4~5個、
タネツケバナでは5~6個、果実はミチタネツケバナでは上方に伸びるのに、タネツケバナでは 側方
に伸びる。
茎はミチタネツケバナでは滑らかだが、タネツケバナではざらつく。
ミチタネツケバナの小葉は短楕円形で長楕円形のタネツケバナの小葉より小さい。
タネツケバナとミチタネツケバナの違いを一括表示しますと
蓋し、タネツケバナ属には変異種が多いため上の表に合致しないものも少なくない。