桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

狭山事件映像

2016-10-24 | Weblog
今日は狭山事件の石川さんが取り調べられた経過を録音したテープを再現した映像を見た。
同じ体験をした者から見ると、実に判り易い。石川さんが事件に付いて、全く知らないことは、その映像を見れば、一見明瞭だ。このような録音がありながら、なぜ裁判官が自白の嘘を実抜けないのか、俺には判らない。きっと、裏の裏の裏を見抜く頭が良いと自負する人間は、これを素直に見られない、感じられないのだろう。可哀想な話だ。
こね映画を作られたのは山際監督。著名な映画監督だが、取調室で追い詰められる石川さんが、見ていて苦しくなるほどに描かれてる。
狭山事件は、また新しい闘いの力を得たと感じた。

このくらいは言えよなぁ

2016-10-24 | Weblog
松井大阪府知事が沖縄警備警察官を擁護したとき、追及した府会議員は、却ってやり込められていた。
売り言葉に買い言葉だとしても、警備警察官の任務は抗議者をも守るべき立場だろうよ。雇われ警備員じゃあるまいし、公務員として国民に奉仕すべき立場の人間が「土人!」などの暴言を吐くことが許されるはずはない。
あぁそれなのに、若い議員先生は「あなたは発言の総てを知ってますか?」などとやられて打ちきりだ。この追及議員も、あの警備警察官の発言が許されない基本を理解していなかったからだ。
この程度が政治だもの、実に人間の質が浅いと言うしかない。

柏映画会

2016-10-23 | Weblog
今日は柏での二人の死刑囚、上映会だった。
俺は上映会後に、なぜ冤罪は作られるのか、ということで話をして唄った。
150名も来て下さったろうか。
上映会後に話をしたが、驚いたのは、ほとんど映画を観た人が帰らなかったことだ。
警察は犯罪的に冤罪を作り、検察は警察の作った犯罪的な冤罪を維持するために詐欺師的なことをし、それを見逃す裁判所があって成立する冤罪に付いて話したが、反応は素晴らしかった。歌も3曲、唄ったが、10枚、持っていったCDは、アッという間に無くなった。
必ず冤罪を作る司法制度は変えられる!そう確信したなぁ。だって、今日のような人を増やせばいいんだもの、楽勝。正義や真実は、すぐに社会に受け入れられるさ。
みてろ、悪党警察と腐れ検察。期待していてね、悪党警察と腐れ検察で悩んでる真面目な人たち!!

この傲慢

2016-10-23 | Weblog
今、国会で審議されている法律にTPP法案がある。環太平洋の各国が自由に貿易を行おうという条約だが、これには重大な問題がある。
法治国家である日本は、一応、憲法があり、その下に法律があって運営されるが、憲法と法律の間には条約があって、もしこのTPP法案が条約として国会承認されたならば、法律の上位に位置して存在することになる。だから、外国の企業が自分たちの利益にならない法律を持つ国家に対して訴訟を起こす権利を持つことになる。
日本には消費者を守る法律があって食物の安全が守られているし、国民保険によって命も等しく守られているが、これらも規制のない国や自由診療の国による異議が申し立てられれば破壊されることになる。
非常に重要な法律なのに国会審議には、まるで裁判のような黒塗り書類しか提出しなくて、どこがどうなるのかの詳細が判らない状態だと言う。マスコミも、その重要さを報道しない。
この数日、自民党の「強行採決」発言が問題にされているが、多数の傲慢をさらけ出すテレビ映像を見ていて、ここに天罰はないものかと思う。
圧倒的な多数に傲っているのだろうが、「強行採決で解決!」と発言する自民党議員に対して、会場から上がる笑い声は哄笑で、野党の抵抗などをバカにしているのが見え見えだ。
TPP法案にある問題性は日本国民の生活を侵すことも認識出来ない、その無知蒙昧も含めて、自民党の傲慢さが赦せない!

