桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

例え麻原であっても

2018-07-06 | Weblog
オーム真理教事件の関係者、7名が処刑されたと公表された。
邪教の蛮行に付いては、俺が書くまでもないし、絶対に許されない犯罪であることも、また書くまでもない。しかし、如何に非道な犯罪を犯した人たちであったとしても、俺は死刑には反対だ。
国家とは1部の人たちの意見が優先されるものではない。
死刑に賛成する人もいれば反対の人のいる。賛成多数として死刑制度を維持する日本だが、人の命こそ、この社会を構成する根源であり、1人ひとりの命に依って維持される国家が、自らを構成する国民の命を奪うことは、絶対に許されてはならないと考えるからだ。
今日のニュースでは、オーム真理教によつて殺害された遺族の会見も流された。そのコメントに異を唱えられる人はいまい。愛する家族を理不尽に奪われた傷みは、どのような手段を尽くしても癒やされまい。復讐の思いを語って当然だが、俺は、あえて異を唱える。
日本の死刑制度は、被害者家族の復讐心を利用して社会体制維持の威嚇として存在する。
確かに,殺された人の思いは殺すことでしか償えないとする論は、目には目を歯には歯を!で判り易いし、受け入れる人が多いのかも知れないが、それ為政者の未熟さを隠すものだろう。
命は、誰もが1度限りであり、かけがえのないものだ。だから命の尊さを殺害行為で犯した人は、自分の命で償うしかないという論が生まれるのだろうが、しかし、それは国家が言うことではない。
国民1人ひとりの存在で成立する国家は、たとえ殺人犯の命でも大切にする哲学があるべきなのだ。そういう国家になってこそ、弱い人や力の無い人など、弱者のみならず、国民を護り、大切にする国家になり得ると、俺は考えている。
だから、たとえ麻原などの殺人犯たちでさえも、その命を奪ってはならない。
では、非業を死、理不尽な殺害行為で命を奪われた人の傷みは、如何に癒やすのか。そして、愛する人を奪われた人たちは,如何に癒やすのか、だ。
それこそ国家がプロジェクトを組み、殺人犯たちの命をも大切にする国家として、命の尊さ、大切さからの癒しを行うべきなのだ。
死刑は殺人だ。誰が行っても許されない。
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6 コメント

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Unknown (Unknown)
2018-07-06 18:20:24
もし、桜井さんの複数のお身内のかたが、あの地下鉄に乗っていたとしても、反対ですか?
桜井さんではないけれど (柳田 豊)
2018-07-06 23:59:15
 私なら反対です。
 犯罪者を殺してどうなるのですか?
 愛する人たちが生き返るとでも?
 それどころか、事件の真相が永遠に闇に葬られてしまいます。事件の真相がわからなければ、事件の再発も止められないでしょう。
 再発して、その結果、あなたやお身内が殺されたとしても構わないのでしょうか?
 
岩波書店「世界」、袴田事件・特集号 (神月・拓海)
2018-07-07 01:02:58
毎月の10日発売だと思ひますが、いわゆる左派層の化石か、シーラカンスか、行き倒れ者が、右手に握りしめていた冷たい・おにぎりの様な、岩波の月間・総合雑誌です。これに、大阪の青木恵子さんも一文を寄せているとの由です。皆さん、
 こんな雑誌は、買わないで、公立図書館で読むか、頁を複製すれば十分です。私は買って保存しますけどね。西の、鈴鹿事件の裁判闘争も支援します。不二。
Unknown (森利行)
2018-07-07 11:03:06
すみません、了承もなくfbのコミュニティーの方に転載させていただきました。
先便の一字訂正です (神月・拓海の美人秘書)
2018-07-07 12:55:11
月間→月刊、です。神月は時々に、週間誌とも書いて周囲の人々に、クス・クス・笑われておりまして、アタマは切れますが、どこかぬけているところがあります。尚、昔、一時的に岩波書店の編集部には、志賀直哉の息子が居たそうです。地方小都市の、いわゆる駅前書店は、毎月、続々と閉店、真っ逆さまに「文化」は死滅しつつあります。 J R ・国分寺駅前の、小書店経営の・ご夫婦、ガンバレ。
以上。
森 利行様宛:「世界」八月号本日発売 (神月・拓海(本人))
2018-07-08 20:09:16
先・先便には、八月号と明記しませんでしたので一抹の不安がありましたが、本日発売です。キレイな表紙の真ん中に、執筆者名があり、袴田ひで子、西嶋勝彦、木谷 明、青柳雄介、荒木涼子、青木恵子、金 聖雄、新田渉世の諸氏。西嶋弁護団長の方は、被・インタビュー、木谷先生の七頁は、文末尾に(談)の付記がないので、新規書き下ろしの論文でしょう。(敬意表)。全34頁は、元・ボクサーの新田氏にも書かせた、意欲的で、網羅的な編集です。
 さて最高裁への上告ですが、逆転を目指すが、決っして容易な闘いではありますまい。厳しい、きびしい・長期戦です。吾が戦線(フロント!)を再構築し、学生や青年達をも新たに、大胆に巻き込んでの・鉄塊のフロント整備です。足元がグチャ・グチャの・塹壕(ざんごう)戦に成るカモしれません。(← G・オーウエル イン カタルーニャ地方、です)。
 …けどな、なんで昔から 「岩波(出版)文化」の権威ぎらいのワテが、世界の宣伝まで、やってんのよ?! それは、自分でもわかりませんが、多分、青木さんの提灯持ちか、つゆ払い・の役目かな、微力ながらも…不二。以上。

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