このたびは、深美隆司著「子どもと先生がともに育つ人間力向上の授業」をお読みいただき、誠にありがとうございます。コメント欄にご感想やご質問をいただければ、コメント上でお返事させていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
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(深美です・・・奈良井先生にお会いしてもう5年になろうとしていますね。5年前の自分自身をふりかえってみると、今、この場に立っているということが当時の自分は想像もつきませんでした。本に書いてあるほとんどのことは、この5年間に整理をつけてきた部分になります。人間って成長するものなのですね。もうすでに、この本についても、書き方が甘かったな・・という反省もしているほどです。)
毎回の研修では、時間が足りないほどで、研修後も質問をしている自分がいます。
3年かけて教えていただいたことが、この本を読めばわかります!
なぜ人間関係づくりの授業が必要なのか。
今、社会で様々な問題が起こっている背景と子どもたちとの関係、
読み終えると、「そういうことだったのか!」と思います。
まるで、霧の中を進んでいたところを、一筋の光が当たるような感覚になります。
「A子」「B子」のエピソードは、教師としての在り方を考えさせられました。
深美先生にこんな思いがあるからこそ、人間関係づくりの授業を実践されているだなと思いました。
私は、少しずつですが、人間関係作りの授業を実践しています。
子どもたちにわかりやすく、自己理解(認知)を促し、日常生活の変容があることを感じています。
そして、私自身も子どもたちの見方や私自身のあり様も考えさせられました。
「人間関係作りの授業」が広まっていくことで、今の社会を生き抜き、その人らしさを発揮できる、
そんな子どもたちが増えていくと思います。多くの先生方にこの本を読んでいただきたいです。
(深美です・・・白鳥先生、フィードバックありがとうございます。研修の後の夜の会では、いつも白鳥先生と話をしている私がいますよね。二年前でしたか、初めての夜の会の時に白鳥先生が松代から車で駆けつけてくれたことに感動しましたし、いただいた「ざざむし」を自慢げに職場の仲間に紹介していた自分がいました。また、今回も楽しい夜の会にしましょう。劇の慰労もありますしね。よろしくお願いいたします。一歩一歩進んで下さっている白鳥先生に感謝です。このフィードバック、Facebookに転載させてもらいますね。)
(深美です・・・西校長先生、お忙しい中でフィードバックありがとうございました。確かに、もう5年経ちますね。意岐部中学校へ初めて招いていただいた時は、ほんとに私、駆け出しだったと思います。昨年の盾津東中学校での私の経験は、本格的な授業コーディネーションとしては、初めての経験でしたので、ほんとうに勉強になりました。そして、今回は縄手中学校での研修。西校長先生に育てていただいたと言っても過言ではありません。しかし、このように理解して支えてくださる方々が、まだまだ数えるくらいしかおられないのが現実です。益々、精進を重ねなければと感じるこの頃です。これからも、ご支援よろしくお願いいたします。)
本の中にある「指導上の困難がある学校こそ、人間関係づくりの授業を組織的に」という言葉を胸に刻んで、今後もプログラムの作成と実行にあたりたいと思います。深美先生、また山直中と芳野のご指導をお願いいたします。
(深美です・・・芳野先生、お忙しい中、フィードバックありがとうございました。私も実家が岸和田ですので、義理人情の人間関係のなかにも、ガイダンスカリキュラムが特に必要なのではないかということを実感する場面に遭遇することがあります。ところで「指導上の困難のある学校」とはいったい何なのか? というところですが、これはあくまでも教員側から見たものでして、ほんとうは、「子ども目線からみてどんな学校であるか」ということが大事だと思うのですね。実は、そういう見方を実現してくれるのがガイダンスカリキュラムであると思っています。これからもよろしくお願いいたします。)
早々に著書を送っていただき、ありがとうございました。すぐに読み終えコメントを、と思いながらついつい遅くなってしまいました。
