
中島京子著、読売新聞朝刊連載
読売新聞の朝刊に、2021.4.18まで連載された小説です。
中島さんの作品は、「小さいおうち」しか読んでおらず、本作が二作目に読んだ作品です。
母子家庭の母親が、スリランカ人と知り合い交際しますが、様々な事情で結婚まで時間が掛かりました。
人柄の良い彼は、娘にも気に入られ、ようやく結婚することになった時・・・。
本作では、外国人労働者の厳しい在留条件を背景として、ある家庭の親子とスリランカ人が経験する不条理な体験を物語っています。
おぼろげにしか知らない外国人労働者の現状が、少し理解出来ました。
大分前に、知人の知人が外国人と偽装結婚していて、本人が急死し、相続問題の解決の為に、知人が大変苦労したことを思い出しました。
本作を読んと、当時と今とでは運用が全く異なるようです。
重くて辛い社会問題を織り交ぜて、人々の絆の有り様を描いています。
難しい問題を平易な文体で具体的に示してみせる作者の力量が素晴らしいと思います。
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○中島京子
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評価は4です。
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