今年の大型連休中、秋田では毎日荒れ模様で、予定していた遠出も全て中止して秋田市内の自宅近辺の里山の縁などを撮影の対象となる野草の花を探して歩き回りました。
この時期、この近辺で多く見られるのはスミレ属で、スミレ、タチツボスミレ、ツボスミレ、アリアケスミレなどで、少し山際の斜面にはスミレサイシンなどもあります。
あてども無く歩き回って雑木林に差しかかったところ、積み重なった落ち葉の上に、これまでにはあまり見たことのないスミレが群生しているのに 気ずき撮影したのが下の画像です。
白花の側花弁の内側に花柱が見えないほどに毛が密生したこのスミレは私がこれまでに 撮影したどのスミレとも一致しない種類なのです。しかも、帰宅して手持ちの数冊の山野草図鑑で繰ってもみても該当する種類は出てこないのです。
そこで、時々名前の分からない植物に遭遇した際に利用している質問サイトに画像を載せて尋ねたところ、『ビオラ・ソロリア:スノープリンセス』という北アメリカ原産で日本では園芸用に輸入したスミレであると教えてもらうことができました
ところが、昨年同時期にも私の職場近くの荒れ地で名称の分からない紫色のスミレを見つけてパソコンに記録しておいたままにしておいたことを思い出し、これも同サイトに載せて尋ねてみましたところ、『ビオラ・ソロリア:パプリオナケア』という名であることが分かりました。
日本帰化植物図鑑によると、ビオ・ソロリアは北米大陸では普通に見られる繁殖力が極めて旺盛なスミレ(Common violet)なのだそうで、観賞用に持ち込まれたわが国でも逸出して野生化しているものも少なくないようです。
因みに、我が家の庭の芝生にも数年前からヒメスミレが侵入して大繁殖し、その対策に苦慮していることと思い合わせて山野草の適正保全の難しさを感じています。