まず、深美先生の成育歴、教師歴、そして研究歴の上に、同僚との協同を重ね、人間関係学科という領域を体系化された歩みがとても分かりやすく、現場でこそ作り上げられてきた研究だと感じました。また、具体的に生徒たちに力をつけることができる(しかも楽しい!)授業であり、再現性のあるカリキュラムだと改めて感じました。
私自身が松原七中でフィールドワークをしながら感じたのは、まずは定期的に体験型授業(エクササイズ)を行う重要性と効果でした。さらにさまざまな意図や仕掛けに裏打ちされた手法によって生徒たちが自己開示をし、それを認め合い、深め合い、さらにつながりあう瞬間を目にしましたし、その中で絆や安心感に支えられた意欲が高まる過程を見せていただきました。
印象深かったのは、生徒だけでなく、教師も保護者(大人)も主体性と依存性との間で揺れ、子どもたちに良くも悪しくも影響を与えていること、社会が複雑化しているように見えて、実は情報化、IT化、新自由主義化などの影響で人間関係のスキルに関しては単純化・硬直化してしまい、子どもが学ぶ上でのモデルもトレーニングの場も消失してしまっているのだなあと感じたことでした。だからこそ、人間関係の複雑さや多層性や面白さは体験しなければ理解できないし、繰り返さないと定着もしないわけで、「子どもたちの現状に合わせて臨機応変に」と道徳授業や学級活動で単発的にグループエンカウンターを取り入れても効果が見えにくいことも改めて考えさせられました。
小1プロブレムや中1ギャップを例に幼小中高の学校間連携の重要性の部分も興味深かったです。ギャップの存在を認識しつつ、多少の支援もありとしながらも、そのハードル(ギャップ)を超える中に成長のバネ(きっかけ)が隠されているはずで、中高一貫等でそのハードルを経験しない生徒たちの育ちを懸念していた私は、成功体験も失敗経験も、そしてモデル的な存在も少ない現代の子どもたちにただ「がんばれ」と励ましても、それは一定の子どもたちが躓くわけだよなあ、だから連携によってそのギャップ(段差)を小さくしてあげないといけないんだなあと感じました。
さらに、人間関係の醸成と学力向上やいじめの根絶との関係についても数々の研究があったわけですが、それが効果を生みにくかったり、長続きしない現状がありました。「教師に求められる7つの力」で明らかにされているように、教師の指導力が現代社会に対応しながら伸びていないことも要因だと感じます。体罰が禁止され、教師への尊敬が薄くなる中で、「子どもをホールドする力」をはじめ、教師自身の育ちや学びにとらわれない、教師の子どもを見て対応する力や臨機応変に引き出しから教材や手法を提示できる力が求められているように感じました。今の学校が苦しんでいる要因は教師教育(指導力の継続的な向上)なしにシステムや他への依存で解決しようと(時には逃げようと)としていたからだと感じました。深美先生が英語教師としてファシリテーション的な授業に手ごたえを感じ、その上であの若手が多い学校(七中)の中で教師としてのモデルを示しながら、しかも教師が成長する舞台や階段を用意しながら力をつけさせ、教師力をつけていったことの有用性も感じたところです。
そんな中で考えたことが、こんな現代の中で、または未来に向けて、どんな人(子ども)を目指して育てていくのか、と改めて見えなくなったことです。もちろん、さまざまな価値観や生き方、個性や特性、文化や歴史、宗教などによって、一つの理想像に集約することはできません。それでも「キーコンピテンシー」などという国際標準な学力(能力)も議論されてきた中で、日本らしい?目指す子どもや大人像などの議論なしに(つまり目標なしに)なんとなく目の前の子どもたちに精一杯、教師が手を尽くしているのでは・・・なんて考える瞬間もあり、「人間づくり」の難しさをふと思ったところでした。
深美先生の研究はひと段落はつきつつも、
さらなる高みに向かって進まれていると拝察いたします。私も現場の人間として、専門となりつつある特別支援教育の視点より、子どもたちの「ちから」を育むあり方について、研究・実践を重ねる努力をしなければと思いました。
深美先生、これからも私たちの先導として
よろしくご指導ください。
一度お会いできれば、と思っております。大阪に行く際には連絡するつもりです。
取り急ぎ、感想とお礼まで。
