風薫海航空翔

カゼカオル・ウミワタル・ソラカケル Presented by 柊(syu)

網走回想録

2005-10-11 08:53:43 | 旅たびたび
             

近所のスーパーで「駅弁・空弁祭り」開催中。
北海道・石北本線の網走駅名物「かにいくら弁当」を購入する。惜しげもなくのせられたいくらとカニのコラボに、休日の朝から幸せに包まれた

北海道放浪中に何度となく立ち寄った網走駅。旭川・札幌と並ぶキーステーション駅なので、電車での移動のときには必ず乗換駅になった。重い自転車を担いで(分解して袋詰めしてあるけど)網走駅のホームと階段を「ひぃぃぃっ!うっ腕がもげるぅぅぅっ~重い~っ!!」と泣きながら歩いたなぁ(シミジミ)。

網走と言えば、アレですよアレ。高倉健のアレ。そう、刑務所。
今でも現役の網走刑務所。日本広しと言えども、観光バスがやってくる刑務所はあそこぐらいです(笑)。そういうワタシも見に行ってしまったけど。何のことはない、普通の刑務所でした。
市内には「網走監獄博物館」という何とも物騒な名前の博物館(というよりテーマパーク?)があって。昔の監獄をそのまんま移築して展示してある。天井にはリアルに脱獄しようとしているマネキンがあったりして。何とも摩訶不思議な観光地である。お土産物には「ムショの臭いメシ弁当」がある・・・というのは嘘ですが
冬には流氷が辿り着く街としても知られている。生まれて初めて流氷を見たとき、氷の塊がゴロンゴロン無秩序に流れ着いているのを見て、「流氷って海が凍るんじゃなくて、氷の塊がやってくるのね・・・」と自分の無知にちょっと唖然とした。波の音が全くしない、というのも不思議だったなぁ。旅人の間ではかなり有名な「北浜駅」の喫茶店であったかいハーブティー飲みながら、釧網本線のローカル線らしい車両が流氷となんとも似合ってる景色をいつまでも見ていた。

そんな旅の思い出と共に、「かにいくら弁当」を食べた
あのとき長年勤めた職場を退職して長期の旅に出る決断を下したことが、自分の人生にとってターニングポイントだったんだなあ、と今なら思う。目に見える収入や生活レベルは下がったけれど、目には見えないけれど確かな人生の宝物を持って帰ってこれた。「かにいくら弁当」だけでも旅が語れるほど、充実した旅をしてきたんだ。オリジナルな人生を歩いてる手ごたえって、こういうときに感じるのかもね。