言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

人は「見た目」が大切!?

2006年02月20日 | 言葉
こんな記事を見つけました。
『人格・社会心理学会ジャーナル』という月刊誌に発表された、電子メールによるコミュニケーションについての研究です。

自分がメールを受け取った時、90%の人は相手のメッセージの意味合いを正しく捉えているはずだと考えているのに対し、実際には50%くらいしか伝わっていない、という実験結果が出たといいます。
また自分がメールを送る時には、80%の人が「自分のメールの意図は相手に正確に伝わるはずだ」と予測している、という結果もありました。

大変おもしろい研究だと思いました。

電子メールからは、相手の表情やしぐさは一切伝わりません。
手書きではないため、文字の形から「見えてくる」情報もありません。
写真を添付したメールでなければ、純粋に「言葉の持つ力」だけで相手に言いたいことを伝えなくてはなりません。
その「言葉による意思伝達」の成功率がわずかに50%だというのです。
言葉の持つ危うさを示す、ある意味で恐ろしい実験結果でもあります。

最近のベストセラーの一つに「人は見た目が九割」という本があります。
この本の主旨は、決して「人は中身より外見が大切」ということではありません。

「人が何かを伝えようとする時、言葉によって伝わる情報よりも、表情やしぐさなどから伝わる情報の方がはるかに大きい」

ということです。
外国人と話していて、まったく言葉が理解できなくても、相手が今どんな気持ちでいるのかは、顔を見ていれば想像がつきますよね。
そうしたノンバーバル・コミュニケーションが重要だと説いているわけです。

特に日本人は、言外に言いたいことを伝える、というコミュニケーションを重要視してきました。

「言わなくても分かるでしょ?」
「一を聞いて十を知る」
「目と目で分かり合える」

といった具合です。


しかし、ネット社会ではそうはいきません。

言葉によっていかに伝えるか。
言葉をどのように操り、相手の心を捉えるか。

人と人とが、顔を合わせずにコミュニケーションをとらなくてはならない、そんな時代だからこそ、言葉の持つ意味合いが重要になってきているのだと思います。
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