(深美です・・・上野さん、コメントありがとうございました。私は現場にいたときに、上野さんから励まされた言葉があります。多分、これは二人で話していた時にも言ってなかったと思うのですが・・・上野さんは覚えてくださっているかわかりませんが、「深美先生は、相談する人がいないのですね。」という言葉です。これが、なぜ励ましかというのは、私と上野さん以外の人にはわからないと思うのですね。私は上野さんからのこの言葉を励ましとして確かに受け取りました。つまり、・・・この分野を切りひらいていくのは、あなたですよ・・・というメッセージだったと思っています。
この言葉で、私は、ほんとうに心がスッキリとしました。そして、自分が何をしなければならないのかが解ったのだと思います。ほんとうに、ありがとうございました。大阪へ来られたときは一杯やりましょう。楽しみにしております。)
先生の本をさっそく読ませていただき、平素から、子どもたちの人間関係能力の衰退に
危惧をし、演劇を取り入れた授業を考えていただけに、先生の本は「なるほど、なるほど」と
うなづきながら、読むことができました。今後とも先生の著作にあたりながら、勉強させていただきます。
ワークショップの大切さも実際に受けることで実感できました。ありがとうございました。
(深美です・・そうですね。演劇自体がワークショップなので、それを整理しながら実施していくと、効果的なものになるでしょう。やってみて、かんじてみて、ふりかえり、シェアするというプロセスが大切なのだと思いますよ。)
初めてメールいたしました。
私はA県にあるB中学・高等学校で
中学1年生の担任をしておりますMと申します。
本校は中高一貫として、今年度より初めて中学校を立ち上げました。
現在1年生のみの在籍です。
私も16年間高校の教員をしていましたが、
初めて中学校のクラス担任をしています。
高校生とは勝手が違う中学1年生を前に、格闘の日々を送っておりました。
特に高校にはない「道徳」の授業や生徒指導的な対応が
どうしても手さぐりになってしまいます。
そんな折、2学期になって生徒が1人学校をやめてしまいました。
さらに、現在もう1人不登校になっている生徒がいます。
私自身どうしていいかわからず茫然自失しているとき、
偶然深美先生の書籍に出会い、学級づくりのヒントをいただいた気がします。
特に「主体的」な姿勢を育てることで、
クラス全体が攻撃的でない、認め合える雰囲気を作れるということに共感した次第です。
居心地のいい、オープンなクラスにしていくべく、
今後も継続して人間関係づくりの授業を心がけたいと思います。
他の書籍も参考にさせていただき、授業に生かしていきます。
また、先生の実践されてきたプログラムがありましたら、
ぜひ学ばせていただきたく、送っていただければ幸いです。
改めて教育の奥深さを実感しております。
また、なにかありましたら、メールを差し上げたいと思います。
書籍を購入して読んで下さったのですね。ありがとうございます。
新設の中高一貫校、中学一年生のみということですか。
それだけでも、いろんな困難さが生まれてきますね。子どもどうし、先生どうしの
つながりや一体感を生み出すのにご苦労されていることでしょうね。
わたくしの書籍が、役に立ってくれればありがたいことです。
今の教育には「依存的」「主体的」の尺度がありませんので、
先生自体も「コミュニケーションが苦手・・・」というようなことを平気で口にしてしまうような実態がございます。
ほんとは、目標をしっかりと定めて、しっかりと進んでいかなければならないのに・・ですね。
コミュニケーション能力の核(コア)は、自分自身との対話です。そこに、他者とのコミュニケーション
がついてくるだけであって、能弁であったりする必要は全くありません。自分自身との対話こそが認知力の
向上につながるのですね。認知力が向上すれば、自然と主体的になってきます。
そのためのツールが人間関係づくりのプログラム、ということです。
壁にぶち当たった時に、深美先生からこの本をご紹介頂きました。
この本を読んで、学校現場で深美先生が取り組んでおられる人間関係の授業の中の核である
主体的に生きる、アサーティブな在り方というのは、
今の私にとって最も必要なことではないかと気づきました。
相手の反応を受け止め、
その後自分はどうしたいのか、周りに合わせるのではなく
確固たる自分を持った上で相手に示す。
そして協力する必要があるならば協力する
これは私の前にまさに立ちはだかっている壁です。
これは、学校現場だけではなく
人間関係の本当に基礎であると痛感しました。
今このタイミングでこの本と出会えたことに感謝しています。ありがとうございます