猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

露一滴の人生

2008年04月23日 | Weblog
人生は「露一滴のようなものだ」と父親がよく言っていました。
昨晩一枚の葉についた夜露が、”ぽとん”と地上に落ちるくらいのはかなさである、といっていたのでしょうか?

死とは、生きているときに自分が意識しているほど、他人にとっては重大事なことではなく、「露一滴が地上に落ちるくらい」のありふれた瞬間的な出来事であり、誰もが忘れ去ってしまうものです。
こういうような「儚さ」を知れば知るほど、我欲を捨てて綺麗に生きたいというのが人情です。

人間は背負っている欲を歳を取るごとに捨てながら生きているのだと思います。
そして最後は欲もなく身軽になって死んでゆくのではないのでしょうか?

今は「ピンピンコロリ」などと苦しまないで楽に死にたい人が多いようですが、それよりも我欲に固執しながら死んでゆく苦しさは大変だと思います。
世の中には、そういうために宗教というものがあるのですから、ありがたいものです。


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