Dream Gate ( 中野 浚次のブログ )   

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目指すは箱根駅伝!!  映画『風が強く吹いている』

2009-11-01 | 本日の○○
      



        映画『風が強く吹いている』を公開初日に観てきました。
   
        正月に箱根駅伝を見るのが好きだった。
        「紅白」を見ないときはあっても、箱根駅伝は欠かしたことがない。
        「箱根駅伝」への熱い思いは今も変わらない。
        ”走る”という行為だけで、見る者の胸をこれほど熱くもやすのは何なのだろうか?

        この不安な時代に、何の目的もなく生きている若者が、「箱根」という壮大な夢が
        あればこそ、仲間と固い絆を結ぶ喜びと、夢を追いかける充実感を知り、自らの限界に
        挑む姿は、決して絵空事とは思えない現実味を帯びて迫ってきます。

         



       絵空事といえば、主人公のハイジ小出恵介)カケル林遣都・↑画像)はともかく、
       あと8人は、寛政大学陸上競技部とは名ばかりで、クイズマニアや漫画オタク、双子に
       司法試験合格者、アフリカの留学生たちだ。
       10人必要な競技にぎりぎりの10人で挑む。
       しかも大半が陸上競技は未経験。言わば素人ばかり。
       ひとことで言えば、寄せ集めの即席弱小陸上競技部が箱根駅伝を目指すストーリー。


       ありえな~い
     
       という設定。なのに、ずんずん心がわしづかみにされていく。
       文句垂れつつ練習に励み、走ることの意味を観客に問いかける。

       「走る」ことがこの映画のウリなのだが、その映像はことのほか美しい。
       空撮、クレーン、車輌撮影、ハイテク化された情報網などが駆使されて迫力がある。
       小旗を持って応援するエキストラも何万人かが動員された。
       しかも出演の若手俳優たちが、演技以前に求められるトレーニングも熾烈を極めたという。
       ことに神童という綽名の橋本淳が、田舎のおふくろさんと電話するシーンは泣けちゃいました。
       それと千住明の音楽がいい。





       
       ご存知だろうが、箱根駅伝は往路復路を合わせて全長217,9㎞。
       鶴見から戸塚までの23,2㎞は各校のエースが集う。
       花の2区と呼ばれるだけに、走行距離が長く、後半は権太坂の難所が選手たちを待ち受けて
       いる。

       湘南の海岸線、トンネル、芦ノ湖、富士山へとめぐりるましく変化する景色に、学生たち
       の過去の挫折や複雑な家庭事情が重なる。
       そこにいない9人は今その瞬間を走る一人に呼吸を合わせる。
       彼らの感情の起伏がストレートに伝わってくる。
       孤独な走りの中で知るのは?一本の襷を通じて、自分以外のだれかを「恃(たの)む尊さ」に
       気づいていくのだった。
  


       

       主役を演じた小出恵介(↑画像)さんが舞台挨拶で言った。

       観客の皆さんに襷(タスキ)を本日お渡ししました。あとは、一人でも多くの人に、
       このタスキをつないでほしいのが僕の夢です・・・と。
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