勉強会

2016-10-23 | Weblog
昨夜は、布川事件の経過を例に冤罪事件にある問題や教訓を話して欲しいと依頼され、救援連絡センターの集まりに行った。
場所は新橋駅に近い生涯学習センター。
その場所は、何時も新橋にあった当時の救援会へ行くときに通った経路にあるが、その救援会も東京都本部から支援を拒否されている今、その拒否の一因らしい皆さんに招かれて行ったのが、何とも不思議な感覚だった。しかも、「来て話して」と声を掛けて下さったのが、俺の行動を「昌司は、どこへでも行って良いんだ。どこへでも行って好きなことを話して来い!!」と言ってくれた中田直人先生の友人である足立関東学院大学名誉教授であったことも不思議な感覚だった。
もちろん、昨夜も救援会に支援された力の大きさゆえに勝てたことを話したし、救援連絡センターの皆さんは、俺の立場を知って招いてくれた。
中田先生が繋いでくれたお陰で、色々な人たちに出会って、俺に成し得ることもあることを感じて、改めて中田先生に感謝の夜だった。

呆れた話だぜ

2016-10-22 | Weblog
この世の中は子供が産まれて、常に若者を育てなければ成り立たない。と言うことは、若者が育つ社会でなければ衰退するし、何時しか消滅するしかないのだが、今の日本は、果たして持続される社会になっているだろうか。
電通の過労死報道には呆れるしかない。
電通と言えば広告界を仕切り、蔭で日本を操るとも言われたりするが、押しも押されぬ大企業だ。そこで明日の日本を支える若者が過労自殺するなんて、余りにも異常過ぎる。
人を金儲けの手段にしている日本の資本主義だから、これは必然的な悲劇と言えるかも知れないし、電通だけの問題ではないだろうと、俺は思っている。
組織のために人間がいるのではない。人間のために組織は作られている。会社とて同じだ。人間社会の必要として作られた会社は、人間が生きて行く手段でしかない。人間社会の目的は人の歴史が継続され、維持されることにあるのではなかろうか。
明日の日本の宝である若者を殺すような国家社会は組織として狂っている。
日本に未来はないのかも知れないよね。

原発の幻

2016-10-21 | Weblog
原発を推進する人たちは、廉価で経済活性化に必要と主張して来たが、福島事故の復旧に5兆円も使われ、それが電気料金に転嫁されたことを、なんと言うのだろうか。
原子力発電が高くつくことは、最早明白だ。それでも原発にしがみつくのは、それを使えば利益が上がるようにされた税制での法律があるからだ。
なぜ原発を使えば利益を上がるようにしたのかと言えば、原発が生み出すプルトニウムが原子爆弾という兵器に変わるからだろう。プルトニウムを所持することは潜在的な核所有国であり、自民党などの政治家に繋がる連中には核兵器所有の欲求があるからだ。
原子力発電は人類の未来に禍根を残す産業であって、それは福島事故が示しているが、原発が生み出す金の毒に犯されてしまったマスコミを含む大企業は、その事実に目を閉ざすばかりだ。
この連中が目を醒ますのは、きっと回復不可能な大事故の再発後なのかも知れないが、それを許すかどうかは国民次第だ。
騙されたなんて言っても、そのときは遅いよね。

こんなのがいるから

2016-10-21 | Weblog
沖縄の米軍基地拡大に反対する人たちを押さえるために、多くの県から機動隊員が沖縄に派遣されている。辺野古基地造りでの海上保安庁員の暴力は、それを撮影した映画で見ているが、本来ならば国民を護るべき存外が国民に暴力を振るうのかといえば、海上保安庁は国民を護るのではなくて権力者の思い描く国益を護る犬となっているからだ。アメリカを楯としと日本国土を護る、そのためには一部の国民の苦しみはやむを得ない。そう考えるのだろうが、これは誤った考えだ。
国民の総意で成り立つ日本国にあって、その存在を否定されたり、苦しみを受けたりして良い人は、1人たりといていてはならない。国家、公益と言えば、個人の存在は否定されても仕方ないと考えるのは、民主主義を理解しない思想だろう。と書けば、では個人を尊重して国家が消滅するようになって良いのか!と反論する声が聞こえそうだが、そんな極論は意味がない。誰が、どこが日本国土を奪うのだ。中国?ロシア?北朝鮮?
馬鹿げてる。
そのために政治があるのではないのか?国家間の利害を解決すべきが政治力なのに、その力量のない政治屋の弁舌に騙されているだけだ。
アメリカ軍が日本に駐留するのは、日本を護るためではない。日本国土を使ってアメリカの利益を護るだめだ。そこを見抜けずにアメリカ軍基地を造る手先になることは、日本に対する裏切りだろう。
海上保安庁の暴力に続いて、今度は機動隊員が「土人!」などの暴言だ。
ここにも犬がいるが、何を護るべきかを弁えない、こんな連中が機動隊と来ては、平和や安全を求める国民には悲劇の極みだろう。
その上に、橋下人気に乗じて知事になったに過ぎない奴は、この機動隊員を激励した上に「どっちが混乱を起こしているのだ」と言い放った。
国とは、なんたる存在か。国家とは、何によって成り立つか。
そこから学ぶべき輩が多すぎるよ。
こんなのがいるから日本は世界をリードする国家になれない。

