桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

名張事件

2012-02-01 | Weblog
先般、名張事件の再審で抵抗を繰り返していた検察が、「これ以上に鑑定は行わない」として、いよいよ名張事件も決定に進むことになった。
この件で朝日新聞は、女性と男性の連名で署名記事を掲載したが、この記者たちは事実を確認したのだろうか。「検察の主張が正しいと鑑定結果が出たから、これ以上は必要ないという」とかあったが、弁護団は検察の主張が事実を捻じ曲げたものだと反論しているのを知らないのだろうか。どこに検察の主張が正しいとなった鑑定結果があると言うのだ。検察の主張は、結果を捻じ曲げているだけではないか。
今までの冤罪事件で、どれだけ検察が嘘を重ねて来たか、この記者たちも知らないわけではあるまいが、今の時代に検察の言いなりの主張を掲載するなどはジャ-ナリストがしての見識がなさすぎる。こんな記事を書いて検察に阿てどうしたいと言うのだ。
ことは人の命が掛かった問題だ。総てを捜査側の垂れ流す情報ばかりに依拠して報道し、マスコミが冤罪のお先棒を担いできた歴史を自戒して欲しいと、かなり怒りを感じる記事だった。

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