頭脳明晰バカ

2016-10-20 | Weblog
頭脳明晰だからとて、頭が良いとは限らない。明晰な頭脳には瑕疵があって、社会常識を受け入れないところがある。特に、司法試験に合格して人を裁く公務員になる思考の連中には、この瑕疵が明瞭だ。
高知白バイ事件の抗告審で高松高裁は棄却決定を出した。
その判断中身は、今までの頭脳明晰者と同じ過ちを重ねるだけだ。ブレーキ痕なる警察の主張を、総ての反証を凌駕する不動の証拠と位置付けてしまい、有り余る矛盾を退けてしまう。絶望的な頭脳明晰と言うしかない。
バスは停まっていた。裁判官が動いていたと判断しても、何も事実は変わらない。バスの乗っていた仁淀川町中学生22名と先生3名。バスの後ろから自家用車で引率していた校長先生。総てが「バスは停まっていた」と証言する。なのに、裁判官は「動いていた」と認定する。
なぜだ?
ブレーキ痕があるからだ。俺たち普通の社会人は、20名を越える人たちが口を揃えて証言すれば、その言葉を信じる。事実を曲げて偽証することはあっても、26名もが同じ嘘を語れないと判るからだ。しかも、事故があって10年にもなるのに、誰1人として「偽証だった」と語る人はいないからだ。「どこでも、何時でもバスは停まっていたと語る」と言う人ばかりなのに、裁判官だけは信じない。
きっと頭脳明晰者は、頭脳明晰でない者を信じないのだろう。でも、警察の嘘には騙されてしまう。
「衆人監視の中でバスのスリップ痕を捏造することは不可能だ」と判断するが、あのときの事故現場検証は異常、異例だった。何しろ、検証に集まった警察官は40名もいたと言うし、高知県警交通局長が、直々に現場に来ていたと言うから驚く。
県警交通局のトップがいたのは、なぜか?
それは、県警にとって、それほどに重大な事故だったと言うことだ。
白バイがバスに当たられた事故だとしたらば、それほど重大だろうか?
違う。高知県警が公道を白バイの訓練に使用させていたために、もし白バイが原因で起きた事故ならば、自分たちにも責任が及ぶことが重大問題だったからだ。それで多数の警察官を集めて監視の目を眩まし、警察が不正をするなどとは思わない、そして現場検証で警察官が何をしようが、それは必要な行動としか思わない庶民を誤魔化してスリップ痕を捏造したのだ。
バスは重いので時速10キロ程度のスピードでも1メートルのスリップ痕は残る、などと判断する頭脳明晰は、俺には狂気としか思えないよ。東住吉事件のガソリン7リットルを車庫に撒いてライターで火を点けた、火傷はしなかった、とする自白を事実と認定して無期懲役で20年も拘束した、頭脳明晰者に勝るとも劣らない頭脳明晰だ。
いかに馬鹿げた判断でも判決は判決。また冤罪者の想いは裏切られた。
しかし、真実は変わらない。闘い続ける限り、 必ず勝つ日は来る。22名の生徒、4名の先生、この人たちが目撃、体験した事実は変わらないからだ。
辛い話だが、闘うしかない。頑張ろう、片岡さん!!

飲み会2日目

2016-10-19 | Weblog
昨日はラジオ番組の録音だった。痴漢冤罪被害者の矢田部さんに出て貰って、その経験を語って貰った。
常々冤罪を背負わされた人の苦悩は、その人が人生で背負っているモノの多寡によって決まる。家族を背負い、生活を背負っている人となれば、生きて行くことに絶望したりもする。
矢田部さんは一審が有罪。高裁で逆転無罪となったが、聞けば「もし有罪になったらば裁判官の席に駆け上がって首を切って自殺し、裁判官に返り血を浴びせてトラウマを背負わせてやろうと思った」そうだ。
奥さんも心身不調に陥ったと言うし、会社も解雇。復職しても居心地が良いはずもなく、失ったモノの大きさを語った。
それに反して、全く反省もしないし、責任も取らない警察、司法。日本が欠陥国家であることを示す矢田部さんの冤罪だ。
録音後、築地署公妨でっち上げ事件の二本松さんの店に行って、日大法医学部名誉教授の押田先生も交えて歓談。カラオケまで行って楽しい飲み会だった。